第2話はじまるのは無銘…
[名も無き男か]
死んだはずの自分の耳に声が響く。
疲弊していたはずの身体は活力に満ちて。
血まみれの身体はなく、代わりに古傷すら癒えた身体が五体満足である。
周りを見れば真っ白な空間。
目の前には白いフードをかぶり白いローブを纏った1人の男。
[黒衣の幻影…あらゆる技術に精通し、失われた地球では本来使えないはずの魔術を使いあらゆる悪と正義を滅ぼした傭兵…、君は自身の正義のためにあらゆる邪悪とあらゆる正義を滅ぼし、あらゆる生と死を齎した]
白いローブの男は淡々と語る。
[素晴らしい!素晴らしい!Excellent!君は稀代の悪魔と呼ばれてるらしいが…私は賞賛しよう、君が望み、渇望のように想う自分の正しさのために貫いた異端とも呼ぶべき力の扱い方を!まさしく自分が救いたいがために君は君の道理を世界に押し付けた!君は間違いなく英雄だ!誰にも祝福されず時には悪と罵倒される無銘の英雄!]
白いローブの男はにこりと笑う。
[故にhopeles、君は希望を自分に見出さない、故に他者の希望を救うために戦う、君は生まれながらの空虚者!故に与えよう!君の世界を彩る新たな世界を!戦場を!故に継ぐがいい!名も知れず英雄となった者達の力の残滓よ!そして与えよう!我が名はゾディアック!創造神が1柱!君に福音を齎す神なり]
大袈裟なしたり顔に黒衣の幻影と呼ばれた男はにやりと笑う。
[…ぎゃあぎゃあうるせえ神だな、いいぜ、あんたが俺に与えてくれるというなら受け取ろう!善悪なんて関係ねえよ、俺は俺の意味を貫く]
[いいね、素晴らしい、神にそんな風に話すのは君が初めてだ、私の加護にあらゆる無銘の英雄達の能力を渡そう、君がこれから向かうのは剣と魔法の世界ゾディアック、私が中心として生み出した世界だ、別に目的は決めないでいい、君は君の思うままに生きたらいい、この世界はステータスやレベルがある、君たちのいうところのRPGゲームと思えばいい。君と同じように命を落とし転生した者たちもいる。赤子からスタートもいればそのままもいるが、君はそのままの方がいいみたいだな]
[最初から赤子になるつもりはない、戦えないだろう?]
[バトルジャンキーだねえ、わかった、装備はそのままで、特殊加工しとくよ。スキルや魔術も私の世界に合わせるようにしとこう。]
[礼をいう]
[構わないさ、ファントム]
[・・俺の名か?]
[幻影にはいい名だろう?]
[確かにな]
ファントムは笑った。




