68.遺跡のような居城跡
当初、敵キャラの名前は違ったました。
ルカは居城を背にして少し隠れていた。
と言うのも、ここに踏み込んでから様々なところから支線ではないが、経過強いているような独特の気配を感じる。
しかも居城の中からは、それがより一層強まっていた。
「なるほどね。まずは居城の入り口付近、しかも見えるように二人槍兵を配置して、その近くにある木の上に吹き矢を吹きそうな獣人。反対側には、二人一組で待機した盗賊が四組、計八人。それから建物の窓際。ちょうど階段付近かな? 三人が見張っているけど、どれも高粒ぞろいなのかな? 面白そうだけど、少し甘いなー」
などと口にしていた。
つまり余裕だった。
そこでルカは疲れるのも嫌なので、魔力は温存することにする。魔力は消費すると、倦怠感が出て疲れるから、肉弾戦の方が楽でいい。無駄に考えなくてもいいからだ。
「さてと、じゃあまずは、反対側から落とそっかな」
ルカは建物の反対側に回った。
するとそこにいたのは軽装で身を着こんだ、男たち。
ルカは気づかれないようにして、気配を消しながら近づくと、脇腹目掛けて肘打ちした。
「うがぁ!」
「なんだぁ、如何した! うがぁ!」
「はい、喋らない。喋ったって、いいことないよ?」
ルカは意識を落とさせた。
とりあえず、これで二人。見えてる限りは、残りは十二人だ。
その場からすぐに離れると、背後に回って次を仕留めにかかる。
「ふはぁー、暇だな」
「だな。にしても、あの貴族もよくぞまあ俺たちに頼んだもんだぜ」
「でもいいのかよ? リーダーの指示に従わなくてよ」
「さあな。てか、お前はあんなガキをリーダーって慕ってんのか?」
「当たり前だ。俺はあの人に救われたんだからな。それより、サブリーダーは勝手な行動をして怒られてんのかな?」
「どうだかな。でも、俺はどっちも蹴落とすぜ。この継ぎ接ぎだらけの連中と一緒にされたくねえからな」
「へぇー。それじゃあサブリーダーは、勝手に人を殺したんだ。好き勝手してるね」
「そりゃそうだろ。あいつは、気が強いんだよ。ところでよ、お前は誰だ? ぐはぁ!」
「如何した! ぐなぁ!」
バタン! ——
男を二人のした。
これで何となく敵の素性は知れた。やっぱりこの男達にも、黒い猫の刺青がある。
おそらく、ナタリーが言っていた組織だ。
確か名前は、黒猫の狩猟者。
「ってことは、サブリーダーを倒せば、少なからず事態の収拾はつくのかな。それより貴族が関わっているなんて。やっぱり、昨日のことも……」
ルカは腕組をして考え込んだ。
それからその場を離れると、げさないなと思った。
しかし、ルカの拳は次から次へと男達を叩き潰していった。
「ほらぁ!」
「お前、何処から!」
「そりゃぁ!」
「なんだ、このパワーは!」
「いい加減、大人しくしてって」
「ぎゃぅん!」
ルカは次から次へと倒していった。
しかしどれもこれも、あまり気分的にいいものではない。
やっぱり争いごとは嫌いだ。何も生まないし、なにも楽しくない。こんな安寧から一番程遠い要素に、自分から絡んでしまうなんて、ルカは溜息を吐いた。そして足は、入り口に差し掛かる。
「なんだお前!」
「何処から入ってきた」
槍を構える男たち。
ルカは拳を握る動作すら見せずに、一気に足を引くと、駆けだした。
速すぎて見えなかった。
「魔術か!」
「速すぎるだろ」
「魔術じゃないよ? これは身体能力。極めすぎたせいで、人間の域を軽く超えちゃっただけだよ」
ルカは離しながら余裕だった。
本当はもっと遅くできる。速くもできる。
筋肉を圧縮して、一気に解き放つことで、本来人間ができない領域。それこそ呼吸法の、武道の縮地のようなものを、凝縮したような動きだった。
「死ねっ!」
「死にたくはないかな」
木の上の獣人は毒針のついた吹き矢を放った。
しかしルカは軽く身のこなしで躱すと、驚いた拍子に矢は自分の仲間の元に刺さってしまった。
そのまま倒れてしまい、これで残り二人にはなったが、ルカは間接的に殺してしまったのではと思い、動揺した。
「ヤバい、如何しよう!」
「なんだあれは。おい、行くぞ!」
「そうだな。しかしこの矢は、あいつのじゃないか?」
「あいつが誤射したのか? 大事じゃねえか」
何やら焦っている。
それを見たルカは気を取り直した。考えても仕方ない。
これはルカのせいではないんだ。そうとでも思わないと、セレナやあの子に申し訳なかった。そう言い切り、ルカは空いた居城の中に、入った。ちなみに男達は、道中で撃破した。
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