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アウトドアの星空
今シーズン2度目のキャンプに行ったのは、とある町営キャンプ場である。
ここのよい所は、ペット連れがOKな事、車を横付けできる事、前日でも予約が取れる事、何より料金が安い事だ。
欠点ももちろんある。
初見では道に迷う。しばらくぶりに行っても迷う。
民家もない道路の途中で、カーナビに『目的地周辺です』と言われ、覗き見れば、崖の下にバンガローの赤い屋根が見える。
……曲がるとこ間違えた。
ゴミは持ち帰り。トイレにハンドソープはない。が、これは知っていればどうとでもなる。
8月は純白の巨大蛾の巣窟。これは如何ともしがたい。
……朝になるとアスファルトの上に落ちているのがキモコワイ。
しかし、どんな不自由があろうと、森や野原から見上げる真夜中の空がすべてを打ち消す。
月のない夜には、星のきらめきは突き刺すように明るい。木々の葉が影絵でできたレースのように重なり合い、満天の星空を丸く縁取る。
魔法が満ちる。
白い蛾さえも妖精の羽根に変わり、冒険者達の野営の焚き火が揺らめく。
音は森に飲み込まれ、静寂が耳に残る。
夜露に濡れた草を踏み分け現れるのは、森の王たる灰色の狼。
そうして
物語は生まれる。




