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行く前に


 「うぷ・・・なんか、お腹痛い」

 メルがお腹をさすりながらさっきまでトイレにかけこんでいたのに未だに痛そうにしている。


 イカめし一気にかっこんでうぷってなって、それでも吐かずにがんばって飲み下して、しばらくしたらお腹痛いって言い出して・・・・


 しばらくトイレが友達状態になっておったが、なんとか出てこられたのぉ。

 でも、このあとの訓練はだいじょうぶか?

 なんか食べる前よりもゲソっとしてないか?


 「い、いかないと」


 それでも歩みを止めず、指定された待ち合わせ場所へと赴こうとしている。

 健気じゃのぅ。


 ともあれ、ゆっくりともしてられん。

 けっこう長い時間トイレにこもっておったからな。


 おかげで、暇ということもあり、少しの間、空き時間も兼ねて光の魔法を訓練しておいた。

 こういうときにちょこちょこっとできるのはありがたいの。

 火事の心配もないし、水に濡れるわけでもないし、土で汚れるわけでもない。風が巻き起こって周囲に迷惑もかけない。

 その辺、熱量のない光魔法は安全である。


 ってなわけで儂も地味に一緒になって訓練をつんでおった。


 ちなみに、昨夜からの訓練もあわせてけっこうなレベルが上がった。


 全部で5か?

 もともと1だったのであがりやすいというのもあったが、けっこう集中してやったのぉ。


 で、その間にライトアローとフラッシュを取得できた。

 光の矢と目眩しね。

 

 これで攻撃の幅もまた広がるというものである。

 ちなみにメルがどの程度あがったのかはわからないが確実に進歩しているのはわかる。

 まぁ、先に行っていた魔力枯渇とやらが起こらないことを祈りたいが今のところその兆候はない。


 まぁ、もしかしたら少しは魔力が上がっているのかもしれない。

 

 試しに見てみるか。


 

 名前:メルティウス=ダンジェス(12)

 職業:魔法使い 種族:人

 ランク1 魔法使いの卵


 ステータス 

 

 魔力 2



 スキル

 魔法(無・光) 天凛 



 おお!、2になっておる。よかったよかった。

 とはいえ、かくいうわしもプラス1ということなんじゃが、やはり今までのメルの行ってきていたであろう訓練とかの経験値貯金なども考えるにどうしても成長度合いは遅めである。

 まぁ、でも、これでもう少し大きな魔法も使えよう。


 今まで、魔法が使えなかった理由として、魔力の小ささがあったからの。

 

 例えばMPが1しかないのにMPが2の魔法を使おうとしていたようなものじゃったからな。


 ま、単純計算すれば魔力が二倍になったと思えば良いか。

 これなら多少はなんとかなるかのぉ。


 「どうしたの?僕ならだいじょうぶだよ」


 何やらじっとみつめていたようで心配したのかと思われたようじゃな。


 うぬ、なんでもないことを伝え、一緒に所定の場所へ赴いていった。


 と、すんなりいけれればよかったのじゃが


 てこてこ歩き、曲がり角、というところでぬっと現れた。


 オリエンテーションでなんか嫌味言ってたオジン教師が。


 出会ってそうそう、こちらに気がつき、ふっと片方の口角をあげて嘲笑ったのがよくわかり、よく見えた。



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