第6話 その男 流麗にして不敵
リディアガーデン謁見の間
[な、な!?]
突如現れた黒衣の男にそこにいる人間達は驚き固まる。
[スカーレット、国家転覆の奴らだ、牢屋にいれときな]
[ファントム!あなたってひとは!]
[話はあとだよ、それで女王は?]
目の前で黒いドレスを纏う美しい女がうなづいた。
[娘を助けていただいてありがとう]
この国の女王アイゼル=リディアはにこやかに微笑む。
まわりの要職についてると思わしき貴族達は黙っている。
一様にスカーレットの隣にいる男に目を向けられる。
女王から聞かされていたとしても黒衣をまとい、顔を見せない男、危険な匂いのする男に警戒をしている。
ファントムは肩を竦めてどうしたもんかと考えながらまわりをみて告げる。
[まあ得体のしれない男がいるんじゃ仕方ないよな]
少なくとも今は敵意のないことを告げ、たまたま王女を助けただけということを話し、少なくとも後は女王に全て任せていなくなることにした。スカーレットはなにかいいたそうだったが、まあそこまで興味もないし、情報は与えた。
後はうまいことやるだろう、顔を青くした奴らはいたが、知らん。異世界転生初日でここまでのことをしたんだ。もういいだろう。
謝礼でなかなかの大金を貰ったしありがたい。ややこしい金貨とかじゃなくて紙に印字された紙幣というのがよかった。
城をでてとりあえずは繁華街へと向かう。
目指すのは冒険者ギルド
[仕事がないと、たちゆかないからな]
神に与えられた知識を参照に徒歩でむかう。
冒険者ギルド
スフィアガーデン支部
酒場も併設された西部劇のような建物の中に異彩を放つ1人の男。
静まり返ったギルド内で誰もがおもう。
こいつただものじゃねえ…。
[(やけに静かだが。まあいい受付にいくか)]
ファントムは何も気にせずに
受付へと向かい説明を受けることにした。
[い、いらっしゃいませ!]
[緊張しないでいい、登録できるか?]
目の前のブロンド髪の美しく静かな印象の受付嬢に声をかける。
彼女の名前はモナリザ、受付嬢になりたてらしい。
なぜ緊張しているのかがわからないが、世間話を交えつつ話をしたら警戒をといてくれたらしく弾んだ声で説明をしてくれた。
冒険者ギルドは
冒険者同士の問題には介入せず、市井の者には迷惑をかけない。
また自分が死ぬことも考慮しなんらかの対策をとっておくこと。死んだ後に家族がいたりすると相続などの問題も出てくるんだとか。
また等級としては初級・中級・上級・最上級・古代級・神級・禁忌級とあるらしく、これは魔法の等級とも同じになっている。ややこしくなくていい。
まあ規格外という級もあるらしいが、それは今のところたった3人しかいないらしい。
魔術適正も見てもらったが案の定全魔術適正があり、驚かれた。
とりあえずギルドで手頃な依頼をみつけて手当り次第受けることにした。




