第31話 ここは何処? と悩めばいきなりイベント? (5)
「きゃぁああああああっ!」
「うわぁああああああっ!」
「ぎゃぁああああああっ!」
「誰かぁあああっ! 助けてくださいーーー!」
まあ、相変わらず絶叫を上げ、助けを求めつつも何故か? 巨大な人食い虎から逃げることができている、足が妙に素早い、俺たち三人と可愛らしい娘なのだが。
流石に密林の中でも30分以上も巨大な人食い虎から逃げ切ることができていれば、雑木林の出口が俺たち四人の瞳に映るから。
『助かった……。これで俺たち四人は無事に村か町へと辿り着き、後は勇敢な冒険者たちが巨大な人食い虎を退治してくれるだろう?』
俺は思うことはない! ないのだよ!
だってこの虎の大きさは異常! 巨大すぎる!
そう、もうこの虎さんは魔物! 妖魔! 聖獣! ボスモンスター! と呼んだ方がいい。
それに? 先ほどから麗しい娘が巨大な人食い虎から逃走を続けながら。
「──お兄さんたち三人は凄腕の冒険者だとみました! だからこの巨大な人食い虎を倒してください! おねがいします!」
俺たち三人へと何度も嘆願をしてきた。
しかし俺たち三人も初めて出くわす、仏さまが言っていた妖魔、妖獣、ボスモンスターと言った類だから、完全に狼狽……。我を忘れてしまい。
「……む、無理です……」
「あんたがの方が足が早いけぇ、お姉ちゃんが儂等のことを助けてやぁ~、ねぇ~」
俺は娘は可愛いから助けてやりたい気持ちはあったが、無理と答え。トラの奴は何故か娘に向けて助けてくれと嘆願する始末でね。
山ちゃんはと言えば?
「──誰かぁあああっ! 誰かぁあああっ! 助けてぇえええっ! 助けてくださいー! おねがいしますーーー!」
と錯乱しながら、涙を流しつつ、こんな人食い虎が出るような場所には、誰も近づかないだろう?
それがいくら《《冒険者》》と呼ばれる武力、仙術に優れた物であろうとも、誰もいるはずもない場所で山ちゃん錯乱、狂乱しながら涙、鼻水まで汚く垂らしながら泣き、叫び、喚きつつ、助けをまだ凝りもしないで嘆願を続けるけれど。
俺は流石に30分以上も巨大な人食い虎から逃げることができていて、自分等四人が誰一人虎の胃の中に納まり、消化をされていない現実を悟ることができれば。
(何でこの娘は、こんなにも早く走れるのだ? 俺達は四人は今オリンピックの金メダリストたちよりも足が早いはずだ?)と思い。
(そう言えば先ほどトラがこの娘に助けを求めたけれど。どう言うことだ?)
と、俺たちと一緒に巨大な虎から逃げきっている娘が、中華美女で麗しいけれど。




