98.やっと到着の最高の布石
ショータイム!
ルカはダリアを連れて、会場に足を運ぶ。
ここまでの調子で間に合うだろうか。
途中罠の解除に時間を費やし、ここまで来るのが遅れてしまった。
「ダリア、準備はできてる?」
「準備ですか?」
「そうだよ。ダリア、今会場に向かっているのは、単に安全だからじゃない。勝つためだよ」
「勝つため? 何をするんですか?」
「決まってるでしょ。ダリアが出るんだよ」
「はぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」
ダリアは声を上げた。
目を見開いて、瞳孔が固まる
そんなダリアには悪いが、もう決まってしまったことだ。それにダリアならできるはず。
「と言うわけだから」
「む、むむむ無理ですよ。私が戦ったら、それに私はこの学校の生徒でもないのに」
「それは大丈夫。すでに転入の手続きは澄んでるから」
「いや、でもルカさんのクラスの人たちも……」
「そっちも問題ないよ。皆んな湧いてるから」
「湧いてる?」
ダリアは首を傾げた。
しかしルカは顔を逸らさない。それどころか、ルカはダリアにこう言い返した。
「今こそ、剣を振るう時だよ。その力を使って、勝利を手にする時。それに薄っすらダリアも決めてたでしょ?」
「で、でも」
「大丈夫だから。それに、皆んなダリアが来るのを待っているよ。だから後は思いっきり、炎を纏った剣で、最高の勝利を手にすればいいんだよ」
それっぽいことを言ってみた。
そこまで考えていない、流れで出た言葉だった。
しかしダリアは頬を赤らまて、小さく手を握る。
「あれ? 顔が赤いけど、如何したの?」
「えっ! いや、その……頑張ります」
「そっか。じゃあ頑張って、私も見てるから」
「はい!」
何故か大きく頷いた。
ルカが前を向くと、気が付けばそこは会場だった。
さて、もうひとっ飛びと屋根を駆け、二人は会場に入った。
※※ ※ ※ ※ ※ ※
会場に入り、クラスの待機しているところに向かうと、そこはまるでお通夜だった。
暗くどんよりしたムードがる。
一体何があったのか、苦笑いをした。
「えーっと、これはどういうこと?」
「あー、ルカ。やっと来たんだ」
「うん。応援に来たんだけど、全然観てなかったから。それで、これは一体……」
「勝てる気がしないのよね」
「そうだよなー。スプラ・ブルーウェブ強すぎだろ」
「こんなに時間を引き延ばされるなんて、マジかよ」
表情が暗かった。
項垂れているクラスメイトの姿がある中、ニッカ時はルカに耳打ちする。
「スプラが強すぎてねー」
「スプラ? スプラは強いよ。シルヴィ並みには、魔術に秀でているから」
「でも次はもっとヤバいんだよね」
「そうなんだ、相手は?」
「一組最強と噂の、ゴロゴース」
「ゴロゴース?」
そう言えば一組に、腕組をしている灰色に焼けた男がいる。
そのことに気が付いたルカは確かに強い魔力を感じた。
しかし、脅威には感じない、ぶっちゃけ、ルカなら秒殺だが、ダリアが負けるとは思えない。
「ゴロゴースは素手でオーガを倒したほどの強者なんだよ」
「素手で? それは凄いね」
「ルカがそう言うのかよ」
「終わりだ、腕を折ってまで頑張ったのによ!」
項垂れる姿がある。
しかしルカからしたら、オーガなど本気を出せば秒もかからない。
でも本気を出しても周囲が歪むだけなので、安全を考慮して、ルカは普通にやる。と言うか、ダリアが負けるとは思わなかった。
「だってさ、ダリア」
「は、はい。強敵みたいですね」
「でも負けないでしょ。この試合は、魔術で構築した剣なら使えるけど……」
「錬成魔術は心得ています。それに私は剣で負けたりしませんよ!」
凄い自信だ。
ルカは微笑ましく思い、クラスメイトも転入生のダリアに湧いた。
「転入生?」
「可愛い子ね。それに、魔力も強いのかしら?」
「怪我だけはすんなよ。あいつはヤバい」
「逃げたって誰も文句言わないわ」
「がんば」
お通夜ムードに花が咲く。
しかし、諦めモードは変わらないが、ルカだけは応援した。
それからステージに行くよう、背中を押した。
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