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「スキル????」  作者: 古来 冷翠
3.前哨戦編
76/120

76.冒険に向けて

〜前回のあらすじ〜

魔王城でご飯を食べた。美味しかった。以上!

「じゃあお風呂入って寝よっか」


シンは食器を片付けながら、今後について話し出す。


「あ、部屋割り決めよ!1部屋だけ大部屋があって、もう2部屋は同じ大きさだった。だから、じゃんけんね」


リゼが思い出したように言った。そういえばそうだった。大部屋は渡せない。


「あ、僕は普通の部屋でいいから。お風呂入ってきまーす」


えっ……?本当にいいの?

シンはそさくさと離れていった。食器はきれいに片付いていた。

明らかにあそこが一番よかったのに…。


「じゃあリゼ」


「「じゃんけんポン!!」」


私はパーを出す。

リゼはグーだ。


「やったぁ!」


「あぁ…、まあじゃんけんだからなぁ」


私は見事大きな部屋を手に入れた。


「じゃあ、シンは奥の方の部屋ね」


たぶんわかるでしょ、と言いながら、リゼはお風呂へ向かう。


「私が2番目に入るからね」


釘を差されてしまった。早めに入りたかったのに……。



お風呂に入ってきた。なんか豪華だった。

とりあえず広いし、お湯が注ぎ足されていたし、窓から景色も見えた。……景色と言っても、立ち入り禁止区域の殺風景だけだが。

それは置いておいて、あとは寝るだけだ。


「くぅ…眠い…」


今夜のベッドは期待できるから、楽しみだ。



3階まで上がって自分の部屋に入る。

ベッドに飛び込む。


「わぁ、ふわふわ…」


これはすごい。気力が奪われていく。すごく眠くなる。


『そうだろ?いいだろ』


タウは少し自慢げだ。


『そういえば、あの棚の中ってなに?』


ベッドの上を転がっているときにふと目に入った。

中身のわからない、本棚のようなもの。


『ん?見たいか?』


『少し興味ある…』


『今日はもういいだろ、さすがに。……よし。外に出させろ。別に、他には特になにもしない』


じゃあいっか。


「召喚」


光の粒が集まる。


「よし…まずは音が外に出ないように…」


タウが、風による膜を張っておいてくれた。

そんなに音が出る仕掛けなのか、これ。


「これはなぁ…魔力による鍵だ」


そう言って、棚に魔力を通す。

木が擦れるような音がして、扉が開いた。

これくらいならばわざわざ膜を張る必要はない気がするが、念には念を入れる、というやつだろう。


「これで開いたぞ。読むか?」


「じゃあこれとか読んでみよっかな」


少し薄めの本だった。

開いてみると、黒白で絵が描いてあった。


「何これ?漫画ってやつ?」


「そうだな。俺が昔読んでいたやつだ。懐かしいな……そのシリーズが好きで、持ってきたんだった」


懐かしんで次々と漫画を取り出し始めたタウを横目に、私は他の本も漁ってみる。

……いや、漫画以外にあるものが全部魔導書だと思わないじゃん。しかも古語ばっかり。

棚の中はあまり面白くなかったという収穫を得て、タウはもう消える!やばい!と言いながら棚を閉め、私は寝た。





天井が目に入る。起きた、起きたけど……。


「あ、朝だ…ここは…どこ……タウは?」


『まだ寝るから、起こすな』


タウはいる。ここは……あ、そうだ。魔王城だった。


「他の人たち起こしにいくかぁ…」


窓の外を見ると、すでに太陽は空に上がっていた。





「おーい、リゼ〜」


部屋をノックする。が、返事はない。

シンでもあるまいし、この時間に寝ているわけがない。


「一応シンのところも見に行くかぁ」


隣の部屋の扉をノックする。返事はない。


なにこれ、迷子?そんなはずがない。


「あとは…道場と2階、あ、外の可能性も…」


案外、可能性は広い。


「とりあえずしらみつぶしに探してみよう。まずは道場か…」


道場の、大きい扉を開ける。


「アミ、避けて!」


次の瞬間、シンから怒号が飛ぶ。


よかった、いたと思う反面、危ないの、と不安に思う。

しばらく経って、火の玉が飛んでくる。

私はそれを上半身を反らしてかわす。


「あ、アミ、起きたんだ!今は訓練中〜」


リゼは呑気な声で入り口へとやってきた。

なるほど。まあ、居たからよかった。それだけだ。



しばらく訓練をしてから、いや、私は見ていただけだが、それはいいや。シンは私を見て話し出す。


「アミが起きたってことは、もう朝ご飯を作ったほうがいいね。よし、片付けは任せた、リゼ」


「んー、わかった。ありがとね〜」


シンが道場から出ていった。




「リゼ、朝から何してたの?」


リゼは片付け…といっても掃除だけど。掃除をしている。私はそれを手伝いながら会話を始めた。


「うーん、まあ罠の見分けというか…。アミ、罠って発動する瞬間に少しだけ魔力の動きがあるんだけど、わかる?」


「いや、全然…」


なんか昔にタウが言っていた気がするが、私にはわからなかったため早々に諦めた。

そのため、首を横にふる。


「だよね〜、私もシンに聞くまで知らなかった。だから、それを見るようにする訓練。シンに、魔力を使って火の玉を作ってもらってたの。で、それができる瞬間を察知してた。アミも今度やる?」


やってみたい。少しでも、強くなりたい。


「機会があればやりたいな」


「そっか。よし、掃除も終わったことだし、私らも2階に行こっか」

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