表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/18

第18話 とうもろこし泥棒!? 来れ! 最恐の裁き!! 前編


「これは由々しき事態ですわ!! 皆様! 集合ですわーーー!!!」


 とうもろこし畑世話……いや、協力関係というか、もはや借金を肩代わりしてもらっている立場上、半ば強制的に雛子の手伝いをしている時、遠くから聞こえてきた雛子の声に三人が集合した。


「んだよ雛子、強制労働を終わらせようとしてる俺への嫌がらせか? 早く帰って保健室に行かせろ。まだ病人だぞ俺」

「どうしたの雛子ちゃん! コテツになにかされた?」

「黄金院さん大丈夫? 銭原謝んなよ」

「なんで俺が犯人って決めつけられてんの!!?」


 柊と真波から謎の詰めかたをされたが、俺は無罪だ。何もしていない。

 むしろ、怪我がまだ治ってない俺にこんな肉体労働をされるとか、お前らの方がよっぽど人の心無いだろ。


「でもそれは銭原が悪いよ、それに後離先生に言われたんでしょ?」

「ぐぬ」

「あー! あれでしょ!? 学園のものを破壊したから、率先して学園の生徒の手伝いをしろってやつだよね!!」

「ぐぬぬ……! って、なんで柊が知ってんだよ! 今日の朝にゴリ先に言われたばかりなんだぞ!?」

「コテツの周りはニュースが耐えないからね! コテツに盗聴器仕掛けてるから!!」


 なにしてくれてんの!? 何処だ!? 何処に隠した!? 身体を弄ってもどこにも変なものはないぞ!!?

 満面の笑みで教える気のない柊を睨みながら、探していると雛子が叫ぶ。


「そんなことよりも、もっとこちらの方が大問題ですわーー!! しっかりと耳を傾けてくださいまし!!」

「盗聴器の有無の方が重要だろ!? なに言ってんだ雛子!?」


 現状、それよりも重要なことなんてないだろう。俺のプライバシーのが害されている方が問題だ。


 なにをそんな焦って――


「とうもろこし泥棒が出たんですのよ!!!」

「「「大問題じゃん!!!」」」



「見てくださいまし! これを!」


 雛子に手を引かれ、とうもろこし畑の端へ向かうと、そこには実のもがれた哀れなとうもろこしの茎があった。


「本当になにもないじゃねーか!」

「そうなんですのよ! これは一大事ですわよ!」

「まさかこの学園に泥棒がいるとは……ん?」


 いや、ちょっと待て?

 さっきまで育てていた畑のとうもろこし畑は全然実ってなかったぞ? なんでここだけこんなに育ってんだよ?


「ここは実験的に遺伝子操作したとうもろこしを植えていたんですのよ」


 遺伝子操作? そんなもんまであるのか。


「植えたら一日で実がなるとうもろこしですわ」

「凄すぎだろ!? 世界の貧困を解決しそうだな!? そんなん植えたら各国に狙われるぞ!? 狙われて当然だろ!?」

「まだ試作品なので、扱いを間違えると……」


 間違えると?


「クレイモア地雷のように、とうもろこしが爆発して実が弾けますわ」

「想像以上にヤバすぎだろ!? お前のとこの試作品はなにかと命に関わるもの多過ぎだろ!!!」

「とうもろこしの未来のためなら、人間の命なんて惜しくありませんわ!」

「マッドサイエンティストやめろ」

「ちなみに、とんでもなく痛いですわ……」

「既に体験済みかよ!!!」


 物騒な奴だ。最近は色々忙しかったから忘れていたが、雛子も十分変な奴なのを忘れていた。

 全く、俺以外変な奴ばかりだ。


「消えたにしろ、盗まれたにしろ、そんな危ないとうもろこしがなくなって良かったじゃねぇか」

「それもそうだね、怪我とかしたら危ないし」

「犯人は先生たちに頼んで探してもらうからさ、切り替えてよ雛子ちゃん!!」


 三人でなだめてみるが、雛子の怒りは止まらない。


「いいえ! 許せませんわ!! 食べること自体は良いですわ! わたくしが育てたとうもろこしを食べてくださるんですもの!」


 しかし! と声を上げる。


「人様の物を“感謝を言うこともなく、盗む”という、そんな性根の腐った行為をしたことが許せませんわ!!」

「それは……確かにそうだけど!」

「確かにこのまま泣き寝入りするのは、俺の流儀に反するな」

「うわ……銭原がクソみたいな顔してる……」


 クソ? おいおい冗談きついぞ?

 被害を受けたのはこっちなんだ。


 “やって良いのはやられる覚悟のある奴だけ”


「それが俺の忍道だ」

「銭原はいつから忍者になったの?」


 ともかくだ! 問題はそこじゃない!!

 人様の苦労を――いや、俺の労働で実ったとうもろこしに手を出すとは、死に等しい!


「なんか銭原の行動理念が分かった気がするわ」

「俺の汗と涙の結晶を“タダで”! さらに俺に“感謝もせず”! 盗むとは……! クソ! 冷静に考えたらハラワタが煮え繰り返ってきたぜ!!」

「それ、全然冷静に考えてないよ銭原?」


 黙らっしゃい真波!! 

 おい柊! お前ならもう情報を仕入れているだろ!! なにか分かることはないのか!?


「任せてよ! 色々やらかしそうなコテツの行きそうな所は盗聴盗撮してるから!! この畑もその範囲だよ!!」

「おう、頼もしいなぁ!!」


 ……

 …………

 ………………


 ん? 


「ちょっと待て? その話詳しく――」

「見つけた!! どうやらラグビー部の数名がやったみたいだよ! カメラに写ってる!」

「夏希様!! 犯人発見ありがとうございますわ! さぁ小鉄! どうしてくれましょうか!!?」


 え? あ、お、おう、そうだな。


「なら作戦開始は今夜!! その馬鹿共には目にもの見せてやろうぜ!!」

「おーー!! 私たちの畑に手を出すってことがどういう意味か教えてあげよーー!!」

「やってやりますわーー! とうもろこしに笑う者は、とうもろこしに泣くのですわーー!!」


 燃え上がる俺たちの闘志、それを眺める真波は頭を抑え、ため息を漏らす。


「……不安だ……」




ストックはここまでです( ◜ω◝و(و

後はまったり、出来次第更新します( ◜ω◝و(و

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ