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【感謝!4万PV突破!】雑に学ぶと書いて雑学 ~昨日より今日の自分が少し賢くなるかもしれない~  作者: 雲条 翔


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蜘蛛は、自分の巣にくっつかないの?

 普段、人が入らない物置などに久しぶりに入ると、思わぬところに蜘蛛くもの巣があって、顔にくっついて不快な思いをしたりします。

 一度、顔にくっつくと、いつまでも取れない気がするんですよね。蜘蛛の巣って。


 蜘蛛の方からすれば「せっかく巣を作ったのに、人間に壊された」と気分を害しているのかもしれませんが。


 専門家に言わせると、 「蜘蛛の巣」ではなく 「蜘蛛の網」なのだそうです。

「鳥の巣」 などと違って、「普段の住処」ではないので「巣」という言葉の定義からは外れ、蜘蛛は獲物を捕らえるために「綱」を張っているのだと。


 人間でいうなら、漁船に乗った漁師さんの投網を「家」と呼ぶような暴挙、ということになるのでしょうか。ごめんね蜘蛛さん。


 ちなみに、インターネットのアドレスの 「https://www……」 の 「www」部分も、「ワールド・ワイド・ウェブ」の略であり「世界中に、蜘蛛の網状」に通信網が張り巡らされていることを指しています。


 ここから本題。


 チョウチョやトンボなど、虫が蜘蛛の巣に、もとい、「蜘蛛の網」に引っかかっているのを見たことがありますが、他の虫ならくっついてしまうのに、蜘蛛自身が網にくっつかないのはなぜでしょう? 

 地面に落ちていたガムをうっかり踏んだ人みたいに「うわっ足の裏がベタベタする」みたいにならないのでしょうか?


 理由はいくつかあって、 蜘蛛の巣の「横の糸」 には粘着液がついていて、「縦の糸」には粘着液がついておらず、蜘蛛は移動するときには 「縦の糸」だけを使って移動している、というのがあります。

 網を作る時、 蜘蛛は自分のお尻から糸を出しますが、その材料として二種類の糸を使い分けているわけです。


 網の外周に近い部分に獲物がひっかかると、最短距離では近づかず、蜘蛛は一度、網の中央まで戻ってから「縦の糸」だけを通って近づいていく……という独特の遠回りな移動方法。


 また、「横の糸」を踏んでしまったとしても、細かい毛が生えている蜘蛛の足は、最小限の接着面で済むので、簡単に取れるということ、そして蜘蛛の足は特殊な油が分泌されていて、「横の糸」の粘着成分にはくっつきにくくなっている、という特性があります。


「ファーブル昆虫記」でおなじみの昆虫学者・ファーブルは、蜘蛛の足に、油を溶かす溶剤を塗ってから、蜘蛛の網に乗せるという実験をしたところ、やっぱりくっついたそうです。


「縦の糸」「横の糸」 なんて言うと、なんだか中島みゆきの名曲を思い出してしまいそうですが、おそらく蜘蛛とは関係ないです。

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