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撃鉄の響く戦場にて  作者: KY
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アバロンにて

関東は大雨です。通りによっては池か川になり、通っている車が魚のようになったかのようでした。

川が前回の台風の時のように広がっています。

川岸の少し高台の場所で、畑をしている人が自身の道具を動かしている様子が見えます。


任務をこなしたマサル達は街へと戻っていった。

任務報告をするために随伴士官殿は、出迎えに来た馬車に乗り、去っていった


「任務が無事に終わってなによりだな?隊長殿。」


「なんかよそよそしいな?副長殿?」


「帰ろうか。 ホームへ!」


マサル達を乗せた車列がアバロンに向けて走っていく。

そして、それと反対に進む馬車の中で、二つの影が話をしている。


「どうでした?」


「なかなかです。 正直、あれほどとは思いませんでした。 行動が必要です。」


「分かりました。 すぐにアバロンとの輸送隊も来ますので、それに乗り込んで行きましょう」


「ええ、頑張りましょう。」


二つの影は、少し薄暗い幌の中で笑っていた。

そのまま要塞都市に向けて、馬車は進む。

一つの目論見を乗せて・・・。


企みが練られている事など、露ほども思わずマサル達の討伐隊一行は、無事にアバロンについた。

街の入り口では、基地副司令に就任した代行殿ことジョアンナと同じく新しく創設した開発部に長として配属になった白衣姉妹のシイラ・レイラのふたりも出迎えてくれた。


「今日は豪華なお出迎えだね。 どうしたの?」


「まずはご帰還おめでとうございます。 」「「おめでとうございます」」


まずは帰還のお祝いを言ってくれて、基地内へと進む。

兵士達は基地の門をくぐると、何列かに分かれてならび、解散の式をを執り行う。

兵士一人一人に参加に対する報奨金を与えて、解散をする。

隊員によってまちまちだが、若い独身隊員は繁華街へ。 家庭を持っている隊員は居住区へ、それ以外は兵舎の自身のベッドへ向かった。


「散財しすぎなければな・・・。」


「それは無理でしょうね。 騒ぎにならなければ、どっちでもいいわ」


「やはりジョアンナは厳しいね。 まあ、それくらいの方が良いか・・・。」


「なによそれ? まあいいわ。 あなたは報告と有用な素材があるなら出して。 換金して予算に組み込むから。」


「はいはい。」


「はいは一回!」


「はい」


満足そうに先を歩くジョアンナ。

マサルも先を歩くタイトスカートから延びる豹らしい細い尻尾の後をついていった。

マサルはそこで手に入った薬草や魔物の素材などをギルドの解体倉庫に持っていき、換金すると良い値段になったらしく、ポーカーフェイスを決め込んだ彼女の尻尾は嬉しそうに振られていた。

報告書の作成や留守時の申し送り、書類仕事をこなして、食事・入浴をする。


「今日は私が一緒に寝ます」


ジョアンナが、夜伽に立候補した。

彼女は積極的にそういったことには、出てこなかった。 

唯一の良心的な存在で、手を出しずらかったからだ。


「無理はしなくても良いよ?嫌なら気が進まないし・・・。」


「そんな事はないわ!女の覚悟をダメにしないで頂戴!」


今にも噛まれそうな勢いで叱られた。

彼女の気持ちもその通りなので、受け入れることにした。

多少、ツンデレな面がある彼女は、夜に行くからと、伝えると執務室を出て行ってしまった。

そして、夜の闇が辺りを包む頃に、ジョアンナがやってきた。


「お待たせ・・・。 マサル・・・。 どうかな?」


「・・・・。」


「出来れば、無言は辞めて。 気持ちが持たない。」


「すまない。 あまりに綺麗で見とれてしまった・・・。」


「!! 褒めても何にも出ないわよ・・・。」


「いや、ホントなんだけど」


「!!  そう!とりあえずそっちに行っても良いかしら!」


「どうぞ・・・。」


「失礼します」


普段と違い、下着の上に一枚羽織っただけの彼女は、制服をきっちり来た姿と違い、より一層のスレンダーな体と少しボリュームのある胸とお尻が、目を引いた。

薄いネグリジェに黒にレースの入った上下がそれぞれを包んでいた。

正直、ここまでの体つきとは思っていなかったので、驚いていた。


「その・・・。 あまり見つめられるのもその、恥ずかしいんだが・・・。」


「すまない。 ちょっと余裕がないかも・・・。」


「それは構わない。 夜伽に来たのだから。 ただ、望むことは出来るだけ優しくしてくれ。 その、私ははじめてなんだ・・・。」


彼女の消えそうな声での告白で、保っていた理性の糸が切れた音が自分の中で切れた音がした。

その後はあまり記憶はない。 ない事もないが、知的な彼女では考えられない様な情熱的な夜を得ることが出来た。 遠征中も3人に交代で奉仕を受けていたが、やはり満足する程ではなかった事もあり、今回の彼女との時間で、爆発してしまい、幾度も彼女に女性であることを自覚させるほどにしてしまった。 それこそ、汚していない所がないほどに。

やはり日が昇り始める頃まで彼女を離さずにいた。

そのまま寝てしまい、起きたのは日が真上に来ようとしていた頃になった。



ホームセンターではまたブルーシートがなくなりそうです。

今年の冬も寒そうです。

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