ある闘病日誌31
6月10日(月)
N先生は、この闘病日誌は続けてと、言っていた。続ける意味が分かってきた。あんまり理屈では無い。分からないけど。今、手術したら11月の試験には、間に合う。もし手術を受けなかったら、11月に、命は無いそうだ。正直、お酒だって飲みたいし、でも体がなかったら、体が元気でなかったら、何も出来ない。第一N先生にも、会いに行けない。この闘病日誌の相談も、あの目力とオシャレにも手を抜かない秘密も、一生探る事が不可能になる。それは死ぬ事よりも、辛い事になる。だから生きなきゃいけない。生きるために、手術を受けて、入院しなきゃいけない。確かに、半年入院とか言われたら辛い(笑)でもM先生は、手術受けたら、11月の試験には間に合う、と言ってくれた。正直、先生は優秀だったけど、看護師は最低だ。人を人なんて思っていない。だから入院を戸惑っていたのもある。あんな病院に又戻るなら、自宅で死にたいと思った。でも自宅で、完全麻痺になったら、死ぬより辛い事が待っているんだ。N先生にも、F先生にも、お見舞いに来てくれた友人にも、一生会えない。それは一番失礼な事だ。人には礼儀というものがある。
M先生と話がしたい。脳脳手術なんて、あんなベテランの先生にしか、して貰いたくない!!まだ41歳だ。私は80代、90代の人が、癌と言われて、色んな本を読んだんやで、何とかならへんものか?と思った。それが人間の心理やで。でもな、あんた若いから、信じへんかも知れんけどな「病は気から」やで。それは本当だと言われた。人生の先輩は凄いな。私の倍以上、生きてるんだものなあ。脳の手術が出来れば、抗がん剤は外来だし‚入院生活はしなくていいしな‚‚‚‚‚。S先生は「早く退院したがっているけど、何かしたい事有るの?」と、聞いてきた。こんな病院に、1日でも長くいたい人がいれば、それこそ病気じゃ!!と言ってやった。体は多分、私、元気なんやろうな(笑)早くビール飲みたいし(笑)、って言う本音は言えなかったけれど‚‚‚‚‚。だってそりゃあビール飲んで、ハイボール飲んで酔っぱらっても、友人とのみ歩きたい(笑)マッコリも飲みたい。退院計画書に、禁煙とアルコール駄目と書いてあった(笑)いやだー!!
抗がん剤なんて、脱毛は毎日ウイッグ変えて楽しんだらいいと、楽観的な私。でも倦怠感と嘔吐で痩せてしまう。嫌だな。倦怠感は起き上がれない位の倦怠感なのか?ビールとマッコリも吐いてしまう程の嘔吐なのか?マッコリは大好きだから吐きたくない!!それこそ、その時は抗がん剤が楽になって、乗り越えられたという、東洋医学を試すんだ。西洋医学だけでは無理だと思う。
N先生の大病する前より今の方が、生命力とオシャレに手を抜かない理由は、やはり分からない。でも、一つ言える事は、わからないからN先生に教えて貰う、これだけは駄目だ。
S先生と二人になって「正直に言って下さい。脳の手術の予後がよくて、余命は、どれくらい延びるんですか?」「低く見積もっても、1~2年かなあ」と言っていた。統計でしか伝える事が出来ないと、まあ、なんとハッキリ言う先生なのか。普通は、そう思うだろう、でも私は、知る権利がある。1~2年という事は、つまり、闘えば10年という人も、いるという事だ。「これ以上の転移は考えられますか?」と聞いた。「骨にも色々な所に転移する人がいる」と聞いた事がある。と「それこそ人は人、自分は自分だ」と、S先生。まあこいつも顔面5発は、退院後、殴ってやろう。でもあまりにも貧弱な体だから、殴ったら怪我では済まないだろうな‚‚‚‚‚。だって昔、キッグボクサーの人が「本気で蹴っていい」と言って「いいんですか?」と蹴ったら、本当に倒れてしまった‚‚‚‚。「大丈夫、ビックリしただけ」と「でも女の子で、ここまで蹴りの強い子は初めてだ‚‚‚‚」と、まあ、又、格闘技もやりたいな。集中力は鍛えられた。あんなキツイ練習にも耐えたんだし、手術を頑張ろう。そしてオシャレもしたい。S先生は5発殴りたい。N先生は10発殴りたい。S先生は貧弱だし、メガネ掛けてるから、メガネは外してもらうけどな‚‚‚‚‚メガネは高いしなあ、弁償しろと言われたら払えない‚‚‚‚‚。もうお金が無いから、マッコリ代に充てたい‚‚‚‚。
また入院になってしまった。救急隊員の人達が、マンションの階段を、大変そうに運んでくれた。仕事とはいえ、いい人だった。救急車の中で、色々な話をした。寄り添ってくれる、こういう人も少なくがな‚‚‚‚‚。
M先生が手術を早めてくれた。6月17日の月曜日だ。絶対に乗り越える。M先生にも「迷っていた。やはり乳癌を切った後に、直ぐ、頭の手術なんて、心の整理もしたかった」と、話した。正直な気持ちを、打ち明けた。それは私は「首が悪くて、首に針をさす」が気になっていました。と「うん、首は悪いんかな‚‚‚」と、思っていたらしい。すげ~この人。人が寝てる状態で分かるのか‚‚‚‚。本当は医者じゃあなくて、何か凄い人の様な気がした‚‚‚‚。
左足は完全麻痺では無いらしい‚‚‚‚‚。完全麻痺なら足が全く上がらないらしい。でも筋の低下みたいだ‚‚‚‚‚。くそ!!約1ヶ月の入院、それまで、N先生、絶対、元気でいてくれ‚‚‚‚。それだけだ。それだけしか祈っていない。退院してN先生が、万が一の事があれば、その時、心が死ぬ。そりゃあ人間は何時か死ぬ。でも退院する迄は、本当に元気で医師として、やっていてくれ‚‚‚‚‚頼む‚‚‚‚‚。N先生は1人の人間として、対話してくれた。




