この文章だけは読むな!
タイトルが気になって、思わずクリックしてしまったあなた。もはや術中にはまっております。
禁止されたり、制限されればされるほど、逆にやってみたくなる現象を「カリギュラ効果」と言います。
暴君として知られる、ローマの皇帝・カリギュラの、権力による暴走と狂乱、荒廃を描いた1980年の映画「カリギュラ」が語源です。
この映画、歴史を描いた大作でもあるのですが、カリギュラの史実を描いたため「皇帝即位後、乱交を繰り返す」シーンが問題となりました。
実際のポルノ女優を多数使って、「大人数で、そういうアレなシーン」をリアルに撮影しちゃったんですね。
結果的に、「ハードなポルノ映画」という扱いになり、普通の映画館では上映できなくなりました。
苦肉の策で、映画館では「問題部分をカットした編集版」が上映され、「完全版」は、一部の劇場を「買い取って」上映しました。
ところが、「完全版が見られるのは、あの映画館だけらしいぞ」と、そっちに客足が集中したのです。
見られないと思うと、見たくなる。禁止されると、かえって欲求が高まってしまう。
そこから「カリギュラ効果」という言葉が生まれたのです。
テレビのバラエティ番組でも、「CMの後、あの豪華ゲストが緊急出演!?」と、顔の部分だけ隠された状態で「CM明けまで引っ張る」ことがあります。
今の時点では、誰なのか知ることができない。特に興味もなかったけど、誰なのか「知ることができない」と「気になってしまう」。
制限された結果、逆に興味が湧いて、ついCM明けまで見て、「豪華ゲスト」を確認することになります。
そして、「なんだよ、豪華ゲストって言っても○○○○じゃねーか」と文句を言うハメになるのです。
(○○○○の部分には、思いついた芸能人の名前を入れといて下さい)
昔話でも、「浦島太郎」では「この玉手箱は決して開けないでください」と乙姫が浦島太郎に言ったり、「鶴の恩返し」で「私が機を織っている間は、決して見ないでください」と言ったり……言われた側は「つい逆のことをしたくなって」、玉手箱も開けるし襖も開けています。
「絶対に○○しちゃダメ」は「絶対に○○しろ!」よりも強力な命令なのかもしれないですね。
映画「カリギュラ」で、どんなにエロいシーンがあったのか……今からあなたは、絶対にエッチなことを考えてはいけません!
我慢してください! 乱交シーンとか言われても、いやらしいことは考えるなー!
と言われたら、頭の中はすっかりピンク色になっているはずです。
さて、この雑学エッセイについて、絶対に高評価しちゃダメ!
「面白かったです」なんて感想コメントは送っちゃダメー!
……本気にしないで下さいね。




