困難は分割せよ
新年、あけまして……と、新年の御挨拶をしたいところですが「あけましておめでとう」と言えるムードでは、ありません……。
「今年一発目の雑学エッセイ」を正月らしいネタで始めようと、昨日準備稿を作成していたところ、それどころではなくなってしまいました。
地震です。
今回の地震、私の住んでいる地域でも、大きく揺れました。
家具の一部が倒れたりしたものの、家屋自体の被害はなく、一緒にいた家族にもケガはありませんでした。
個人的なことですが、私の自室では、大量の本を収納している本棚が倒れ、本が床一面にばらまかれて、部屋の中は足の踏み場もない状態に。DVDもケースから飛び出てるし。少しずつ片付けて整理しては、歩けるルートを作っている状態です。
作業机は無事だったので、被害の無かったノートパソコンで、この文章を打っている次第。
今も、部屋を見渡すと、えらい惨状で……。
なんで正月に、しかもめでたい元旦に、こんな事が起こるのか……ニュースを見るたびに悲しい気持ちになります。
私の部屋のストーブ(灯油配管式)も震災で配管が壊れたのか、電源を入れても動いてくれず、寒い中でこの文章を打っています。
寒い時は、新聞紙を体に巻いたり、衣服の下に入れておくと、保温できて暖かいです。
スマホの懐中電灯機能(写真撮影時のフラッシュを常時点灯させる)で、その上に水を入れたペットボトルを置くと、水で光が反射・拡散されて、室内の広範囲を明るく照らすことができ、急場しのぎのランタン代わりになります。停電で照明が点かない時、やってみて下さい。
「困難は分割せよ」とデカルトは言いました。
(厳密には、そういった意味の言葉を遺している、というのが事実であり、意訳らしいです)
検討しようとする難問を理解し、解決するために、細かく割って、地道にひとつひとつ片付けていく、といった意味合いです。
目の前にそびえる山が、あまりにも巨大だと、登るルートも思いつかず、断念してしまうかもしれません。
ですが、「登山とは、結局は一歩一歩進むことなのだ」と理解し、各ポイントを区切って、状況を解きほぐしていけば、山へ進む勇気が出てくると思います。
私も過去に地震で、住居が全壊になったことがあり、仮設住宅で暮らした経験もあります。
先が不安で「この先どうすればいいんだ……」という絶望的な気持ちは分かります。
ただ、やはり、自分の手が届く範囲の、目の前の「できること」を、コツコツとやっていくしかないんですよね……。
いろんな人たちと、助け合いながら。




