第一章 転売屋は原因ではなく結果である
第一章 転売屋は原因ではなく結果である
まず最初に言っておきたい。
私は転売屋を擁護したいわけではない。
転売を推奨したいわけでもない。
しかし、転売屋を悪人として扱う風潮には賛成できない。
なぜなら、転売屋は問題の原因ではないからだ。
結果だからである。
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考えてみてほしい。
定価5万円の商品がある。
それが市場では8万円で売れる。
この時、何が起きるだろうか。
当然、誰かが買う。
そして8万円で売る。
3万円の利益が出るからだ。
これは特別なことではない。
商売の基本である。
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問屋はメーカーから仕入れる。
小売店は問屋から仕入れる。
中古車販売店は車を買い取る。
不動産業者は物件を仕入れる。
株式投資家は株を買う。
そして、より高い価格で売る。
世の中の商売の多くは、この仕組みで成り立っている。
私は、価格差そのものを悪だと思ったことはない。
価格差があるから市場が動くのである。
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では、なぜゲーム機だけが特別扱いされるのだろう。
なぜ転売屋だけが悪者になるのだろう。
私には、その理由がよく分からない。
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例えば、ある地域で家賃相場が10万円の物件があるとする。
もし大家が5万円で貸し出したらどうなるだろう。
申込みが殺到する。
抽選になるかもしれない。
中には又貸しして利益を得ようと考える人も出てくるだろう。
その時、私は又貸しを考えた人だけを責める気にはなれない。
まず考えるのは、
「なぜ相場の半額で募集したのか」
である。
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ゲーム機も同じではないだろうか。
市場価格が8万円の商品を5万円で売れば、当然その差額を利益にしようと考える人が現れる。
私は、それを人間の欲望の問題だとは思わない。
市場の仕組みの問題だと思っている。
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よく、
「転売屋がいなければみんなが買えた」
と言う人がいる。
しかし私は逆だと思う。
転売屋が現れるほどの価格差を生み出していることの方が問題なのである。
転売屋は価格差に集まっているだけだ。
価格差がなければ、彼らは現れない。
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つまり、転売屋は原因ではない。
結果である。
転売屋を叩いても、価格差が存在する限り、同じことは何度でも繰り返される。
だから私は、転売屋そのものには興味がない。
興味があるのは、その転売を成立させている価格設定の方である。
問題の本質は、そちらにあると思っているからだ。




