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「スキル????」  作者: 古来 冷翠
2.魔法学院編
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11.魔法学院

「アミ、準備できた?」


リゼが、私の部屋をひょこっと覗き、言う。


「うん、完璧!行こう!」


私は、鏡で自分の姿を見直す。

よし、多分大丈夫だ。


宿屋を出るため、お金を払わないと、と思っていたのだが、リゼから


「大丈夫!ここ、前払いしてるから!帰ってきてから、その日にち分返してくれるの!」


おぉー、便利だ。これはありがたい。


「じゃあ、しゅっぱーつ!」


私たちは、宿屋の扉を開き、道を歩き出した。

もう、見慣れた道となってきているから不思議だ。


「ねぇねぇ、魔法学院ってどんなとこなの?」


わくわくしすぎて、思わずリゼに問う。


「魔法とか、戦闘の勉強。あとは座学、しかも、図書館もあるって書いてある!楽しそう〜」


スキルで見たのだろう。便利でいいな。


「じゃあさ、入学試験ってあったりするの?」


リゼは少し考えて答える。


「ないって書いてあるけど…もうだいぶ前の情報だからね。あるかもしれない」


おぅ…試験がある可能性が…。

勉強はしたくないから嫌だなぁと思いつつ、ひらすらに歩く。




「着いたよ」


3分ほど歩いたら着いた。白くて大きな建物だ。

お城を逆Uの字型で囲っている。

私たちは今、西側の棟にある金属でできた大きな扉の前にいる。

その扉の前には職員だろうか、おじさんがいる。


「君たち、見学か何か?」


私たちに気がついたおじさんが優しそうに聞いてくる。こういうのって裏がありそうで怖い。


どう答えようか私が考えていると、リゼが一歩前に出て、


「途中入学希望です」


と答えた。


するとおじさんは意外なように、


「そうか。こんな時期に希望者が…。あと2カ月で年度が変わるというのに」


そっか。今はたしか、10月。

基本は1月に変わるはずだから、納得だ。


「途中入学、できますか?」


リゼが心配そうに聞くと、


「それ自体は、試験を突破してもらわないとね。今からやろうか。こっちに」


そう言って私たちを門の中へと招く。

そして、院内へと連れて行かれた。

白の建物に、茶色の絨毯。

歩く私たちの右手側には、教室が立ち並んでいた。


「いい?院長先生から説明があると思うけど、簡単に言っておくから」


そう前置きして語ってくれたのは、試験の大まかな内容。


試験と言っても、何も今の実力を測ることじゃない。

どれだけ伸びしろがありそうか、それを見る。

だからそのために、ステータスを見るらしい。

ステータスの基準値を超えていればいい、と。


「はい、着いた。開けるよ。準備して」


私は、さっと自分の姿を見る。

うん、多分大丈夫だ。


おじさんが扉をノックする。

金属の扉、独特の音が聞こえた。


「失礼します」


そこに居るのは、まだ成人して5年くらいしか経っていないであろう若い男の人。

赤っぽいピンク色髪に黄色のメッシュが入っている。そして、美麗な顔立ちに紅色の目。

下のほうで結っている長い髪がとても綺麗だ。

ただ、わかりやすい特徴がある。

左目に黒い眼帯、そして右腕がないっぽい。服の袖がダランと下がっている。


「どうかしたの?レン」


おじさんのほうを見て、笑みを浮かべて言う。


「途中入学希望者だそうです。試験を」


おじさん…レンさんはそう答える。

すると


「なら、こっちにおいで」


そう言って机の前へと手招きされる。

おそらく院長であろうこの人は、なにやら引き出しの中を探っている。


「この時期に来るなんて珍しいね。訳あり?」


まあ、訳ありって言えばそうなんだけど…。


「…微妙ってとこかぁ。まあ、なんでもいいけど。ここは実力が大事なだけだから。あ、あった」


そう言って取り出したのは、薄い板。

置いてある机が透けて見えるほどに透明だ。


「これに触れてみてよ。そうだね…まずは茶色の髪の、君から」


私のことかな?

とりあえず一歩前に出て、板に手を触れる。

すると


魔力量 1000/1000 スキル????  レベル8

属性 火、水、風、土、毒、光、闇


とスクリーンのようなものに出てくる。

これってもしかして…。


「ふーん、なるほどねぇ…。訳ありってわけだ」


院長さんは、あごに手を当て、考えている。


「よし、覚えた。話し合いは後からだ。じゃあ次、黄色の髪の君」


リゼが一歩前に出る。そして、板に手を触れた。



魔力量 352/352 スキル 情報解析 レベル 79

属性 水、毒、闇


え、レベル高い!?いつから戦ってたんだ、リゼ…。


「はい、把握。じゃあ、こっち来て。レンは帰っていいよー」


院長さんは、板を引き出しにしまい、奥の部屋の扉を開けた。

中は無機質な白色で、木の机とソファーだけが置いてある。おそらく商談とかで使われるタイプだろう。


「かけていいよ。お茶を出すとか苦手でさ、ごめんね」


別にいいけど…。謝ることではなくない?


「いいんですよ。それで、お話は?」


リゼは、ソファーに腰を掛け、話を始める。

私もそれにならって座った。


「そうだねぇ。まず、自己紹介からさせてもらおうか。私はアレイス。今年で何歳だったかな。まあ、いくつでもいっか」


そして、


「昔話をさせてもらうよ」


と言った。

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