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Free City  作者: 七賀ごふん
Settle

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75/82

#3



ただ、身体の関係を引き摺ると、その他の関わりも持ってしまうことが面倒だった。

家に泊めたり金を貸したり、身の回りのことを引き受ける機会が増えた。これじゃ子どもの頃と何も変わらない。

不自由なままだ。

見たいテレビ、好みの家具、食べたい物、行きたい場所……それにかかる、時間。

全部譲って我慢した結果、“良い人”の称号が与えられる。いらないが、もう治らない心の病気だった。それは不可逆性で悪い方へ進行する。


明日の何時に迎えに行って、何時に彼の服をクリーニングに出して、何時までに食事をつくって。そんなスケジュールを立てる毎日に疲れてしまった。自分の時間を管理するのは自分。なのに今は他人に管理されている。自分が立てているこのプランすら、他人のものなのだ。


生きてる意味が分からない。なんて言うつもりはなかったが、どうでもいい他人の為に生きてる意味は分からない。愛どころか情もなくなった頃、いい加減目が覚めて、初めての恋人とは別れた。

相手が悪かったと都合よく片付け、それから も気の合う男と付き合った。初めは上手くいく。それなのにある一定の時期をこえると、相手の悪いところばかり着目してしまう。悪いクセがついてしまった。話や趣味、身体の相性が最高でも、一緒にいることが嫌になる。だから何とか別れる口実を見つけようと粗探しに躍起になる。

そうして別れて。安心して、自由になって。また独りが恐ろしくなる。

不毛なループを繰り返している。俺は、俺から不自由を選んでいる。自由な選択肢の、外れを引きにいってるんだ。


何がしたい?

自問自答してみても、答えは出てこない。虚しさばかり募る。


無意味な人生。飛び降りてもいいけど、弟が成人するまでは生計を立てようと決めた。


結局俺は子どもなのかもしれない。我慢ができるイコール大人ではなかったのだ。それに気付けなかった。

自由を求めながら恋人を求めるのは矛盾してる。恋人とは自由を奪う存在。自分の一生には必要ない。

その場限りの快楽があればいい。

異動先の土地、FREE CITYは同性愛者の楽園。性に縛られず自分らしく生きられる街。頭のおかしな人間が集まる街。きっと、ここなら普通になれる。




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