第2話
私達は町の入口に着くと身分証が無いので入るのに1人銀貨1枚を取られた、とりわけ問題は無く町に入れたけど、ただ私の服装が珍しいらしく注目を集めていた。まぁ確かに現代でもセーラー服は珍しいけど、この世界では見たことも無いだろうから仕方無いけどさ。
「それよりさぁさっきのオッサンが私の事お嬢ちゃんとか言ってたけど?私そんなに若く見えるの?確かに日本人は海外の人に若く見えるらしいけど?」
「え?だから最初に言ったじゃ無いですか!ミコ様の記憶の中で一番輝いて居た頃の姿にしたと!」
「え?ああ確かそんな事行ってたな?」
私は近くにあるガラスで自分の姿を確認してみると、そこには十代位の少女でセーラー服を着て立っている姿だった。身長は170cmで細身だけど胸もそこそこある垂れて無い黒髪ロングだったうわっ!本当に若返っているよ!この姿は最強と呼ばれて居た頃だね!良いね目尻のシワもないし体のたるみも無い!
「よーしなんか知らないけどやる気出て来たよ!さぁ早く身分証を作りに行こう!さぁ行くよテオ!私を連れて行きな!」
「ハイハイ……」
「へーここが冒険者の仕事場とか言う場所なのか?」
目の前に大きな3階建て程の建物があった、入口の上に木で出来た看板に何かの文字が書いてあり、文字と一緒に剣と盾の絵が書いてあった。文字は読めねーななんて書いてあるんだ?
「テオ?あれはなんて書いてあるんだ?」
「あれは冒険者ギルドと書いてあります。」
「そうか冒険者ギルドか!でここで仕事するのか?それと面接とかあるのか?」
「ここで仕事をするんではなくて、ここで冒険者に登録してクエストを受けるんですよ…まぁそのクエストが仕事なんですけど」
「なるほどね?ここは派遣会社で仕事を斡旋してくれる所ってわけだな?」
「う~んちょっと違うけどそんな感じですよ。それに面接とかは無いので安心して下さい。ただ申請の紙に書くだけですので」
「面接が無いのは良いけど、私この世界の字なんて読めないし書けないぞ!」
「それは僕が書くので大丈夫ですよ!」
「おおそれはありがたいね!」
「きゃ!う」
私は嬉しさのあまりテオを後ろから抱き締めると、テオは驚き声を上げそうなのを堪えていた。う~テオは可愛いな!私はこんな性格だけど実は可愛い物が大好きだったのだ。可愛い縫いぐるみとか可愛い小物などは特にそれと可愛い女の子も!そして可愛い少年なんて特に堪らない!あの時テオを下僕にしたいと思ったのは、本気でこの少年を自分の物にしたいと思ったのだ!でも本当に聞き届けられて嬉しかったんだよ!
「フフきゃだってテオ女の子みたいで可愛いな!う~ほっぺも柔らかくてすりすり」
「もー!離れて下さい!」
テオは顔を赤くしながら頬を膨らませて怒っていたがその姿が、更に可愛くてまた抱きつこうとしたらテオに顔を止められた。
「ぐへ!……何だよテオ!良いだろ減るもんじゃないんだから!」
「だめです早くギルドカードを作りますよ!」
テオは顔を赤くしながら扉の方に歩いて行ってしまった。うんうんまたその照れ具合が可愛いんだよな!
「待っておくれよテオ!」
私はテオを追いかけて建物の中に入るとそこは、私達の世界でいうと役所のような場所だった。入口からまっすぐ行くと受け付けが3個あり女性が3人座っていた。受け付けの横の壁には何だかいっぱい紙切れが張ってある。でフロワーに長いすが並んでいてその後ろに売店?がある、お、二階は食事が出来るのか腹も減ったし酒も飲みたいね~!
「ミコ様!こちらに来て下さい」
私が周りを見ていたらテオに引っ張られて受付に来たのだった。
「ミコ様あの…僕を持ち上げて下さい……書くのに届かないので……」
く~この恥じらいながら言ってくる姿はたまらんのぅ!確かにテオの身長は1mあるかないかでカウンターの高さは1,5m位だった。
「ああ良いぞ!……フフ」
私はテオを後ろから抱きしめ持ち上げると、フニフニの体を堪能していた。そのたびにテオは可愛い声を押し殺しながら紙に書いていた……ムフ~
「あら~じょーずに書けたわね~凄いねぇ~あれ?もしかして僕も冒険者に登録なの?僕にはまだ早いと思うわよ?」
「僕はこれでももう大人です!失礼ですね!」
「ああそれは私が保証しようこの子はこう見えて年はかなり上だよ。」
「あらそうですか!それは失礼しましたそれでは今ギルドカードをお作りしますね!」
「ミコ様?何故そのような事を?僕年齢の事は言ってませんよ?」
「ああそれはな、今までテオは私に嘘をついて無い!だから私はテオを信じただけだ!」
「たったそれだけで?僕を信じたのですか?僕の所為で死んでしまったと言うのに?」
「ああ確かに死んだのは、辛いけど……でもまた若い頃に戻って暴れられるのと、テオに出会えた事のほうが私は嬉しいよ!」
「ミコ様」
「ようようそこのお嬢ちゃん!そんな子供の相手より俺達の相手をしてくれよ!グヘヘ!」
「あ”ぁ?」
私がテオと話しをしていると、後ろから声をかけられ私が振り向くとそこには油ギッシュな2m位の豚が居たのだった!
「なんだいあんたは?私に何かようかい?」
「ああいいねその顔早く俺達と遊ぼうや?グヘヘ」
「お生憎様だねあんたみたいなのを相手にするならゴブリンの方がましだよ!とっとと出直してきな!」
周りで見ていた他の男達や女性達が笑いを堪えていた。それで更に怒り出して殴りかかって来た!
「女だからって優しくしていれば俺を怒らせた事を後悔しろ!」
うーん武器を使うと殺してしまいそうだから仕方無いけど殴るか!
パン!
私は殴りかかって来た豚を軽くお腹を殴った!すると乾いた音がしたと思ったら、豚は入口の扉に向かって吹き飛んでいたのだった。
ドドン!
「おいおいそんな大袈裟に飛ぶなよ?軽く殴っただけでよ?」
豚は痙攣しながら白目をむいて気絶をしていた。
「テオ!この豚どうすれば良いんだ?」
「もう駄目ですよミコ様!そんな汚い物触っては早く手を出して下さい!」
私はテオの側に戻るとテオが何かを唱えると私の手が光だした。
「うわぁなんだこれ!」
「大丈夫ですよ。ただ手を浄化しているだけですので!」
「浄化?て。そんなにあの豚はヤバい生き物なのか?」
私とテオの事をみていた者達は笑いが押さえられなくて、一斉に笑い出した。
「「「あははは!」」」
「ん?みんなどうしたんだ?」
「何でもありませんよ!さぁカウンターに戻りましょう!」
私達が受け付けのカウンターに戻ると、受け付けの女の子達が詰めかけてきてハシャいでいた。
「お姉様素敵です!」
「あいついつも私達をイヤらしい顔で見てきて気持ち悪かったんですよ!ふん!いい気味よ!」
「そうなのか?それより何か問題でもあるのか?騒ぎを起こしてしまったけど?」
「大丈夫ですよ基本冒険者同士の喧嘩はギルドでは感知しませんので、それでもし死んだとしてもそれは自分の鍛錬不足なので仕方無いというわけです!」
「なんだ?じゃあ遠慮無く殴れば良かったかな?」
「損なことよりギルドカードは出来ましたか?」
ん?テオがご機嫌斜め?
「はい!こちらに出来てますよ!それではお二人方はFランクからになります……」
は~やっと終わったあれから冒険者の説明とか色々あって、なんかポイントがどうだとかでここに来るまでに倒したモンスターの素材や討伐証明を見せたらDランクになっていた。で、今やっと解放されてばかりだ。
「テオ!お腹空いたから二階の飲み屋で飲んで行こう!」
「駄目です!まずは今日とまる宿をさがしてからです!行きますよ!」
う~ん?機嫌悪い?
お読み下さりありがとうございます。
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