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もろマネ 〜とうもろこしLOVEのお嬢様は金の亡者とタッグを組みました〜  作者: 瑞柿けろ
第一章後半 目指せ! とうもろこしのお姫様!
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第40話 フードコートでそんな興奮するのは雛子くらいだぞ!? エアホッケー? あ? 手加減してやるよ(嘘)

●


「小鉄様見てくださいまし! ここがわたくし憧れの場所ですわ!」

「ここが……か?」

 

 嬉しそうに小走りで雛子と着いた場所は、大型ショッピングモールならお馴染みの食事処。


「フードコート! 一度は来てみたかったんですの!」

「おぉ……いや、なんて庶民的なお嬢様なんだ」

「見てくださいまし小鉄様!? 全ての料理が安いですわ!? わたくしが知ってる料理とは桁が二つくらい足りないですわ!」

「お前が日頃どんな料理を食べているのか……考えただけで恐ろしいわ……」


 やはり一緒にいても相手はお嬢様、俺とは根本的に金銭感覚が違いすぎる。

 もしかしたら出掛ける場所すら、気を遣ってくれているのかもしれないな。俺のことを考えて……お前ってやつは!


「あらあれは!? ドーナツ!? クレープ!? おうどん様までありますわよ!? ここは食の宝石箱ですわねぇ!!?」

「あ、これは気を遣ってないな。雛子が本当に来たかったのか」


 てか、その宝石箱の件、食べる前に言うやついるのな。

 某食レポタレントさんでもそんな早くは言わねぇよ。せめて食ってから言ってくれ。


 全く、


「良いか? よく聞け雛子」

「はいですわ!!!!」


 うるさっ……テンション高いな雛子。


「雛子にはこのお金を渡しておこう。これで好きな物を買ってくるのじゃ」

「まぁ! これっぽっちで大丈夫ですの? なんでも買えるように、カードを持ってきたのですが」

「ブラックカード!? 店……いや、フードコートごと買い取る気か!!?」


 その黒光りするカードをしまっとけよ!? 誰かが狙っているかも分らねぇぞ!? しまえしまえ!!


「は!? そうですわね! はいですわ!」

「ったくよーー」


 危なかったぞ? 取られなくて良かったな。

 あれだぞ? 俺が伝説的な大強盗ならそれを取って借金返済をしていたぞ? 全く、俺が悪いやつじゃなくて良かったな。


 ……さて、それは俺が預かっておこうかな。


「あら、もうボディガードが持っていってしまいましたわ」

「あーー! うん! なら良かったわーー!」

「ボディガードの方が小鉄様を睨んでおりましたが……どうかなさいまして?」


 は、はて? なんのことか分からないッピねぇ……?? 俺は無害な生き物ッピよ?

 ……ほ、ほら? 買いに行ってきなさいな。雛子ちゃんの好きなものをさ。


「はいな!! 行ってまいりますわ!!」


 嬉しそうに走り去ってゆく雛子。

 ゲームセンターと違って貸し切りにしてないんだぞ? 走ってぶつかるなよ。


「さて、俺はなにを頼むか……」


 うどんも良いな、安く済むし。


「ちくわ天好きだし……うどんかぁ? いや、滅多に来ない場所なら普段食わないものもありだな」


 ステーキか? いやしかし、好きな物を食べたい気持ちもある。

 悩み始めたら、永遠に悩むコースだぞこれ……むむ。


「どれにしたものか……」

「どうかしたのよ?」

「いや、なにを食べようか考えて――え?」


 テーブルに座りながら、遠目に見える店舗を見て悩んでいると、突然聞こえてきた声。

 振り返ると、配膳トレーを持った灰色の髪の女性がいた。


「え、な、なんすか一体」

「いえね、悩んでそうだったから気になっただけなのよ。それ以上でも以下でもないのよ」


 これはローポニーと言うんだったか? 首の後ろで縛った髪に、青色の瞳。

 鋭い眼光がまた近寄りがたそうなお姉様だな。


 そんなお姉様はトレーをテーブルに置いて座ろうと――


「カレーうどん……だと!?」

「ん? あぁ、そうなのよ。私の好物」


 これには目がないのよ、と飛ばないように静かに一本ずつ啜り出すお姉様。

 

 なんかあれだ、小動物みたいだ。見た目は怖そうなのに。

 それにしてもカレーうどんか……良いな。


「カレーうどんは美味しいのよ。迷っているならこれを勧めるのよ」

「ご、ごくり……」


 白い服のお姉様なのに、なんて挑戦的なんだ……だがその感じ嫌いじゃない。


「よし! カレーうどんで行こうじゃないか! 学園じゃまず食べれないし、丁度良いな!」

「ふむ、良い選択なのよ。では私は行くとするのよ」

「食べるの早!?」

「淑女の嗜みなのよ」


 早食いが淑女の嗜みだと? そんな下劣な淑女とは気が合いそうだな。


「素敵なカレーうどんライフを楽しんで欲しいのよ。……また会いましょう後輩」

「え、後輩?」


 最後の一言が気になり、聞き返そうとした時、


「小鉄様ーー! 頼んできましたわーー!! 見てくださいまし! これが鳴ったら取りに来るよう言われましたわ!!」

「――え、あ、あぁ……あれだよな? 呼び出しベルってやつだろ? あれっていきなり音が鳴ってビックリするよな……って多くね!?」

「欲しい物が多過ぎていっぱい頼みましたわ! これがクレープで、これがステーキ、これがたこ焼き……あとはーー」

「一人の人間が食べる量なのかそれ?」

「全部期間限定のとうもろこしが入っておりますわ」


 まるでお前のためにあるフードコートみたいだな。


「小鉄様はなにか決めましたの? 早くしないと、わたくし食べてしまいますわよ?」


 ん、そうだな。


「カレーうどんにするわ」

「……期間限定のとうもろこし天が食べたいですわ……」

「買ってこいと!?」


 ……全く、本当にとうもろこし狂だな。


 こうして、雛子との親睦会は楽しく終わった。


 まぁ……あれだ。たまには出掛けるのも悪くなかったな……。




        ~おまけ~




「小鉄様! あれをやりましょう!」

「ん? おぉエアホッケーか」


 あれだろ? 昔からあるよな。良いぜ、やろうか。

 とりあえず手加減をしてやるか。こんなんでもお嬢様だしな。


「アタックですわ!!」

「手加減してや――」


 雛子が打ったパックが俺に迫る中、跳ね返そうとした瞬間、


「――嘘だろ!? ブロックしたのに弾かれたんだけど!?」

「やりました! ゴールですわ!」

「お前どんだけ力あんだよ!? ガードしたんだぞ俺!?」

「小鉄様ぁーー? 鍛え方が足りないんじゃないんですのぉーー? もっと鍛えないといけませんわよぉーー?」


 ピキッ!


「良いぜぇ……! 初めてですよ俺をここまで怒らせたお馬鹿さんは!!」

「今回は小鉄様をコテンパンにしてやりますわぁーー!!」

「やってみろこの脳筋お嬢様がぁぁーー!! ……ちなみにコテンパンって今日日聞かなくね?」


 こうして、バトルが勃発した。


「もう一発くらえですわーー!」

「おらーー! さっきクレーンゲームで取ったぬいぐるみバリアーー!」

「せっこいですわね!?」


 台の上にぬいぐるみを乗せ、雛子の攻撃を防ぐ。

 どうだ、これが頭脳戦ってやつだ。次は俺の番だ行くぜ。


「あ! あんなところにとうもろこし畑が!!」

「え!? どこ!? どこですの!?」

「嘘じゃボケーー!!!」

「せっこいですわーー!?」


 うるせぇ! どんなことをしても勝てば良いんだよ!! ……次はこうだ!


「あれ? なんかパックが下に落ちてこないなぁ? 雛子のところ落ちてきてないかぁ? 俺のところに無くてぇ〜〜?」

「あら、確認いたしますわね? しばしお待ちを――」

「おら! 騙し討ちアタック!!!」

「えぇぇ!? ズルい! 今のズルイですわよ!?」


 いやーー! マジごめんて! 気付かなくてさーー!?(すっとぼけ)


「あらそうでしたの? 気付かなかったなら仕方ないですわね」


 計画通り! やばい! 今の俺凄く悪い顔してそう!


「わたくしの番ですわ!! そりゃーー!」

「おりゃぁーー! 俺の身体の全身ガード!!」

「小鉄様!? 台の上に乗らないでくださいまし!? 恥ずかしいですわ!?」


 今の俺に羞恥心なんてないぜっ!?

 あまりにも弱過ぎるんじゃねぇのか!! 強くなるために、なにかしてみたら良いんじゃねぇか!?


「もっと腕にシルバー巻くとかさぁ!!?」


 声を上げた瞬間――


「あのぉ?」

「あぁ!?」


 後ろから聞こえた声に振り返ると、ゲーセンの店員さんが青筋を浮かべながら立っていた。

 

 一瞬で冷静さが戻っていく。


「あ……店員さん……」

「ちゃんと、マナーを守って遊んでくださいね?」

「す、すいませんでした……」


 そ、そうだよな? いくら貸し切ったとはいえ、ちゃんとルールは守らないと……ね?


「小鉄様のせいでわたくしも怒られましたわ……」

「んだよ相棒? 俺たちは相棒だろ?」


 どんな時も、怒られる時も、叱られる時も、説教される時もな?


「一緒だろ? 運命共同体だろ? ブラザー?」

「あら? き、気のせいですの? 小鉄様と相棒だと怒られることしかありませんの??」


 はは、勿論だろ雛子? なんていっても俺だぜ?

 怒られる未来しかないわ。





普通に更新忘れてました( ◜ω◝و(و

また、思い出したら更新します!

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