セロテープも登録商標
国営放送であるNHKでは、商品の宣伝にあたるため「固有の商品名」は出せないというのが慣例。
前回取り上げた「チャッカマン」も「登録商標」ですが、ほぼ「一般名詞」として認知されていますよね。
逆に、「そこの点火棒取ってー」と言われたら「どれ?」となりそう。
意外なところでは、「セロテープ」はニチバンの登録商標です。
NHKで言う時は「セロハンテープ」や「粘着テープ」に言い換えられます。(「セロハンテープ」なら一般名詞なのでOKです)
テトラポッド、UFOキャッチャー、ウォークマン、プラモデル、ラジコン、万歩計、エレクトーン、ホッカイロ……これらも全部「登録商標」。固有の商品名です。
以前にこのエッセイでも取り上げた「ウォッシュレット」「サランラップ」もそうです。
文房具の「ホッチキス」もそうで、一般名称は「ステープラー」が正しいです。
「アロンアルファ」「ボンド」も両方既に商標として登録済み。「瞬間接着剤」ならOKです。
「宅急便」も、「クロネコヤマト」でお馴染み、ヤマトホールディングス株式会社の登録商標です。
一般名詞の方では、宅「配」便ですね。
「宅急便」について、スタジオジブリのアニメ映画「魔女の宅急便」がありますが、ヤマトの「宅急便」とは商標の範囲が違うので、設定も違ってくるのだそうです。
私が昔、人から聞いた噂だと、こんな都市伝説がありました。
スタジオジブリがアニメ映画を作るにあたり、「魔女の宅急便」で商標を登録しようとしたが、既にヤマトが「宅急便」の商標を取得していた。
しかし、映画のタイトルを発表しているために変更はできず、「クロネコヤマト」ということで、おわびに作中に黒猫のキャラ(ジジ)を出すという約束を取り付け、折衷案として、ヤマトにも映画スポンサーに入ってもらうことにした……とか。
黒猫のジジは後付けのキャラではなく、当初から登場予定でしたし、ヤマトとは円満にスポンサー契約を結んだようで(映画公開当時、タイアップCMもありました)、噂は噂に過ぎなかったようです。いかにも「それっぽい」話ではありますが。
でもまあ、今更「宅急便」をタイトルに含めて、作品を作ろうという人もいないでしょうけどね。
予備情報として、「魔女の宅急便」は2014年に実写映画化もあったんだよー、ということをここにあえて記しておきます。




