あとがき
名鈴です。
本作『楽園のイミテリス』を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
本作では「愛」をテーマに掲げ、偽物の愛から始まり、やがて本物の愛へと至る物語を描きました。
聖書をモチーフとした楽園の物語を、自分なりに形にすることができたと思っています。
世界を壊してでも大切な人を守りたいと願うこと、そしてそのための残酷な選択。
歪んでいながらも、どこまでも重く深い愛。
描きたかったことは、すべて描ききったつもりです。
加筆や修正はより良い作品作りの為に行う可能性はありますが、あくまでも修正に留め、展開を引き伸ばすことは現在考えておりません。
作中では、あえて省いた描写や設定も多く存在します。
特に最終話付近は余計な描写を極力減らし、短くまとめるよう意識しました。
二人を彩るにふさわしい言葉が見つからず、ただ静かに二人を見守りたかったからです。
後日談などを書く予定は一切ありません。
作られたレールを歩まされ、人形として運命を繰り返してきた二人の物語に、作者である私がこれ以上干渉するつもりはありません。
二人は歪んだ運命から、そして「物語の作者」というあらゆる束縛から解放され、二人だけの楽園に辿り着きました。
この物語には、もう作者は必要ありません。
ここからは、イヴとカインが作る、二人だけの大切な物語です。
その後の二人については、読者の皆様のご想像におまかせします。
読者の皆様の数だけ、二人の未来が生まれる──そう信じています。
初執筆作品でしたが、こうして完結まで辿り着けたのは応援してくださった皆様のおかげです。
たくさんの応援やコメントが、毎日の大きな励みになっていました。
本当に、ありがとうございました。




