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キラナ桜と私たちの日々  作者: Mananzaini
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4/10

第4章:海の日の休日

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。


今回の第4章では、海の日の休日を迎えたキラナが、アイカ、ハルト、レン、カイトと一緒に桜森を歩き回るお話です。


最初は何も予定がなかったキラナですが、アイカから連絡が来たことで、楽しい休日が始まります。


桜公園へ行ったり、お昼ごはんを一緒に食べたり、桜森リバーサイド広場を歩いたり――。


大きな出来事が起こるわけではありませんが、友達と一緒に過ごす何気ない時間も、キラナにとって大切な思い出になっていきます。


それでは、キラナたちの海の日の休日を、どうぞお楽しみください.

2019年7月15日(月)— 朝


ベッドの横にある小さなテーブルの上から、スマホのアラーム音が聞こえてきた。


ティーッ! ティーッ! ティーッ!


その音で、キラナはゆっくりと目を覚ました。まだ眠そうな顔のまま目を開け、ベッドの上に座る。


キラナはスマホを手に取り、アラームを止めた。


「ふぁ……朝かぁ」


そう言って、スマホをまたテーブルの上に置く。


キラナはベッドから立ち上がり、タオルを手に取った。部屋を出ようとしたところで、突然足を止める。


「ん……?」


キラナは、きれいに掛けてある学校の制服を見る。


「今日って、月曜日だよね?」


少し考える。


「じゃあ、学校に行かないと……」


そう思ったキラナは、ふと黙り込んだ。


数秒後、目を大きく見開く。


「……あっ!」


キラナは慌ててスマホをもう一度手に取り、画面に表示されている日付を見る。


「今日は海の日!」


キラナは満面の笑みを浮かべた。


「ってことは、休みじゃん!」


ほっと息をつき、もう一度ベッドに腰を下ろす。


「危うく学校に行く準備するところだった……」


キラナはそのままベッドに寝転がった。


「じゃあ……今日は急がなくていいんだ」


桜森中学校に通い始めてから初めての、ゆっくりとした月曜日の朝だった。


今日はすぐに制服を着る必要もない。学校のカバンを確認する必要もない。学校へ急いで向かう必要もない。


キラナはしばらくベッドでゆっくりしてから、ようやく起き上がり、家での朝を過ごす準備を始めた。


しばらくして、キラナはシャワーを浴び、楽な服に着替えた。


部屋を出て、一階へ向かう。


その日の朝の家の中は、いつもより静かだった。


キラナが食卓へ向かうと、そこには母と父がすでにいた。


母「おはよう、キラナ」


キラナ「おはよう、お母さん!」


父「珍しいな。今日は寝坊しなかったのか?」


キラナは首を横に振る。


キラナ「ううん。いつもと同じくらいに起きたよ」


母は笑った。


母「それならよかった」


キラナは食卓の椅子に座る。


キラナ「でも、さっきまで今日が休みだって忘れてたんだ」


父「忘れてた?」


キラナはうなずく。


キラナ「うん。学校に行かなきゃって思ってた」


母は小さく笑った。


母「学校がある日の朝に慣れすぎたんじゃない?」


キラナ「えへへ……」


父「今日は海の日だからな。ゆっくりしていいんだぞ」


キラナはうなずいた。


キラナ「うん! 今日は本当にお休みなんだ!」


その日の朝は、家の中もいつもよりのんびりしていた。キラナは学校がある日みたいに急ぐことなく、ゆっくり朝ごはんを食べた。


朝ごはんを食べ終わっても、キラナにはまだ特に予定がなかった。


少し考える。


「うーん……今日は何しようかな?」


海の日の休日は、まだ始まったばかりだった。


朝ごはんのあと、キラナはまた自分の部屋へ戻った。


今日は休みなので、しばらくの間は授業や宿題のことを考えなくてもいい。


キラナはベッドに座りながらスマホをいじった。しばらく画面を見たあと、今度はリビングへ行き、少しだけテレビを見る。


それからしばらく、特に何をするでもなく時間が過ぎていった。


キラナはまた部屋に戻り、時計を見る。


「うーん……まだ朝か」


軽く体を伸ばす。


「休日って、やっぱりいいなぁ」


学校の予定を気にする必要もない。


しばらくの間、キラナは家でのんびりと朝の時間を楽しんでいた。


やがて時間が経ち、朝は少しずつ昼へと近づいていった。


まだ家にいたキラナは、もう一度スマホを見る。


すると、画面に突然メッセージの通知が表示された。


「ん?」


メッセージはアイカからだった。


キラナはメッセージを開く。


アイカ『キラナ、今日って何か予定ある?』


キラナはそのメッセージを何度か読み返した。


「予定?」


少し考える。


「たぶん、ないかな」


そしてキラナはアイカに返信する。


キラナ『ないよ。どうしたの?』


しばらくすると、アイカから返事が届いた。


アイカ『今日、どこかに遊びに行こうかなって思ってるんだ。ハルトとレンとカイトも一緒に行けるよ』


キラナの目が輝く。


「遊びに行く?」


キラナはすぐに姿勢を正した。


「もちろんいいよ!」


すぐに返信する。


キラナ『行く!』


しばらくして、アイカからまたメッセージが届いた。


アイカ『じゃあ、あとで会おうね』


キラナはスマホの画面を見ながら笑った。


「これなら、休日も退屈しないね!」


そのあと、キラナは今日みんなで何をするのか考え始めた。


「うーん……どこに行くのかな?」


さっきまで何も予定がなかった海の日の休日に、新しい予定ができた。


そしてしばらくして、キラナは外出する準備を終えた。


母と父に「行ってきます」と声をかけ、アイカたちと決めた待ち合わせ場所へ向かう。


しばらく歩くと、キラナは待ち合わせ場所に到着した。


遠くから、もう見慣れた何人かの姿が見える。


「あっ、みんなだ!」


アイカはキラナに気づくと、手を振った。


アイカ「キラナ!」


キラナはみんなのところへ近づいていく。


キラナ「ごめん、ちょっと遅くなった!」


アイカ「ううん。私たちも今来たところだよ」


ハルト「俺なんて、もう待ちくたびれたよ」


カイト「まだそんなに待ってないだろ」


ハルト「それでも、待つのって疲れるんだよ」


レン「お前、本当にすぐ退屈するな」


キラナは小さく笑った。


キラナ「みんな、相変わらずだね」


アイカ「ふふ。これで全員そろったね」


五人はその場に集まり、今日の予定を考え始めた。


カイト「さて、問題は……どこに行く?」


ハルト「できれば、あんまり疲れないところがいい」


レン「それなら、お前が選ぶ場所は座って食べるだけのところになりそうだな」


ハルト「それも悪くないだろ」


キラナ「でも、せっかくの休みなのに、座って食べるだけ?」


アイカ「確かに」


アイカはみんなを見る。


アイカ「じゃあ、まず行く場所を決めて、そのあとそこで何をするか考えない?」


カイト「賛成」


レン「俺も」


ハルト「食べ物がある場所なら、それでいい」


キラナ「どこに行っても食べ物のことばっかり考えてるじゃん」


ハルト「おいしいものがない休日なんて、ちょっと物足りないだろ」


みんなが笑った。


そのあと、みんなで今日行けそうな場所をいくつか挙げ始めた。


キラナもみんなの話を聞きながら、行きたい場所を考える。


「うーん……今日はどこに行こうかな?」


みんなでいくつかの候補を考えていると、アイカが口を開いた。


アイカ「それじゃあ……桜公園はどう?」


キラナ「桜公園?」


アイカ「うん。桜森にある市民公園だよ」


キラナは興味を持った。


キラナ「公園? 私、まだ行ったことない」


カイト「けっこう広いし、静かな場所だよ」


レン「のんびり歩くのにもいいと思う」


ハルト「それで、お腹が空いたらそのあと何か食べればいい」


キラナ「ほら、またそれ!」


ハルト「大事なことだから」


カイト「さっき、疲れる場所は嫌だって言ってただろ」


ハルト「公園だって歩きすぎたら疲れるんだよ」


アイカ「じゃあ……桜公園でいい?」


キラナ「私は賛成!」


レン「俺も」


カイト「オッケー」


ハルト「みんながいいなら、俺も行く」


アイカは笑った。


アイカ「じゃあ、桜公園に行こう!」


キラナ「やった! 今日もみんなで遊べる!」


海の日の休日に、行き先が決まった。


五人は一緒に桜公園へ向かって歩き始めた。


キラナはアイカの隣を歩き、ハルト、レン、カイトも少し後ろを歩いていた。


キラナ「桜公園って、ここから遠い?」


アイカ「そんなに遠くないよ。ゆっくり歩いても、もうすぐ着くと思う」


キラナ「そっか。よかった」


ハルト「とにかく、あんまり遠くまで歩かないようにな」


カイト「まだ歩き始めたばっかりだぞ」


ハルト「一応、言っておいただけ」


レン「それとも、もう疲れたのか?」


ハルト「まだだよ」


カイト「返事だけは早いな」


キラナとアイカは二人の会話を聞いて笑った。


数分後、周りの雰囲気が少しずつ静かになってきた。


さっきまであった建物や店が少なくなり、代わりに木々や広い道が増えていく。


キラナは前を見ながら、興味深そうに辺りを眺めた。


キラナ「もうすぐかな」


アイカ「うん」


しばらくすると、桜公園と書かれた看板が見えてきた。


キラナは笑顔になった。


キラナ「着いた!」


五人は入口を通って、公園の中へ入っていった。


桜公園の中には、木々に囲まれた遊歩道や、来園者が座れるベンチ、そして広々とした開けた場所があった。


キラナは辺りを見回しながら、感心したように言う。


キラナ「わぁ……いいところだね」


アイカ「でしょ? だからここに来ようって言ったんだ」


カイト「今日はけっこう静かだな」


レン「まだ昼前だからかもな」


ハルト「いいじゃん。これならゆっくりできる」


キラナ「ハルトって、ゆっくりできると嬉しいんだね」


ハルト「もちろん」


カイト「やっぱりな」


またみんなで笑った。


少し辺りを見て回ったあと、五人は公園の奥へ進み、ゆっくり座って話せそうな場所を探した。


キラナ「こういう休日も、けっこう楽しいね」


アイカ「うん。友達と一緒だと、もっと楽しいしね」


キラナは笑った。


キラナ「みんなと友達になれてよかった」


アイカ「私たちも、キラナが一緒で嬉しいよ」


ハルト「おお、なんか急に真面目な雰囲気になったな」


レン「いいだろ、たまには」


カイト「たまにはこういうのもいいじゃん」


キラナ「えへへ……」


五人はそのまま桜公園の中をゆっくり歩きながら、休日の時間を楽しんだ。


しばらく歩いたあと、開けた場所の近くにいくつかベンチを見つけた。


アイカ「ここでちょっと休まない?」


キラナ「賛成」


五人はベンチに座った。


キラナは周りを見回した。


桜公園はとても静かだった。時々、遊歩道を歩いている人が見え、木々の間を昼の風がゆっくりと通り抜けていく。


キラナ「ここ、いいね」


カイト「うん。桜森中央よりずっと静かだな」


ハルト「それに、そんなに歩かなくていい」


レン「まだそれ言ってるのか?」


ハルト「もちろん」


アイカは小さく笑った。


アイカ「みんな、本当に変わらないね」


キラナ「でも、私はこういう雰囲気好きだな」


キラナはしばらくベンチに体を預けた。


キラナ「本当に休日って感じがする」


カイト「今まで休日って感じなかったのか?」


キラナ「だって、昨日と一昨日はずっと家にいただけだし。それに今朝なんて、今日が休みだって忘れてたんだよ」


ハルト「マジで?」


キラナ「うん。危うく学校に行く準備するところだった」


アイカ「ははは! もう学校がある日の生活に慣れすぎたんじゃない?」


キラナ「たぶんね。もう、笑わないでよ、アイカ。えへへ」


レン「少なくとも、今は今日が休みだってちゃんと分かってるだろ」


キラナ「うん、うん」


またみんなで笑った。


しばらくすると、アイカがベンチから立ち上がった。


アイカ「休憩もしたし、もう少し歩こうか」


キラナ「行こう!」


カイト「いいよ」


レン「任せる」


ハルト「その前に何か食べるものを探そう」


キラナ「ハルト……」


ハルト「何?」


キラナ「本当にブレないね」


ハルト「長所だと思ってる」


カイト「どっちかというと、ただの習慣だろ」


五人はまた笑いながら、桜公園の中を歩き始めた。


そのまま遊歩道を歩いていく。


キラナは時々左右を見ながら、学校や中心街とは違う公園の雰囲気を楽しんでいた。


キラナ「ここ、思ったより広いね」


アイカ「うん。奥まで行くと、まだ別のエリアもあるよ」


カイト「今日は全部回らなくてもいいだろ」


ハルト「賛成。もう足が疲れるところを想像してる」


レン「まだちょっとしか歩いてないぞ」


ハルト「だからこそ、体力を温存しないと」


キラナ「またそれっ!」


五人は笑った。


やがて、広々としたエリアに出た。


そこでは何人かの人たちが、家族や友達と一緒に休日を過ごしていた。


キラナ「けっこう人が来てるね」


アイカ「今日は休日だからね」


キラナ「なるほど」


五人はそのままゆっくり歩き続けた。


すると、キラナは道の脇に咲いている花に気づいた。


キラナ「あっ、見て」


アイカ「どうしたの?」


キラナは花を指差す。


キラナ「桜公園って名前だから、今も桜の木がたくさんあるのかと思ってた」


レン「桜は今の季節じゃないからな」


キラナ「あ、そうか……今は七月だった」


カイト「キラナ、忘れてたのか?」


キラナ「ちょっと期待してただけだよ」


ハルト「桜を見るなら、春まで待たないとな」


キラナ「じゃあ、いつかここで桜を見たいな」


アイカ「いいよ。またその時に来よう」


キラナはアイカの言葉を聞いて笑った。


キラナ「約束ね?」


アイカ「うん、約束」


五人はそのまま、いろいろな話をしながら歩き続けた。


その日は特別な予定も、大きな目的もなかった。


ただ一緒に時間を過ごして、公園の雰囲気を楽しんで、みんなで楽しく過ごす。


それだけで十分だった。


そのあともしばらく桜公園の遊歩道を歩き続けた。


時々立ち止まって周りを見たり、また歩き出したりしながら、のんびりと時間を過ごした。


しばらくして、五人は再び広い場所へ戻り、いくつかのベンチを見つけた。


アイカ「ここでまた少し休もうか」


キラナ「うん」


五人はベンチに座った。


キラナはスマホを取り出し、時間を確認する。


キラナ「あっ、もうすぐお昼だ」


レン「時間が経つの早いな」


カイト「けっこう長い間、公園にいたんだな」


キラナ「まだ少ししか経ってない気がする」


ずっとのんびり座っていたハルトが、突然口を開いた。


ハルト「もうすぐ昼ってことは……」


キラナ「分かった」


ハルト「何が?」


キラナ「お腹空いたって言うんでしょ?」


ハルト「その通り」


アイカは笑った。


アイカ「そろそろお昼ごはんにしてもいいかもね」


レン「俺も少しお腹が空いてきた」


カイト「じゃあ、このあと食べる場所を探そう」


キラナ「賛成」


キラナはベンチから立ち上がった。


キラナ「でも、どこで食べる?」


アイカ「うーん……」


五人は顔を見合わせ、どこで食べるか考え始めた。


カイト「公園の周りなら、いくつか店があると思う」


レン「公園を出て、近いところを探せばいいんじゃない?」


ハルト「俺はどこでもいいよ。食べ物があれば」


キラナ「他に希望はないの?」


ハルト「ない」


カイト「少なくとも、正直だな」


みんなで笑った。


アイカ「じゃあ、まず公園を出て、それからみんなで食べる場所を探そう」


キラナ「行こう!」


五人は桜公園の出口へ向かった。


しばらく公園で過ごしたあと、五人は桜公園を出て、お昼ごはんを食べる場所を探し始めた。


ハルト「やっとだ!」


レン「一番嬉しそうだな」


ハルト「もちろん!」


キラナ「ははは!」


桜公園の周辺には、昼が近づいていることもあって、いくつかの店や飲食店がにぎわっていた。


キラナ「公園の周りって、けっこう食べるところがあるんだね」


アイカ「うん。公園に来た人たちも、この辺りで食べることが多いんだよ」


ハルト「じゃあ、選べばいいだけだな」


カイト「まさか、料理の数で選ぶつもりじゃないだろうな?」


ハルト「もちろん」


レン「やっぱりそうか」


五人は少し歩きながら、いくつかの店を見て回った。


キラナ「あそこ、けっこう混んでるね」


アイカ「うん」


カイト「でも、あんなに混んでたら待つことになりそうだな」


ハルト「長く待ったら、もっとお腹が空くぞ」


キラナ「さっきからずっとお腹空いてるじゃん」


ハルト「空腹はどんどん増えるんだよ」


レン「だからって、そんなに急がなくてもいいだろ」


アイカ「もう少し落ち着いた雰囲気のところを探そうか」


キラナ「賛成」


五人はさらに歩き続けた。


しばらくすると、あまり混んでいなくて、落ち着いた雰囲気の飲食店を見つけた。


アイカ「ここはどう?」


キラナは店を見る。


キラナ「いい感じだね」


カイト「俺もいいと思う」


レン「そんなに混んでないし」


ハルト「それに、料理もいろいろある」


キラナ「そこがハルトにとって一番大事なんだね」


ハルト「その通り」


アイカ「じゃあ、ここで食べよう」


みんなが賛成し、店の中へ入った。


席を見つけると、メニューを見ながらそれぞれ何を注文するか決め始めた。


キラナ「わぁ……いっぱいある」


ハルト「俺、もう決めた」


カイト「早いな」


レン「公園を出る前から、食べることばっかり考えてたんだろ」


ハルト「ちゃんと準備してきたんだよ」


キラナ「ははは!」


みんなで冗談を言いながら、それぞれ食べたいものを選んだ。


海の日の休日は、みんなでのお昼ごはんへと続いていった。


それぞれ注文するものを決め、料理を注文した。


しばらくすると、料理が一つずつ運ばれてきた。


キラナ「わぁ、おいしそう」


アイカ「うん」


ハルト「やっと来た!」


カイト「ずっと待ってたもんな」


ハルト「もちろん」


レン「いただきます」


キラナ「いただきます!」


五人は一緒に食べ始めた。


テーブルの雰囲気はとても穏やかだった。


時々、注文した料理について話しながら、少しずつ話題は別のことへと変わっていった。


アイカ「キラナ、もう桜森での生活には慣れてきた?」


キラナ「まあまあかな。最初は分からないことがいっぱいあったよ。特に学校のこととか」


レン「今はどう?」


キラナ「今はずっと楽になったよ」


カイト「学校のことも覚えてきた?」


キラナ「ちょっとだけね」


ハルト「それとも、俺たちがいるから?」


キラナは少し黙ってから、笑った。


キラナ「それもあるかも」


アイカ「ふふ」


ハルト「やっぱり俺たちが助けてるんだな」


レン「調子に乗るなよ」


カイト「そのうち頭が大きくなるぞ」


ハルト「俺は最初からすごいんだよ」


キラナ「ハルトって、本当に自信満々だね」


みんなはまた笑った。


しばらくして、キラナは友達を見回した。


キラナ「今日はまたみんなで遊びに来られてよかった」


アイカ「私も」


カイト「休日のいい過ごし方だな」


レン「家にいるよりいいかもな」


ハルト「それに、ちゃんと食べたし」


キラナ「また食べ物に戻った!」


ハルト「今日の大事な部分だから」


アイカ「ははは!」


五人はそのまま食事をしながら、話したり笑ったりしていた。


キラナにとって、その休日はとてもシンプルだった。


特別なことをしたわけではない。


新しくできた友達と一緒に時間を過ごしただけ。


でも、そんな何気ない時間が、キラナを少しずつ桜森での生活に慣れさせてくれていた。


そしてしばらくして、五人はようやく食事を終えた。


ハルト「ふぅ……お腹いっぱい」


カイト「やっと満足したか」


ハルト「もちろん」


キラナ「ハルト、食べたあとが一番幸せそう」


ハルト「これでまた元気が出てきたからな」


レン「さっき、体力を温存するって言ってなかったか?」


ハルト「ほら、今はもう体力が戻った」


アイカは三人を見ながら笑った。


アイカ「じゃあ、このあとどうする?」


みんなは少し黙って考えた。


キラナ「うーん……」


カイト「まだ時間はあるな」


レン「うん。まだそんなに遅くない」


キラナは店の外を見る。


キラナ「じゃあ、まだ帰らないでおこうよ」


アイカ「どこか行きたい?」


キラナ「私もまだ分からない」


ハルト「少なくとも、一つだけ目的はあるぞ」


カイト「何?」


ハルト「帰らないこと」


レン「それは目的じゃないだろ」


キラナ「ははは!」


アイカ「じゃあ、もう少し歩いてみない? 遠くには行かないで」


カイト「いいよ」


レン「賛成」


ハルト「あんまり遠くないならいい」


キラナ「お、やっと変わったね」


ハルト「経験から学んだんだよ」


五人はそれぞれ食事代を払い、店を出る準備をした。


外へ出ると、昼の空気は少し暖かかった。


キラナ「じゃあ、今度はどこに行く?」


アイカ「とりあえず、少し歩こうよ。面白そうな場所を見つけたら、そこで止まればいいし」


キラナ「オッケー!」


五人はまた一緒に歩き始めた。


特に決まった目的地はなく、残りの休日をのんびり過ごすことにした。


そのまま桜公園の周辺を歩いていく。


行き先が決まっていないので、通り過ぎる場所を眺めながら、ゆっくり歩いていた。


キラナ「この辺り、まだ見たことない場所がいっぱいあるね」


アイカ「キラナはまだ桜森に来てからそんなに経ってないからね」


キラナ「まあ、そうだよね」


カイト「よく歩いていれば、そのうち覚えるよ」


レン「でも、迷子にはなるなよ」


キラナ「私は迷子にならないよ」


ハルト「本当に?」


キラナ「本当!」


ハルト「もし迷ったら?」


キラナ「えっと……自分で帰り道を探す」


カイト「全然安心できない答えだな」


みんなは笑った。


しばらくすると、キラナは道の端にある小さな看板に気づいた。


キラナ「あっ、見て」


アイカ「何?」


キラナは看板を指差す。


キラナ「あそこって、何の場所?」


アイカはキラナが指差した方向を見る。


アイカ「ああ、あそこ? あれは桜森リバーサイド広場だよ」


カイト「キラナ、まだ行ったことないのか?」


キラナは首を横に振る。


キラナ「うん、まだ」


レン「気になるなら、ちょっと見てみようか」


ハルト「あんまり遠くなければな」


キラナ「じゃあ、行ってみよう!」


五人はその場所へ向かって歩き始めた。


歩いている間も、キラナは周りの景色を眺めていた。


キラナにとって、通る道一つ一つが、今住んでいる街の新しい一面を知ることにつながっていた。


キラナ「桜森って、思ってたより広いんだね」


アイカ「まだキラナが見てない場所もいっぱいあるよ」


キラナ「じゃあ、もっといろんなところに行かないとね」


カイト「ゆっくりでいいよ」


レン「まだ来て数日なんだから」


キラナ「分かってるって」


ハルト「でも、もう行きたい場所のリストとか作ってそうだな」


キラナ「まだ作ってないよ!」


ハルト「まだ?」


キラナ「まだ……」


五人は笑いながら歩き続けた。


そして、ようやくキラナがさっき気になっていた場所に到着した。


目の前には、こんな看板が立っていた。


桜森リバーサイド広場

Sakuramori Riverside Plaza


キラナ「へぇ……ここが桜森リバーサイド広場なんだ」


アイカ「うん。ここは、のんびり過ごす人もけっこう多いんだよ」


キラナは辺りを見回した。


そこには川沿いに続く遊歩道や、いくつかのベンチ、そして広々とした空間があった。


キラナ「わぁ……ここもいいところだね」


カイト「天気がいい日は、けっこう人が来るよ」


レン「散歩したり、座ってゆっくりしたりできる」


ハルト「それに、今はそんなに遠くまで歩かなくていい」


キラナ「ハルト、またそれ言ってる」


ハルト「体調管理だよ」


カイト「さっきいっぱい食べたばっかりだろ」


ハルト「だからこそだよ」


アイカは小さく笑った。


アイカ「じゃあ、少し見て回ろうか」


五人は桜森リバーサイド広場の中へ入っていった。


キラナは川の近くまで歩き、静かに流れていく水を眺めた。


キラナ「こんな場所が桜森にあるなんて、初めて知った」


アイカ「まだまだ知らない場所はいっぱいあるよ」


キラナ「じゃあ、もっといろんなところを見に行かないとね」


レン「でも、帰り道は忘れるなよ」


キラナ「分かってるって!」


カイト「ははは」


五人はそのまま川沿いの遊歩道を歩いていった。


昼の風がゆっくりと吹き、心地よい空気が流れていた。


しばらくの間、五人は急ぐことなく、一緒に歩いていた。


海の日の休日はまだまだ長い。


そして、桜森でこれからどんな場所を見つけるのか、五人にはまだ分からなかった。


五人はそのまま川沿いの遊歩道を歩き続けた。


数分後、川を眺められるベンチがいくつかある場所を見つけた。


アイカ「ここで少し休まない?」


キラナ「いいよ」


五人はベンチに座った。


キラナは目の前を流れる川を眺める。


キラナ「すごく静かだね」


レン「だから、ここはゆっくりするのにいいんだよ」


カイト「人が少ない時は特にね」


ハルト「俺、こういう場所好きだな」


キラナ「本当に?」


ハルト「本当。座って何もしなくてもいいから」


カイト「やっぱり、それが本当の理由か」


ハルト「別にいいだろ」


アイカは笑った。


アイカ「今日はけっこう長い一日になったね」


キラナ「うん。朝は家にいて、何をするかも決まってなかったのに」


レン「今は公園に行って、食事して、また歩き回ってる」


キラナ「すごく楽しいよ」


キラナはハルト、レン、カイトの三人を見てから、アイカを見る。


キラナ「次の休みも、またみんなで遊びに行こうよ」


アイカ「いいね」


カイト「予定が合えば、俺も行く」


レン「俺も」


ハルト「遠くなければ行く」


キラナ「ははは、条件がそればっかりだね」


ハルト「俺は一貫してるんだよ」


またみんなで笑った。


しばらくして、キラナはスマホで時間を確認した。


キラナ「あ……」


アイカ「どうしたの?」


キラナ「もう夕方になり始めてる」


レン「時間が経つの早いな」


カイト「そろそろ帰る時間も考えないとな」


ハルト「賛成。でも、まだ帰るのは早いだろ」


キラナ「もう少し歩いてから帰ろうよ」


アイカ「いいよ。もう少しだけ見て回ろう」


五人はベンチから立ち上がり、再び桜森リバーサイド広場を歩き始めた。


少しずつ夕方へ向かっていたが、休日ののんびりした雰囲気はまだ残っていた。


五人は時々店を眺めながら、歩き続けた。


キラナ「考えてみたら、私が桜森に来てまだ数日なのに、もうけっこういろんな場所を知ったね」


アイカ「私たちと一緒に歩いていれば、もっといろんな場所を知れるよ」


キラナ「本当?」


アイカ「本当」


キラナは笑った。


キラナ「じゃあ、次の遊びも楽しみにしてるね」


レン「でも、今日はもう十分歩いたと思うぞ」


カイト「うん。あまり遅くならないうちに帰ったほうがいい」


ハルト「俺はまだ歩きたいけどな」


キラナ「さっき疲れるのが嫌だって言ってたじゃん」


ハルト「それは別の話」


カイト「何が違うんだ?」


ハルト「今はもうお腹いっぱいだから」


キラナ「全然関係ないじゃん」


またみんなで笑った。


しばらくすると、キラナは少しずつ色が変わっていく空を見上げた。


キラナ「もう夕方だね」


アイカ「うん。そろそろ帰ろうか」


レン「明日はまた学校だしな」


キラナ「あ、そうだった……」


ハルト「うわ、思い出させないでくれよ」


カイト「何で?」


ハルト「まだ休日を楽しんでいたいんだよ」


キラナ「私も」


アイカ「じゃあ、帰る途中まで楽しもうよ」


五人はそれぞれの帰り道が分かれる場所へ向かって歩き始めた。


一緒に過ごした海の日の休日も、少しずつ終わりに近づいていた。


しばらくして、五人はある交差点に着いた。


そこから先は、それぞれの帰る方向が違っていた。


アイカ「ここでお別れだね」


キラナ「うん」


カイト「今日は楽しかったな」


レン「休日のいい過ごし方だった」


ハルト「俺も楽しかった」


キラナ「私も。誘ってくれてありがとう」


アイカ「そんなこと言わなくていいよ。私たち、友達なんだから」


キラナは笑った。


キラナ「うん」


ハルト「じゃあ、また明日学校で!」


キラナ「また明日!」


レン「気をつけて帰れよ」


カイト「またな」


アイカ「また明日ね、キラナ!」


キラナ「また明日、アイカ! みんなも気をつけてね!」


五人は手を振り合い、それぞれの帰り道へ向かった。


キラナは一人で家へ向かいながら、その日の出来事を思い返していた。


そして、小さく笑う。


「今日は楽しかったな」


桜公園に行ったこと、一緒にお昼ごはんを食べたこと、そして桜森リバーサイド広場を歩いたこと。


どれも特別な出来事ではない。


それでも、シンプルで楽しい休日だった。


しばらくして、キラナはようやく家に着いた。


キラナ「ただいま!」


家の中から母の声が聞こえてきた。


母「おかえり、キラナ」


キラナ「ただいま!」


キラナは嬉しそうな気持ちのまま家の中へ入った。


海の日の休日も、もうすぐ終わろうとしていた。


明日から、桜森での学校生活がまた始まる。


家に入ったキラナは荷物を置き、しばらく休んだ。


そして、夜になった。


母と父と一緒に夕食を食べ終えると、キラナはまた自分の部屋へ戻った。


ベッドに座りながら、スマホを見る。


「今日は本当に楽しかったな」


アイカ、ハルト、レン、カイトと会ったこと。


桜公園へ行ったこと。


みんなでお昼ごはんを食べたこと。


そして、夕方まで一緒に歩いたこと。


キラナは笑った。


「こんな休日を過ごせて、よかった」


キラナはスマホをベッドの横にある小さなテーブルの上に置いた。


「でも、明日はまた学校か……」


小さく息を吐く。


「まあ、いいか」


そして、また笑った。


「みんなにも会えるしね」


キラナは寝る準備を始めた。


目を閉じる前に、桜森で始まったばかりの自分の生活について、少し考える。


最初は、何もかもが知らないことばかりだった。


新しい学校。


新しい環境。


そして、まだ知らなかった人たち。


でも今は、少しずつ身近に感じられるようになってきた。


キラナ「明日も……きっと楽しいよね」


そう思いながら、キラナはゆっくりと目を閉じた。


海の日の休日が終わった。


そして翌日、桜森での学校生活が再び始まる。


第4章:完。

第4章を最後まで読んでくださって、ありがとうございました。


今回は、キラナたちが海の日の休日を一緒に過ごすお話でした。


朝は何も予定がなかったキラナですが、アイカたちと合流してからは、桜公園へ行ったり、お昼ごはんを食べたり、桜森リバーサイド広場を歩いたりと、楽しい一日になりました。


特別なことをしなくても、友達と一緒に歩いたり、話したり、笑ったりするだけで、休日はちょっと特別な一日になります。


そして、キラナが桜森での生活を少しずつ好きになっていることも、今回のお話で感じてもらえたら嬉しいです。


さて、海の日も終わり、次の日からはまた学校です。


キラナたちの学校生活は、これからどんな毎日になっていくのでしょうか。


ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。


それでは、また次のお話でお会いしましょう!


— マナンザイニ

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