エレーラと話す
「す、凄い……」
エレーラが俺を見て呟いているのを聞いて俺はハッとした。
「あ、あの大丈夫でしたか?」
「あぁ、助けてくれてありがとう、礼を言う」
学生時代から思っていたけどやっぱり凛々しい。
『女性が憧れる女性』ってこういうのを言うんだろうなぁ。
「いやいや、たまたま通りかかっただけですので」
「その格好を見ると貴方は冒険者か?」
「はい、しがない冒険者です」
「あの戦い方はそうは見えなかったが……」
「普段は薬草摘みがメインで魔獣と戦うなんてほぼ初めてです。まぁ火事場のクソ力っていう奴ですよ」
あはは、と笑って誤魔化しておく、過大評価されるのは嫌だからな。
「あぁ、名乗っていなかったな、私は王立騎士団で護衛隊長をしているエレーラ・コンラントという」
「ルッツ・カリオです。カリオ男爵家の次男坊です」
「ルッツ? もしかして私と同学年だった?」
「はい、勿論こうして直接話すのは初めてですが」
「いや、私の元婚約者の件で被害を被った、という話は聞いていたんだ」
あ、なるほど。
「いや、今は気にしてないんで」
その後、俺はエレーラからなんでこんな事になったのかを聞いた。
エレーラ達は王女様の護衛として別荘へと送り王都に帰る途中で魔獣に襲われたそうだ。
まぁ王女様が乗っていなかったのが幸いだった。
俺とエレーラ達は馬車を直し、一緒に王都へ向かう事にした。




