わいとご主人
今回で完結です。
朝の日差しで目が覚めたわ。
わいは寝床の中でかしかし顔をあらうと、ううーんと背伸びをした。
横にはまだぐっすりのご主人が寝てはる。
ついついいたずら心で、ご主人の口元をを前足でふにふにしてみる。
「ううーん……」
眠そうに呻いたご主人はうっすら目を開けると、わいをみてにへらと笑った。
「どうした、マイスイートハニー? まだ朝早いだろ。もう少し一緒に寝よう~。…………うへへへ、にゃんにゃん天国、もふもふふわふわふにふにぷにぷに極楽極楽…………」
そう言うと、わいをぎゅーっと抱きしめて、ご主人はまた夢の中にいってもうた。
何の夢みてはるかわからんけど、ご主人の頭ん中ちょお心配やな、この寝言。
わいはどしよか悩む。
ご主人の腕んなかすり抜けて、おんも遊び行こうか。
ご飯たべよか。まだ昨日の少し残ってたはずやしな。
それともおもちゃで遊ぼかな。
最近のマイブームはしっぽの動くねずみさんのおもちゃやねん。
ちなみにご主人のご友人からのプレゼントやで。
わいにくれる時に「これはついでだからな、ついで。お前が可愛いとかじゃねーから勘違いすんなよな」、と言いながら寄こされはったわ。
猫のおもちゃが何のついでやねん、とあいも変わらず意味わからんこと言ってはったけど、まあそれはご友人の仕様やからなしょうがないわ。
あー、どーでもいーこと思い出してたらまた何やねむうなってきたわ。
まあしゃーないわな。
猫は一日のほどんどを寝て過ごすもんや。
今は特にご主人の腕の中で、ぬくうて気持ええしなあ。
ご主人も寝てはるから、スリスリ攻撃もあらへんし、べた褒めトークもなくて静かやしなあ。
ふわあああ。
うん、決めた。
また寝たろ。
わいはもぞもぞとご主人の腕の中態勢を変え、眠りに最適なポジションを整えた。
「むにゅふふふ、ハニー……、かーわーいーいー…………」
ご主人の寝言を子守歌に、心地良く目を閉じる。
おやすみご主人。
また目が覚めるまで…………。
ありがとうございました。




