『其の十九』 アマネ
俺は部屋でイノやシラヌイ、ヒモリの眼の前で正座していた。
「……それでその人に助けてもらったのね?」
「そうです、だから俺は無罪です!」
ヒモリの言葉に俺は無罪を主張した。
「それで……あなたは誰なのかい?」
シラヌイが質問すると、アマネは言った。
「我の名前はアマネだ」
「アマネさん?聞いたことないな…」
するとイノの耳がピクッと動いた。
「アマネ……もしやアマツミカボシの?」
「そうさ」
「アマツミカボシ?それは何だ?」
俺が質問するとイノは説明した。
「アマツミカボシというのは高天原の方針にしたが従わなかった一柱じゃ」
「そのせいで高天原から疎まれた神とも言われておる」
俺は不思議に思いまた質問した。
「高天原?それってなんだ?」
「天上の神々の国、つまり神々が暮らす場所だの」
「つまり俺が居るこの世界って事なのか?」
するとイノは難しそうに言った。
「それは違う、高天原と現世の間にある世界と言ったらわかりやすいかの……?」
「まあ、ある程度は分かった」
俺は納得すると、イノはアマネに言った。
「それで……そなたは何故レイのところに?」
「星が彼を守護するべきと言っていたから」
「守護じゃと?」
するとアマネは言いづらそうに俺に視線を合わせ言った。
「……この先彼に災厄が訪れる」
「厄災……?何が起きるんだ?」
「それはわからない、でも星達がざわついていた」
俺はアマネの言葉に驚きを隠せなかった。
「ほう……ならば妾達が守ってやらないとな」
「そうだね、僕絶対にレイのことを守る」
「そうね、私も同意見だわ」
3人の言葉にアマネは不思議そうに話した。
「どうして皆は彼を守るんだ」
するとイノは言った。
「恩返し……じゃの」
「恩返しって……俺は何もしてないぞ」
俺の言葉にシラヌイやヒモリは言った。
「レイくんが知らなくても僕は助けられたよ」
「そうよ」
不思議そうにしていたアマネだったが、どこか納得していた。
すると部屋の襖から女将の声が聞こえた。
「お客様、料理をお持ちしましたよ」
するとイノは切り替えるように言った。
「とりあえず飯でも食べよう」
「でもアマネの分がないんじゃないのか?」
俺が質問すると、シラヌイは少し恥ずかしそうに言った。
「僕が女将にお願いして用意してもらったよ」
「我のためにか?その、ありがとう」
こうして俺達は先に料理を食べることにした。




