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死後世界触手譚  作者: 青風
帝国
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第71話     会議 と 試合

「うふふふふふっ・・・あっははははは・・・!」


会議所の中、皆が居る所で笑いが木霊する。

堪えきれなくなったマルドゥスが笑ったのだ。

俺の進化した姿を見たいというので見せたらこうなった。


「笑うなつったろ!」

「はははは・・・は~~笑った笑った久しぶりにこれだけ笑ったわ。

 センお手柄よ♪っぷ・・・ははははは・・・」


そう言って腰に手を当てサムズアップをしながらウインクをする。

そしてまた笑い出す。

俺は人型に変身をして座り足を組む。


「あら?もうやめちゃうの?

 まあいいわ、その変身って魔力で変身してるんだっけ?」

「あぁ、そうだが?でもま、超回復で魔力でも少しは回復するから常時変身してることも可能だぞ?」

「ふ~ん、モンスターの姿が見たかったら魔力を吸い取ればいいのね。」

「怖すぎるわ!」


モンスターの姿を見たいだけの為に俺を瀕死にするとか怖すぎる。

怖すぎて思わずツッコミを入れてしまうほどに。

こいつならヤる。間違いない!


「それじゃぁ、対帝国の会議を始めるぞ。」

「あ!」


マルドゥスが何かを思い出したかのように声をあげる。


「どうした?」

「さっきのモンスターの姿、何かに似てると思ったら、昔やったスーパーボールすくいの100個の’景品’に似てるんだわ!・・・久しぶりにやりたくなってきたわ?」


聞かなきゃよかったと本気で思った。

だが、「しばきあげっぞ!」とは言えない。反対に俺がしばきあげられるから。

結果無視して進める事にする。


「それで帝国だが・・・ルー」

「・・・ハッ」

「お前に偵察を任せる、ローリとグラニに場所を聞いて行ってくれ。」

「・・・ハッ」

「それと、一般とモンスター両方から隠密の素質がありそうな奴を引き抜く許可を出す。

成功させる事を第一に考え、お前が好きに育てろ。」

「・・・わかりました。」


無口なルーが、一応でも受け答えしてくれるというのは将に抜擢したからだろうか?責任感の強い男である。

ルーの返答を頷きで返して次に進む。


「少尉」

「イエス・サー!」


立ち上がり敬礼する。


「少尉の部隊に先鋒を任せる。」

「光栄であります!サー」


そんなアブドラを見てアムドゥスが呟く。


「暑苦しいわね・・・」

「暑苦しいのは嫌いか?」

「嫌いじゃないけど・・・バアルとセンってどういう関係?」

「凡人と英雄だ!」

「「は?」」


俺とアムドゥスの返事が被った。

俺も初耳ですが?そんな関係だったのか?


「ま、まぁあれだ・・・元世界の軍時代の上司と部下だよ。」

「そ、そうなの・・・」


説明をしなおすと、アブドラの勢いに若干引き気味のアムドゥスが納得する。


「それはそうと、ヴァルファーレはどうしたの?」


アムドゥスが話を変える為に別の話題を振ってくる。

そう言えばそんなのも居たなぁ~と思い出す。

別に喰ってもよかったんだけど、ミイラと骨を喰ったら思ったよりパワーアップ出来たので置いてあった。

特製の鎖で縛っているので逃げられる心配は無いしね。


「あ~放置してるなぁ~、まぁちょっとした実験に使おうと思ってるから置いてる。」

「そうなの?どんな実験?」

「配下にしようと思ってな。」

「あの子、自分が認めた相手じゃないと言う事聞かないと思うわよ?

どんな方法を使うつもりなの?」


アムドゥスが興味深そうに聞いてくる。


「新しいスキルで触手隷属ってのがあってな、触手1本を相手に植え付けるとそいつが隷属化するらしいんだ。

洗脳みたいなものだろうと思う。」

「なにそれ怖いわね」

「だろ?俺には逆らわない方がいいぞ?」

「ウザイわね。殺そうかしら?」

「ウソデス ゴメンナサイ ヤメテクダサイ」

「それって誰にでも使えるの?」

「使えると思うぞ?」

「モモに使ったら・・・判ってるわね?」

「そんな事したら帝国が消滅する前に俺が消滅するだろ?」

「わかってるのなら良いのだけど?」


する気は無いけど絶対にモモには使わないようにしよう。


「話を戻そう、そのスキルでヴァルファーレを洗脳してみようと思ってるんだ。」

「わかったわ。それなら大丈夫そうね。」


これで完全に話を逸らせたと思ったのか、またツマラナさそうに机に肘を突いて話を終わらせる。

本当に楽しい事好きだなぁ~と思う。


「まぁ、アムドゥスには俺達が帝国に攻めてる間攻められないように守っておいてくれればいいよ」

「う~ん・・・そうね・・・」


何かを考えつつ返事をするアムドゥス。

その何かがわからない現状放置しておくしかないのだけど。


「ルーの偵察が終わり状況が判ったらもう一度作戦会議をするが既にいくつかのプランは考えてある。

 アブドラは次の作戦会議までに考えられる作戦の準備を手配しておいてくれ。」

「イエス・サー!」

「カツは転移陣の量産を進めてくれ」

「判った!」


・・・・

・・・

・・


「それでは解散!」


2時間程度の会議を終える。

解散した後にムズを呼んで個別に指示を出す。


「ムズ、立場的にお前の方が上だが、俺の手足となって作戦を遂行していたのはアブドラの方が長い。

心構えやらなんやらはアブドラに’命令’して教えてもらうといい。」

「判ったよ兄ちゃん。」


ムズにそう言って席を立つ。

役職という物はあまり作りたくなかったのだが、規模が大きくなると必ず必要になってくる。

そして、その役職が上の者は、余り人前で注意やら指導が出来ないというのが、正直めんどくさい。

下の者への威厳がなくなるからだ。

会議を済ませ外へ出るとコウ、シラタマ、ブッチー、ネロルが集まってなにやら真剣に話し合っていたので行ってみる。


「どうした?」

「あ、センさん、今親衛隊のメンバーで練習しようと言ってたんですよ。

で、誰か審判してくれる人を話し合ってて。」


コウが笑顔で教えてくれた。


「と言う事は、審判をしろって事で良いのか?」

「お願いできますか?」


もちろん。と頷く。親衛隊だけとは言え今の皆実力を見れるのは良いと思う。

コウが強いのは判るけど、シラタマやブッチーは元の身体能力が高い上に進化しているからな。

ネロルにしてもドワーフの腕力は勿論、ドワーフファイターに進化してるんだ期待が出来る。


「場所は何処にするんだ?」

「カツの工場の横の空き地でやろうかと思ってるんだ。」


俺の疑問にネロルが答えてくれた。

確かにあそこなら町への被害は無いし広いから大丈夫だろう。

早速移動する事にした。

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