「半ドン」の「ドン」はオランダ語
1990年代の初めから「週休二日制」が導入され、土曜日は完全に「休日」になりましたが、それ以前の土曜日は、学校も会社も「午前中だけ」なのが普通でした。
それを「半ドン」って呼んだんですよね。
今では完全に死語なのかもしれませんが……。
「半ドン」の「ドン」というのは、オランダ語で「休み」を意味する「ゾンターク」が転じて「ドンタク」となり、一日のうち、半分が休みだから「半分のドンタク」で「半ドン」になった、と言われています。
この「ドンタク」、福岡県福岡市で毎年開催される有名なお祭り「博多どんたく」の語源だという説も。
現在の若い人に「今日は俺、半ドンで帰るから」とか言っても「半ドン?」となって、通じないかもしれない……。
ところで、この雑学を書いていて、「ドンタク」の元となった「ゾンターク」という言葉、なんだか格好良い語感だなあ、でもどこかで聞き覚えがあるような……と頭を捻って、思い当たりました。
1993年に発売されたゲーム「ロマンシング サ・ガ2」の敵キャラクター、七英雄のひとり、「ダンターク」だ!
七英雄は、ダンタークのほか、ワグナス、ノエル、ロックブーケ、スービエ、ボクオーン、クジンシーの6人がいました。(めっちゃ強かった)
独特なネーミングセンスだな、だけど「ダンターク」と「ロックブーケ」という名前はなんかイイな、と当時も思っていましたが、これは、スタッフのお遊びで「JR山手線の駅の名前を逆から読んだ発音」からきています。
「五反田」をひっくり返してダンタゴ→ダンタークと、もじって名付けた、と。
ワグナスは「品川」、ノエルは「上野」、ロックブーケは「池袋」、スービエは「恵比寿」、ボクオーンは「新大久保」(「大久保」だと山手線ではなく中央本線)、クジンシーは「新宿」。
面白い響きのネーミングには、意外な由来があったのでした、という話。
(今回のエッセイは「ドンタク」がテーマなのに、半分くらい「ロマサガ2」の分量で埋まっちゃったな……)




