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異端者共の両奇譚  作者: いなり凡サイダー
第一章 異変
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6/6

4.遭遇

今回はちょっと短めです。

あれから何時間経ったのだろうか。暗く雨が降りしきっていた空はいつの間にか雨がやんで窓から見える空は明るくなっていた。自分でもこんなに話していたなんて全く気が付かなかった。

「もう夜明けか....。」

「あーあ夜明けちゃったね。でも楽しかったなー」

黄髪の少女__ケイは実に嬉しそうにそう告げた。

「そっか表ではそんなことが流行ってるんだね」

 イトハは流行系の話に異常に食いつきがよかった。僕は最近流行っているミームだったりアニメだったり曲だったりを伝えた。まぁすべて表の人たちのうけゆりだが喜んでくれたようでよかったと思う。

「いいなー私もプラネットバックスとか行ってみたいよ〜」

 イトハが実に残念といった感じで机に伏せた。

「だって最近は核戦争が始まるとか始まらないとか県同士の戦争が悪化するとか化石燃料がそこをついたとかそういう話ばっかりっなんーも面白いことがない」

 核戦争は大分やばいのではと思うし化石燃料が底をついたというのも大分大変なことだと思うのだがそれはいいんだろうか。

「いやイトハそれは結構重大なことだからつまんないで済ませないほうがいいと思うけど...。」

 名前のわからない頭の半分半分で髪の色の違う少女というよりお姉さんに近いその人が思ってたことをいってくれてちょっとすっきりした気がする。

「まあまあそれはいいのかわからないけどそれはいいとして、ヒナゲシくんお話のお礼!ヒナゲシくんが帰るお手伝いしてあげる」

 ずっと座りこんでいた僕に彼女は手を差し伸べる。思い出したがあれから16時間近く経過していた。きっと僕がいなくなったことに気づけば表の世界にいるみんなは僕のことを探しているだろう。そうだそうだった。まだ帰る方法が何もわかっていない。今こうしてだらだらと話していたがそんな悠長にしている時間なんかなかったのだ。しかしまぁ自分の話をもの珍しそうに聞いてくれたのは嬉しかったが、とはいえ気絶を2回ほどしてすっかり話に明け暮れて大分時間が立っている。僕一人じゃどう帰ればいいかなんて絶対見つけられない。協力してくれるというなら型を借りようというものでひとまず彼女たちも手伝ってくれるならこちらからもお願いしよう。

「ありがとうございます。僕からもお願いします!」

「うんうん。その頼み方、いいね。ぜひとも協力するよヒナゲシ。」

 イトハがうんうんと頷きながらなんとも気持ちよさそうに答える。

「そんじゃあ何人か人を集めるとしよう。」

 ケイがそういって教室全体を見回した。

 最初と違ってチラチラと立ち代わりで何人か見に来てたので見知った顔が増えた。

「誰かこのヒナゲシと一緒に帰りかたを探せる心やっさしーい子はいるかなぁ?」

 どうしようと顔を見合わせる様子が伺えた。その中で真っ先手を上げたのは

「はいはーいもっちろん私は行くよ〜」

 イトハが楽しそうに手を勢いよく上げた。

それに釣られるようにして僕の周りを囲っていたうちの一人が手を上げる。

「じゃあずっと話を聞かせてもらったわけだし僕も行こうかな。」

 灰色がかった緑髪の少年が手をあげる。確か名前はレマとか言ってたはずだ。

「うーん私はちょっと用事があって行けないから二人...うーんあと二人くらいほしいなぁ。あっ」

 あっといって見つめた先にはたまたま立っていた少年が一人、たまたま教室に入ってきたところのようだった。

「丁度いいんじゃんあんた一緒に行ってくんない?」

「は?」

 少年は少し驚いたように軽く目を見張った。

「いや、俺無r」

「えっいいのありがとうめっちゃ嬉しー、じゃ決定ね」

 相手の断りを完全に無視して決定していたがこれでいいんだろか。

「あとは...」

「アタシが行く。」

 すぐ後ろからそう聞こえた。

 驚いて振り向くと少し深い青色の不思議な髪型をした赤い瞳の少女がいた。

 その声は妙に落ち着いていて一音一音はっきりと少し重く聞こえた。

「えっあんたが行くの?」

 ケイが目を見開いて一歩後ろに下がった。

「なに?アタシが行くのは駄目なの?」

 そのままケイに二歩近ずいて覗き込むように体を動かす。

「いっいや珍しいなって全然大丈夫。いいよ行って」

「そう?ありがとう」

 妙に肝が座っていて少し恐ろしいと感じた。妙に目が鋭くて一人称がアタシという可愛らしいとは無縁だ。確かに声色は可愛らしいといえばそうかもしれないがどこか綺麗で落ち着いていて平坦な、でも抑揚があって不気味だ。

 ありがとうと告げたあとケイから離れて壁に寄りかかった。

「これでメンバーは決まりだね。じゃあどこに行こうか。」

 パンっと手を合わせてイトハが続ける。

「やっぱりヒナゲシを見つけたらしい地下かな」

 レマが記憶を引っ張り出すように少し唸りながら言った。

 イトハは確かにといった様子で手をぽんっとついたがほか二人は我関せずといった風だ。無理やり連れて来られたと言っても等しい彼となんのことだか突然ついていくと言い出した彼女は全く話を聞いていないのだから全く知らない内容なのだから当然だろう。

「なるほど、そうだねそうしよう。ケイは行くところがあるんでしょいってらっしゃい」

「そうだった。僕、行かなきゃいけないところあったんだった。じゃあね」

 ケイはそう告げると手を振って暗い廊下へ消えてしまった。

「さぁて行く場所も決まったことだし行こっか!」

 廊下に行ったケイを隠すような形でイトハが前に出た。

(やけにのりのりだな....。)

 特に意味はないんだろうがどこか乗り気な様子で最前列で歩き始めた。

 丁度今出ていったケイととは逆方向に進んでいく、僕もそのあとについて行く去り際に少し不気味な彼女にピンク色の頭をした少女が話かけていたように見えたがあれは何を行っていたのだろうか。

 

 イトハは僕をここに連れてきたのと全く同じ道順で最初に見た場所へ向かっていた。どうやら僕が最初に現れたのは地下らしい。イトハは鼻歌でも歌い出すように軽快な足取りで地下へと向かっていった。僕や渋々といった様子でついていく彼と無表情でひたすらついて行く彼女どちらともまだ嫌そうな顔をされたほうがマシだというほどに無表情な彼らは前と後ろで空気の重さが全然違って僕はどんな顔をしたらいいかわからなかった。

 それからしばらく廊下を下がったり横に曲がったりしながらようやく最初にいた場所が見えてきた。真っ白くて下に正方形のタイル状になっている床が地平線の先まで見通せてこの空間はどこまででもあるように感じさせた。

「さてここまで来たわけだけども、実は私達もこの空間のことはよくわかってないの」

 突然言われたそれに少々面食らってしまったが最初の反応はえ?という単純な疑問だった。

「知らないんですか?」

「えっうんぜんっぜん知らない」

___じゃあ僕一生帰れないのでは!?

 さも騒然かのように言われても僕自身全然理解ができなかった。

てっきり完全にここのことがわかっていて、その中で僕がここに来た理由を探して見ようということなのかと思っていた。

「じゃあなんであの人達はここをあるいていたんですか?」

 どこに向かってるか全くわからないが取り敢えず歩きながら質問をする。

「探索。だよ。この空間がどこまで続いててどこになにがあるか全くわからないから時折こっちに来てどうなってるか探索してるの。まっまぁ先生には内緒だけど」

___先生?先生ってことはこの人たちも学生なのかな?

 探索しているからここで僕を見つけても面白がって連れて帰れたわけか。

(じゃあもしかしたらあの人達が来なければ僕はずっとこの空間を彷徨ってるってこともあったのかな?)

 ふとそんな軽く恐ろしいことを思いながら再びイトハに問う。

「じゃあ僕を返すっていうのはどうやるんですか全く検討もつかないってわけですよね?」

「うーんある程度探索は進んでるから完全に可能性がないってわけじゃなくて今わかってるなかで心当たりがある場所を回ってみようって感じかな?」

 指をくるくると回す彼女を僕はじっと見つめた。

「どうしたの?」

 顔に?マークを浮かべる彼女に僕は小さな声で伝える。

「あっあの後ろの人たちのくっ空気が重くて....」

 軽く振り返りながら極力声を殺して伝えた。

 足音が全くしない彼らを見たが、相変わらず無表情で時折横を見ながら歩いていてあの無表情が空気の重圧感が怖くてついつい雰囲気の柔らかい彼女を頼ってしまう。

「あー今いる彼は元からあんな感じだし、彼女も私達の中ではちょっと怖い方かもね。でも大丈夫、そんな怖い子たちじゃないから」

 僕に合わせて声を小さくして教えてくれた。

「なっなるほど...」

こっちから見るに全くそうは見えないけどなんて思いながらまた静かに後ろをついていく。


 それからしばらく歩いて僕らはある場所にたどりついた。

「でっかい鏡?」

 目の前にあったのは古びた鏡。他の場所には全く積もっていなかった埃がその鏡には大量に積もっていた。

「そう、でっかい鏡。実はね過去にこれで表の様子を見たって子たちがいてね。もしかしたらないかなーって。」

 でっかいそれは自分の身長の3倍はありそうな大きな鏡、しかし鏡のはずのそれは何も映していなかった。真っ黒い、吸い込まれそうになるような黒。

 それから暫く鏡を見つめて、

「なんにもなさそうだし別のところ行こっか」

 特になんの変化もなかったことから別の場所に移動するらしい。僕もそうですね、と告げてあとをついていこうとした。

___その瞬間だった。

 鏡が突然光った。眩しくて咄嗟に目を瞑る。

「なっにが..」

 光が収まった。それは突然、鏡が透明なガラスのようなものから何かを写す。

 そこにいたのは____。

「ヒナゲシっ!!」

 よく見知った顔ぶれが僕に名前を叫んだ。

 よかった。探していたものが見つかった。僕は喜んでイトハに報告しようと近づいて、

「ヒナゲシ逃げて」

 モモがそう叫んだ。

 僕にはよくわからなかったが改めて振り返ると皆物騒な物を持っている。

「どうしたの?そんな血相変えてそれにそんな物騒なものなんか...」

「違うヒナゲシ逃げてそいつらは....!」



そろそろ戦わせたいので次回絶対戦わせますアドバイスくれた方ありがとうございます参考にさせていただきます

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