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褒めてない!!!

3人集まれば……

 


 俺達は鍛練場に到着するとラギが言った。


「先ずは、身体をほぐす意味でも、1人でやる鍛練をしないか?」


 このラギの提案に皆が賛成した。

 マナは模擬戦用の槍を選び振るい始め、クルトも短槍と斧を選び、リーゼは短剣を選び、シアは棍を選び、ラギは大剣を選び、俺も剣を選び振るい、お互いが見える様に円形になって始めた。


 ……皆、結構出来るな。


 これなら、全員が最速で選抜科に行けるな。

 そんな事を考えながら身体を解して30分が経過した所で、ラギが言った。


「充分に身体も解れただろうから、先ずは一対一の模擬戦をやろう。

 受け手はシンが固定で」

「「「「賛成!」」」」

「おい!」


 どうやら、俺が皆を見ていた様に、皆も俺を見ていた様だった。


「1番マナ。 行きます!」

「来い!」


 約70分後には、俺以外の全員が大汗を掻いて息を乱し倒れていて、俺は汗も掻かず息も乱れず平然と立っていた。


「「「「「……化け物!」」」」」

「そんなに褒めるなよ。照れるだろ」

「「「「「褒めてない!!!」」」」」


 最初はタイマンでやっていたが、次第に人数は増えていき、最後はマナの「魔法有りで全力で敵を倒すわよ!」で、見事な連携を見せた。


 ……俺もチームメンバーなのにな。


 まあ、真実的な意味では正解だしな。

 俺、魔王だし。

 この後は、皆シャワーを浴びて汗を流して解散した。

 ただ、ラギに誘われ俺達の部屋に3人が入る。


「シン、クルト」

「ラギ、改めてどうした?」

「先程の模擬戦で確信した。マナは、スカーグリム侯爵家の者だ」

「「スカーグリム?」」

「ああ。スカーグリムは元マレソーヤ帝国の侯爵家で、あの見事な赤毛赤眼が証拠だ」

「マレソーヤ帝国は、約120年前に滅びたんじゃあ……」


 ……そうなんだよなぁ。


 結局、内部の腐敗を取り除く事が出来ずに滅びたんだ。

 まだ、グーラの孫が生きていた間は手を貸していたけど、それ以降は……な。

 そして、帝国は解体され、群雄割拠みたいになり、最終的には複数の小国と代表みたいな国が出来て、その国の名前が「アグティム王国」となった。


「そうだ。だが、恐らく亡命したのではないかと思われる。

 そして、スカーグリム侯爵家は代々総騎士団長を輩出した家柄だ。

 彼女の資質は、代々の血なのだろう」

「ラギは、詳しいな」

「……ふ。オレにも臆病者の血が流れているからさ」

「つまり?」

「オレの祖先もまた、マレソーヤ帝国から逃げた臆病者の一族だ」

「……そんなに過去を卑下にするな。

 ラギはラギなんだからな」

「そうだよ。それにボクから見れば羨ましいよ。

 語れる過去が有るんだから」

「クルト?」

「ボクの一族は、騎士の技術を代々伝えられていたから、何処かの国に仕えていたのかもしれないけど、それが何処の国かは、もう分からない。

 ただ、縋る過去が無いから、この騎士の技術を受け継いで来た」

「クルト」

「何、シン」

「クルトも同じだ。受け継いで来た技術が有る。

 充分に恵まれている」

「……ありがとう、シン」

「そういうシンは、どうなんだ?」

「俺か? そうだな。 ……家族を含めて自業自得で全てを失ったと思っていた。

 だが、偶然にも唯一大切にしていた宝物だけは取り戻す事が出来た。

 今は、その大切が沢山増えた。

 だから俺は、その大切な『宝物』達を守るだけだ」

「そうなんだ」

「そうか」

「さあ! 湿ったい話は終わりだ。

 何処の生まれだろうが、これからは助け合う仲間なんだから、それで充分だろ!」

「そうだね」

「そうだな」


 ……そろそろ時間だな。


「そろそろ夕食の時間だ」

「ボク、お腹が空いたよ」

「同感だ」


 夕食の為に食堂に行くのだが、マナ達と鉢合い一緒に夕食を取る事にした。

 それで、6人用テーブルに男女が分かれて座るのだが、何故、俺の前にはマナが、クルトの前にはシアが、ラギの前にはリーゼが向かい合って座っている。

 まるで、合コンだな。


 マナ達も、3人で「真面目な話」をしていたが、途中から「ガールズトーク」となり、最後は紳士協定……ならぬ、淑女協定を結んだのだ。

 切っ掛けは、シンの何気ない反撃を、クルトがシアを守り、ラギがリーゼを守ったのが始まりだ。


 食べ終わると隣の談話室に移動して雑談を軽くした後は解散した。


 翌日から1ヶ月後の現在は、最初は読み書き計算から始まり、薬学やモンスター学、魔法に関する座学を学び、昼食と休憩後は、魔力制御の鍛練をして、次は実際に魔法の実習をし、最後は物理戦闘の鍛練をして学園での授業が終了する。

 俺達は、その後は皆で模擬戦をするけどな。

 実は、既にラギが2ヶ月先まで予約を入れていた。

 そして、その2ヶ月先とは、最初の選抜科への試験があり、これに合格すれば選抜科に入れる訳だ。


 それで、この1ヶ月間に、Aクラスの貴族チームはケスリーの忠告を再三されたにも関わらず従わなかった為に、6人中3人が退学となった。


「私は、伯爵家の者だぞ!」

「そうですか。では、最高責任者であるアールスバイド大公閣下に報告しますので、改めて家名を教えて頂けませんか?」


 こうして、家の爵位で我を通そうとするバカは、こう「返事・・」をすると大人しくなるらしい。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


スカーグリム家は、政争に巻き込まれて……です。

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