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アニメ「ふつつかな悪女」第5話の舞の問題
第5話は、身体を入れ替えられた主人公が、本来の“根性ある性格”を周囲に示す重要な回であり、物語としては本質的なテーマを扱っている。
しかし、その分だけ演出の甘さが目立ち、残念に感じた。
豊穣の神への奉納舞は、古今東西どの文化でも「ゆっくり」「均質」「反復」が基本で、鈴も振り回すような使い方はしない。
足を軽く踏むことで鳴る程度のものだ。
踊りの巧拙を派手に表現する場ではない。
今回、主人公に渡された鈴の紐がほどけてバラバラになる演出があったのだから、そこから主人公が回転する舞へ展開する“正当性”は生まれている。
だからこそ、他の姫の舞は本来の儀礼舞として、ゆっくりしたリズムで描くべきだったと思う。
中国的な国の姿を舞台の基本にしていることで、さらに気になる点もある。
団扇を使う場面や、音楽として笙が登場するのは、ファンタジーとして許容できる範囲だと思う。
しかし、舞だけはそうはいかない。儀礼としての舞は、文化が違っても「神に捧げる静の身体性」が共通しており、そこを外すと世界観の根幹が揺らぐ。
だからこそ、今回の激しい舞の演出は、物語の文学性を正当に評価しにくくしてしまっている。




