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理科とカップル。

修学旅行が終わり、しばらく経った初夏の日。


ところどころで半袖を着ている人が増えて、少し蒸し蒸ししてきた外気から夏が近づいていることを感じさせる。


今年の夏はずっと塾で勉強しそうだ。まぁ、受験生だから当たり前なんだけれど。


今のところ第一志望には受かる成績を持っているため、現状維持が大切となっている。あともう少し理科の点数が上がればいいなあと思う。


理科といえば吉田先生。去年までは違う先生に教わっていたのであまり理科のことを意識していなかった。理科は私にとって難しいし平均くらい点は取れればいいかなあ、程度に考えていた。でも今年は吉田先生なわけだし理科を頑張るか、と心に決める。


お昼休みに理科のワークを開いて唸る今日のこの頃。難しすぎない?私ができないだけだろうけどだめだめだよ、、、


あおちゃんの得意科目は理系なので今度少しだけ教わろう。ちなみにあおちゃんは他クラスの子と廊下で話に行った。そして、隣の席の隼人は修学旅行で好きバラしたあのことキャッキャしている。付き合い始めたらしい。ちぇっ。羨ましい。


隼人の隣は私のはずだったのになぁ。


私の方がいい人だったのにとか考えちゃダメだよ。そういうこと考えたら2人に失礼じゃないか。良くない良くない。


できるだけあの2人が自分の視界に入らないようにする。視界に少しでも入っただけであの2人が目に止まってしまうからだ。別に、隼人のこと大好きだったんだから仕方がないじゃん。好きだった時も知らず知らずのうちに目で追っちゃってたし、恋ってきっとこういうものでしょ。


私は恋をあの子に盗られちゃったの。


あの子の友達に話す惚気話が耳を刺しても笑顔は保てるようにしているし、隼人に話しかけられても告白なんてしない。いくら好きでもそこはしっかりわきまえている。


色々なことをいつも通りぐるぐる考えた後、理科のワークに目を戻した。いくら色々なことを考えても難しいのはやはり難しいまま。仕方ない。教科書を開くか。


教科書を開けばなんとなくわかるのだ。授業もちゃんと聞いているのに難しい。でも、明日になったら簡単になってるかもしれないし、今日は2ページだけ昼休みのうちに終わらしておこう。


隼人とあの子はちゃんと幸せでいてね。2人だったらなんでもわかるはずだし。


こんな少し捻くれた考えでも許してね。


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