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1000年ぶりに目覚めた「永久の魔女」が最強すぎるので、現代魔術じゃ話にもならない件について  作者: 水定ゆう
魔術運動会編1

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55.魔術運動会の開催

いよいよ開催。

一日目編が終わったら、少し投稿が危ういかも。

 アルカード魔術学校恒例行事の季節がやって来た。

 今日は快晴。雲一つない。今日から三日間、彼ら彼女らはこの照り立った五月下旬の風にさらされる。それこそ明日からは六月だ。


 そんな中、アルカード魔術学校特設ステージ。

 そこには初日にも拘らず、かなりの人が集まっていた。今日はただのレクリエーションだというのに、その面白おかしい生徒たちの煉り合せた最高の芸を見に来たんだろう。

 そんな日であるにも拘らず、ルカ達警備生は校舎の一角に集まって、三日間の日程確認と仕事の配備を任されていた。


「私が今年の警備生のリーダーで、四年一組、ニイジマ・ナナミよ。皆んなよろしくね」

「サブを任された同じく四年一組、ハバト・マッハルタンだ。全員、心して任務を忘れるなよ」

「もう、ハバト君。そんないい方したら、新入生たちが怖がっちゃうでしょ?」

「悪いな。皆すまなかった。謝罪する」

「よろしい。と言うわけで、私が皆んなリーダーってことになるけど、ごめんね。生徒会も兼任していて、そこまでこっちに首を突っ込めないの。でも安心して、毎年確かに一、二度は変なことがあるけど、大丈夫。ここにいるのは生徒会や先生方が推薦した頼もしい魔法使いの卵たちなのです。だから、張り切って行ってみましょう!」

「「「・・・」」」

「張り切って行ってみましょう! ほら皆んな揃って、えいえいおー!」

「「「おー!」」」


 何だこの空気は、ルカは瞬きを繰り返す。

 全員同じ服を着ていて、それなのに統率が取れているというか、なんというか、空気に馴染めてしない。そんな空気感が湧き上がっていた。


 しかも陽気で東の島国出身の明るい生徒会長と、堅物気な警備生。この二人は特に厄介だった。

 しかし先程の沈黙や微妙に空気に馴染めないのは、二人のせいではない。理由は明らかで、このテンションの差に付いていけない初見生が多いからだ。それこそ、三割は三年生で、ポカンとしている。唯一まともなのは、シルヴィアぐらいだった。


 しかしそんなことは関係なし。すぐに調子を取り戻し、空気が一変明るくなる。

 でもたった一人、ルカだけは嫌煙されていた。回りくどいが、そんな空気が出ていた。


(何だか私に対する目が全体的に冷たい気がするけど。私、何かしでかしたかな?)


 何故にこんな仕打ちを受けなけれなならないのか、それは彼女をスプラを任したうえに、スプラを暗殺しようとした狙撃手を捕まえたからだ。

 その功績を妬んだ奴らだろう。ルカの思考では、おそらく鼻を高くしていると勘違いされたのか、評価は低い。そんなものに今日にはないが、広がられりとマズいはマズい。何せ、ルカは強すぎるからだ。


 どんな形でさえ、ルカのことを悪く思う人はいるだろう。

 しかしその中で、自然と溶け込み、これ見よがしに我が物顔でいられるのは、きっとルカだからだろう。重たい空気と醜い競争意識。それすら超越するのがルカであり、どんな形で噂に浸透してとしても気にやしなかった。ただし、


(生徒会長がずっと見てくる。それにこの空気は一体……不気味だ)


 ごくりと唾を飲む。生徒会長の、ニイジマ・ナナミ。彼女は強い。人望も厚い。他者を明るく照らし出す力がある。

 それだから恐ろしい。この不気味な心臓の鼓動と有り余る魔力の波動は何なのか。思考するのもやめていた。


(まあいいか。考えても無駄だよね)


 そこで話を戻すことにした。

 話は日程の確認と警備の配置位置についてだった。警備は幾つかあるが、基本的に当たりは裏方だ。これはルカの反応で、本当は、と言うか皆んな……


「はい、俺入り口やります」

「待てよ。それはなしだろ」

「じゃあ私、客席やろっかなー」

「売り子さんと一緒にね」

「先生方のそばとか?」

「いいなそれ。俺も乗った!」

「生徒会長は、やっぱり例の場所ですか?」

「うーん、できれば生徒会長の役目と兼任できる場所府がいいかも。ハバト君は、何処がいいの?」

「俺は何処でもいい。それより、カザマ、シュレイブ。二人は競技生だ。ステージを張れ」

「「了解!」」


 まさかここまで裏を拒むなんて。貪欲すぎる。でもそれがいい。それこそが、魔術師に取って最善だった。

 しかし、ルカがシルヴィアにこそっと耳打ちした。


「目立ちたいのよ。その方が、進路に直結するのよ」

「活躍したいってことね。そう言うのはいいかな」


 ルカは小さな声で反応した。

 と言うわけで、


「外回りでもいいですか?」

「「「はぁ!?」」」


 めちゃくちゃな反応だった。

 まさか一番面白くないものを選ぶとは思っていなかったんだろう。だって一番退屈で、なににも左右されないからだ。つまるところ。


「いいけど、本当に大丈夫?」

「はい。一応、終わったら待機していますよ」


 舐めたことじゃない。それこそが最善で、あるとルカは察していた。

 何故なら、冷たい目が一瞬で謙遜の目に変わったから。それこそ、謙遜があったからだった。


少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。


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