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一般的な異世界人生。  作者: 納豆にはネギ
第一章 転生と決意編
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第三話「魔法」

途中に出てくる魔法などの説明が、少し長いかも知れませんが、そこらへんは、すみまペン。

 1歳になり、

 結構歩けたりできるようになった。


 そして、魔法。

 実戦はまだしてないが、読み聞かせてくれるおかげで、知識はついてきた。


 ピタルによると、「危ないからもう少し大きくなったら教えるね」とのこと。

 優しい……けれど!


 まてないよ!

 危ないのは自己責任だ!

 俺はやる。

 今日、実践開始する!!



---



 場所は、森だ。

 森というか、出てすぐだからほぼ家だけどね。


 ここに建ってるせいで、他人との交流があまりないんだよな。

 せめて、田舎に建ててよピタル。


 あ、そうそう。

 なぜ、家の中でしないのか。


 それは、俺がすごい才能あったりして、この家吹き飛ばす可能性もある。

 ……あってほしい。

 あ、やばい、才能あるかな俺。

 不安になってきた。


「……」


 違う。

 才能なんざどうでもいいんだ。

 努力すると決めたろう。

 挑戦すると決めたろう。


 魔力が、めっちゃ少なくてもやるさ。


 

 さてさて、俺が脳内でインプットしまくった知識を復習しよう。


 まず、魔法と魔法師には、階級がある。

 下から順に、

 初級、中級、上級、蒼級、朧級、戒級。

 

 基本的に、

 初級魔法を1つ使える――初級魔法師

 中級魔法を1つ使える――中級魔法師

 上級魔法を1つ使える――上級魔法師

 

 蒼級魔法を1つ使える――10年に1人現れる蒼級魔法師

 朧級魔法を1つ使える――100年に1人現れる朧級魔法師

 戒級魔法を1つ使える――1000年に1人現れる戒級魔法師


 と、長くなったが、こういわれているらしい。

 階級魔法は、威力で決められる。


 例えば、ファイアーボールを撃ったとしよう。

 その威力が、相手に怪我をさせる程度なら、初級魔法。

 防御している人を殺せるなら、上級魔法だ。


 ……上級でそれなら、戒級は、どうなるのか。


 ピタルは、中級魔法まで使えるとのことだ。

 てっきり、蒼級魔法師くらいかと思っていた。

 ま、彼は火力よりも、技術って感じがした。


 うんうん、それも大事であろう。

 階級魔法と、階級魔法師の説明は以上である。


 次は、俺が知ってる魔法の種類だが……。

 

 ・ファイアー、火を点ける魔法。

 ・ファイアーボール、炎の球を飛ばす魔法。

 ・ウォーター、水を生み出す魔法。

 ・サンダー、稲妻を落とす魔法。

 

 こんくらい。


 まぁ、もっと他にもあるそうだけど、本にはこの四つが基礎魔法として書かれてる。


 

 はいはい!

 早速、やってみよう。


 ここは、森なので、木々がたくさん。

 ピタルにバレないように少し離れた木に、魔法を使おう。


 ん?

 いま、思ったけど、魔物とかいないよね?

 本には、魔物に注意と書いてたんだけど。


 いや、ないか。

 いるとしたら、ピタルはここに建てるはずない。


 しかし、怖いので家からあまり離れずに移動した。



---



 良さそうな木に到着。

 

 これに、俺は手のひらを向けて、深呼吸。

 名前を叫ぶ。

 

 

「ふぁいやあーぼーりゅ!」

 

 これでも、ファイアーボールと言っている。

 この世界に来て初めて、それっぽいのを喋った気がするな。


 が、しかし。


「……」


 炎の球は、手から出てこなかった。

 静寂に包まれた森の中……。

 

「かーかー」


 カラスの鳴き声が聞こえてきた。


 バカにされた気分だわ。

 じゃなくて!


 くっそ!

 なんでだ!

 名を叫んだぞ!?


 むしゃくしゃして、走り回った。


「ヤアー! ナんでェ!」


 とか言いつつ、数秒走ったら息が切れて、転けた。

 1歳だから当たり前か。


 膝を見ると、擦りむいている。

 血が垂れてきた。


「う……」


 やば、泣きそう。

 前世の年齢は16歳くらいなのに。


 前世では泣いたことなかったのに。

 

「う、うぅ……」


 必死に涙を堪える。

 ここで、泣くのは違う気がする。

 たかが、1回失敗したくらいで。

 泣くのは、もっと違う場面で泣こう。


 

 数分たって、反省点を考える。

 まず、俺は魔法の名を叫んだ。

 しかし、なにも起きない。


 これは、間違いというわけだ。

 

 では、思考の問題か。

 俺は、なにも考えずに叫んだ。


 次は、イメージをしよう。

 イメージは大事だ。


 

 先程と同じ木にきた。

 そして、同じく手のひらを向ける。


 さらに、目を閉じる。

 考えろ、考えるんだ。


 俺は、ファイアーボールを出したい。

 赤くて、熱くて、球で、燃えてる。


 必死に分析する。

 この世界の詠唱は、魔法名を口に出すだけ。

 でも、ほんとにそれだけなのか?


 違うだろう。

 誰しも、イメージはするはず!

 

 ん?

 なんだ?

 右手が、木に向けてる方の手が……。


 ――重たい。


 ゆっくりと目を開ける。

 そこには、燃え上がっている炎が浮いていた。


「!?」

 

 いや、え!

 で……きてない!

 撃てない!


 ずっと、目の前に浮いてて飛んでない!

 あ、そうか。


「ふぁいあーぼーりゅ」


 なんとも情けない声音で出した名で。


 ドゴンッ!!

 

 と、炎が木に命中した。

 それは、木が倒れるほどの威力である。


 え?

 うてた……うてたぁ!!!!


 俺は、よし、とガッツポーズをかます。

 

 初めて、挑戦して、

 初めて、成功した。

 ものすごく楽しい。


 まって?

 木が倒れてるな。

 てことは、これ何級だ?


 初級ではなさそう?

 じゃあ、なにかな。


「コウェイス!!!!!」

「ぇ!?」


 突然の大音量で、肩がビクッと跳ねた。

 大声で俺は呼ばれた。

 でも、それは怒声ではない。

 どこか心配が入った声音である。


 その人物は、ピタルだった。


「ぱ、ぱ」

「コウェイス、これ……」


 彼は、目の前で倒れている木に視線を向ける。

 

「ファイアーボールの跡……?」


 ギク!

 バレてしまう!

 怒られてしまう!


「放ったのかい? 魔法を……」


 恐る恐る、その問いに頷く。


「あ、そうなんだね」

「……」

「コウェイス、明日から休みを取る。

 3日間僕が、魔法を教えるね」

「?」


 思ってもいなかった返答が出された。

 しかし、あえて何も考えずに、2人で家に戻った。


 普通なら、「どういう意味?」と聞きたいのだけれど、

 この人の言う事を一々、不審に思わなくなっていた。


 たぶん、父親の言葉だからだろう。



---



 ピタルによる、3日間の魔法授業が行われた。


 教わったのは、別の魔法……とかではなく。

 魔法を使用する上の注意点みたいなことを、熱く語ってくれた。


 1つ目。

 人に危害を加えないこと。

 

 2つ目。

 魔法を使えるからと言って、他人を見下さないこと。


 3つ目。

 十分に気をつけて、使用すること。


 この3つを教えてくれた。

 すべて、意味のある言葉である。


 最後には、俺の現状を理解させてきた。

 1歳なのにも関わらず、ファイアーボールを使用できたこと。

 

 そして、それは中級であったとのこと。

 魔力も、人一倍多いかもしれないと。


 ちゃんと、俺が調子に乗らないように、説明してくれた。


 それにしても、ピタル詳しいな。

 ほんとに中級までしか使えないのか?

 

 

---



「それじゃ、いってきます」

「ばばーい」


 仕事に向かう、彼に手を振った。

 俺を見て顔を綻ばせていた。


「あ」

「?」


 出発!

 と思いきや、足を止めた。

 どうしたんだろう、忘れ物か?


「魔法の練習はいいんだけど、教えたこと守ってね」


 あぁ、そのことか。

 

「ばぶ!」


 赤ん坊ながら、可愛く敬礼した。


「はは、じゃいってきます」


 今度こそ、いってらっしゃいができた。

 彼が、玄関の扉から見えなくなるまで見届けた。


 ガチャっと扉が閉まる。


 しめしめ、今日も特訓するか!

 



---ピタル視点---



 僕の息子、コウェイスが5歳になった。

 

 あの子が1歳くらいの時、知らない内に魔法を放っていたのは驚いた。

 けれど、あの子に怪我がなくて安心したし、そのあとは、正しい使い方も教えられた。


 息子は、とても良い子。

 父親である僕に、反抗的な態度をとったことがないと思う。

 少しは、子供らしく嫌々言って欲しいんだけどね。


 魔法もずっと、特訓している。

 好きなんだろう。

 かなり才能もあるし、これからも、ゆっくりと楽しんで欲しい。

 魔法はいいものだから。


 

 ……でも、最近悩みがある。

 コウェイスは、悪夢を見ているらしい。

 直接、悪夢を見ると伝えられたわけじゃないけれど、毎夜うなされてるから、きっとそう。


 心配だ。

 いい夢を見せてあげる方法はないだろうか。

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