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109話 魔獣への対策


 魔獣セファロス。

 イベントでは聖杯の力でコロネがレベル100まで魔獣のレベルを押さえ込んでいたが、魔獣本来のレベルは1000。

 すでにその聖杯には穴があいてる上、聖杯を使うためのコロネの右腕の紋章もないのでレベルを100まで下げる手段はない。レベル1000の魔獣を相手にしなければいけないのは確実だろう。


 そして何より、超厄介なのがHPが減ると超回復する技があるのだ。

 HPが80%を切ると自動的に全回復してしまう。

 その超回復もゲーム上ではコロネが聖杯で抑えていたが、その聖杯が使えない今、超回復を上回る攻撃力で倒さなければいけない。



 こちらの戦力を改めて確認してみる。


 猫まっしぐら レベル914 武器SS級900レベル

 アルファー  守護天使ランクSS レベル914 武器はSS級900レベル

 ファルティナ 守護天使ランクS  レベル914 武器はS級900レベル

 レイスリーネ 守護天使ランクA  レベル914 武器はA級900レベル

 ザンダグロム 守護天使ランクA レベル914 武器はA級900レベル


 リリ  レベル846 武器SS級900レベル

 コロネ レベル837 武器SS級900レベル


 ザンダグロムも今帝都に向かってもらっているが……。

 ダメージを与えられるとしたら私とアルファーのみだろう。

 しかしレベル差が86もあるので、レベル補正でダメージが与えられるのは微々たるものだ。

 とてもじゃないが超回復を上回るダメージを与える事は不可能だ。

 ファルティナもS級武器なのだが、彼女は回復特化な部分があるのでダメージはあてにならない。

 レイスリーネとザンダグロムは武器がA級装備なのでそもそもダメージすら与えられないかもしれない。


 リリとコロネにいたってはレベル差がありすぎて論外である。

 レベル補正が効かない技や魔法などもあるのだが、元々のダメージが低いためそこまで大ダメージは与えられない。


 ……となると、カエサルを倒したアイテム【闇の女神の涙】と【冥王ナースの大鏡】の二つを使うという手もある。


 闇の女神の涙は敵の90%のHPを奪いさり、一定時間回復不可能状態にする。

 この回復不能状態にできるのがでかい。ただ、一定時間内なので、その時間をオーバーしてしまえば、回復されてしまう。

 冥王ナースの大鏡はレベル補正関係なく全ての攻撃を跳ね返す、という神アイテムだが、逆に言えばセファロスが大技を回復不能時間内に放ってこなければそれこそ積んでしまう。


 しかも二つとも使える回数はあと1回。失敗は許されない。


 そしてこれを使ってしまうと対魔王用の切り札がなくなってしまう。

 魔王は封じられてるんだからいいじゃん?とも思うのだが、何となくこれは使っちゃいけない気がするのだ。


 でもなぁ。取っておいたために全滅とかそれこそ意味がないし。やっぱり使うべきだろうか。


 私がうんうん、対策を練っていると


「解せません。なぜコロネ様は私を会議から外したのでしょう?」


 守護天使3人とマルクさんを連れ、会議室に入っていってしまったコロネに不満げにレヴィンが呟いた。

 何故かコロネはこれからの対策と、守護天使3人とマルクさんだけ連れて会議室にこもってしまった。

 まぁ、いままでの内政の報告らしいので、私とリリがいても邪魔なのはわかるのだが。

 内政に関わっていたレヴィンまで追い出す所をみると……



「レヴィン、コロネに煙たがられてる」


 と、容赦ないリリちゃん。


「そ、そんなまさか!?」


「心当たりがないのか?」


 私が聞けば、レヴィンは止まったまましばし考えたあと


「心当たりがありすぎます!?」


 と真顔で返してくる。


 ……うん。自覚はあったのかこいつ。

 てか変態の方のコロネを見ているようだ。

 こいつコロネ相手にだけは変態になるし。

 ある意味似たもの親子なのかもしれない。


「ならそれが答えだろう」


 私がお菓子をぱくつきつついえば、レヴィンは残念ですとため息をついて


「それにしてもお二人とも魔獣の復活が近いかもしれないというのに冷静ですね」


 と、話題をかえた。


「うん、ネコ、慌ててない。だから平気。

 きっとなんとかなる」


 と、ポリポリお菓子を食べながら言うリリちゃんに


「一応今対策考えてる。慌てても仕方ないだろ?」


 と、私。


「やっぱりカエサル倒した手段で倒すのが一番確実かな。

 今のレベル差だとあの超回復を破れるのはそれしか手段がないし」


「いえ、それでは魔王が復活したとき対抗する手段がなくなってしまいます。

 魔族があのように復活させようと動き出していることを考えれば、復活も考慮にいれるべきかと」


 と、私のセリフに続けたのは、レヴィンではなくコロネだった。

 会議を終えたのか後ろに守護天使を従えて部屋にはいってきたのだ。


「コロネ。会議は終わったのか?」


 私が聞けばコロネは微笑んで


「はい。お待たせしました。


 それでセファロウスを倒す方法なのですが、一つ提案があります」


「提案?」


「……はい。猫様とリリ様はあまり賛成してくださるとは思えぬ作戦ではありますが……」


 と、コロネが苦笑いを浮かべるのだった。


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