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風+スカート=?


 朝おきて、朝ごはんは教室途中の購買所で購ったわけじゃな。

 ここの購買所はいいの。レジとかは手をかざせば本人承認とかいうわけで買えちゃうわけだし、あとあとその家族へ請求される感じらしいのである種のクレジットカードみたいなものか。

 なんか進んでいるところもあるなぁと感心しつつ、白パンとミルクでささっと食べ終わったあと、こうして授業を受けにクラスに来たわけじゃが・・・・


 「おい、あの猫引いた奴の一人、退学したらしいぜ」

 「うわ、まじか」

 「ご愁傷様」

 「ま、入学して早々退学じゃお先真っ暗だな」

 「だな。もう貴族じゃやってけねーよな。もったいねー」

 「でも冒険者になって早々になんか活躍したとかきいたぜ」

 「まじか」

 「お山の大将気取ってんじゃね?」

 「おだてかやらせだぜきっと」

 「でなきゃ、相当人材不足だな」

 「貴族の恥だな、冒険者になるなどと」

 「あれは?」

 「まだいるぜ、というかきたぜ」

 「ばかだよなぁ、猫引いた時点でやめりゃいいのに」

 「そりゃ、あいつはダメルティだからよ、鈍いんだよ」

 「いつもへらへらしてるしな」

 「確か、親はごますりの天才なんだよな」

 「おお、じゃあ、お前気をつけろよ」

 「んなの当たり前だろ、ここは実力が全てってもんだからな」


 うわぁ、早々に敵意丸出しでこられている。

 休日との楽差が激しいの。


 にしても本当にガリバーはやめたんじゃな。

 んー、まぁ、先日状態でのあやつなら冒険者でもどうにかなるじゃろうし、増長しないことを祈りたいものじゃ。

 

 貴族としてやってけんのは確かにあるかもしれんが、何、それすべてが人生ではなかろうし、お山の大将って、まぁ、あそこの魔物も強いし、一概に言えんのでは?

 というかあそこの迷宮の魔物をみたことがあるんじゃろうか?

 それとも、ここの学園の魔物はよほど強く質がいいのかのぉ?

 まぁ、あれだけいってるんじゃから生半可ではないのじゃろうな。


 「ははは、それにしても、まけてべそかいてりゃ世話ないってのにのこのこと授業を受けに来るとは厚顔無恥にもほどがあるな」

 

 小型の竜を抱いた見覚えのある顔がそんなことをいう。

 ああ、あの公爵の息子だかいってたやつか。

 あのやろう、まだ低レベルのわしをいたぶっていたことをまだ言うてるか。

 くそ、今はあれからパワーアップしたわしじゃからな。


 メルはいつもの端の席に座ってあたかも離れ小島のような感じで席についた。

 そんな中これみよがしに騒ぐクラス。

 とくに、公爵の息子だかは声高に、あのときの勝負のことを喧伝し、いかに自分がすごいか、メルが情けないかをいいまくっておった。

 追従するほかの連中もいるわけで・・・・



 むぅ、むかつく。

 む、よし、筆記具やら教科書やら机に出している様子じゃし、意趣返しじゃ。

 いっちょからかったれ。


 「にゅ(エアーシュート)」


 こっそりとメルに隠れながら、公爵の息子めがけて風魔術の初歩の射出魔術を放った。。

 殺傷能力は全くないけど軽い空気のたまを出せる魔術。

 こういう場ではけっこう使えるやもと使ったわけじゃが・・・・


 空気の球を放ち、相手に当たり、さて、文具類が散乱し、ワタワタする姿を拝めるかと思った瞬間、公爵の息子の前で空気の球が別の方向へとそれ風を撒き散らして散じた。


 ん?!


 何があった?

 結界?魔力での障壁なんぞあやつできたのか?


 ・・・・いや、そうじゃない。

 もしや

 もう一度、放つが、同じく逸れて霧散する。


 わしはそのさまをキッとにらむと、抱かれた竜と目があった。


 あやつか。


 常時結界保持でもしておるのか。

 うーむ、さすがに竜スペックが高い。


 それにあやつも気がついた様子。

 金ではないが黄色く、バスケットボールよりも一回り大きめのどこかいかつい印象のある竜。

 こないだのオリエンテーションではいなかったが、お披露目だかで、今いるということか。

 うぬ、あやつを突破せねば公爵の息子には手が出んか。


 刹那のにらみ合い。


 すわ片や竜、片や猫の竜虎対決があるかと、まぁ、字面のみにしたら負け確定な感じじゃが、ともあれ、あるかと思った




 が



 「もう、なにすんのよ!」

 「最低!」

 「男子のほうからきたわよ」


 何やら別方面での騒がしさがきた。

 何事かと思えば、ふと、放った方の男子側がほうけたような目をこれでもかと見開かんかのような顔をしておる。


 ん?何があった?


 「そんなに私たちのスカートなんかめくろうとするなんてひどい」


 ・・・・・へ?


 ・・・・・あっ、なるほど、それて散じた方向は見たがそのあとは見ておらんかったわけじゃが、どうやら、あちらさんの女子集団に風がさんじて、来ているスカートがまくれ上がったかと。

 全員、スカートの裾を抑えておるようじゃし、あたりじゃろうな。

 スカートも膝丈上のミニスカートみたいなものじゃし・・・・


 そりゃ、見えてしまうじゃろうな。


 「黒か」

 「いや、白の紐で・・・・」


 こそこそと男子もラッキーイベントにひそひそ話をしているようじゃ。

 あー、女子集団が怒り心頭で男子集団に突っ込んでいってる。


 「いきなりスカートめくるなんて、サイッテー!」

 「お、おいおい、俺たちはなにもしてないぜ」

 「そうだそうだ」

 「気まぐれな風がきただけだろ」


 男子たちが言い募るも


 「でも、見たのよね」


 まるで地獄の底からの声のように女子が言うとぴたっと男子がバツの悪そうな顔を浮かべる。

 

 「へ、へへっ、ま、まぁ、ここは犬に噛まれたと思って」


 そう、公爵の息子に追従していた男子の一人がセリフをはき、


 「そ、それに、カワイイパンツだったぜ」


 と、別の馬鹿なことを口走る短髪の男子が余計な一言を最後に女子は懐から杖を引き抜き、後ろの女子もそれに続き、そのあとは・・・・・






 結果だけ言う。

 女子ってやはり、どこの世界も総じて怖いものである。





 授業が始まるまでの数刻。

 嵐が、男子に襲いかかっておった。


 ちなみにメルと儂は離れ小島にいるわけで難を逃れた。

 もっとも、儂は一部始終を見ていたが、メルは一生懸命に教科書を読んで予習に余念がなかった。




 メル、とても偉い行動なんじゃが、もう少し、バカになっても良いのじゃぞ。


 少し、男児への女子の蹂躙劇を見て死屍累々となるものたちを見ながらふとそう思った。




 「おい、授業をはじめ・・・・・なんだ、これは?」


 そこへ、あの担任の嫌な教師が登場。

 あー、眉間に皺寄せてる。

 いや、これはあちらさんのせいなので、わしらは無実。無害。

 あ、小言言われて、片付け始めた。


 で、わしらはといえば・・・・・


 なにか手伝う必要があるのではと思ったが、ハジェイトンのやつぎろっとこちらをにらみつけて動きを止めさす。


 ・・・・クラス交流には参加なしですか、そうですか・・・・・





 そして、10分ほどして何事もなかったかのように授業は開始された。


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