ガチム治療院
「はじめまして、派遣のアルチェ=ハイマートと申します。」
「これはご丁寧に、ガチム治療院院長のブーヤ=ガチムです。ようこそ巫女様。」
いや派遣でいいんです。
ガチム治療院長のグローブのような手と握手をしました。
院長さんはこの施設の名に恥じぬ肉体の持ち主。
鋭角な角刈りに、白衣からのぞく胸板はタイヤ…いやお風呂の桶かタライの如く隆起していて、肩の筋肉は亀の如き存在感。
まさにガチムチ。
抱いてくれアニキッ!(エェッ
そして抱かれたら間違いなく私は泣き喚くっ!!(はた迷惑なっ
そんな院長さんです。
◇◇◇
治療院では外傷などの患者さんはおらず、針灸・ツボ・整体の方だけだそうな。
あの悲鳴は整体かツボッ!?
「はっはっは、ツボなら簡単にできますからぜひ一度試してみませんか?」
「とんでもない。(高速で首振り)」
名球会のぶんぶん丸も真っ青になるくらい首を横に降りましたとも、私の薄氷の如く薄い体ではタラバッかアワビュッになるから遠慮する。
私はまだ逝きたくないっ!
「はっはっは、巫女様は正直ですな。」
正直ってオイッ!?こうゆう反応すると分かっていったんかっ!!
はぁ~、覗くだけの予定だったのになんで私をはここにいるのやら、恨みますよ騎士さん。
ギロヌッとばかりに騎士さんを睨むもあまり効果がない。
だって見てもいないんだもの(爆
あんたが『やることもありませんし、せっかく来たので顔くらいだしておきましょう。』なんていいながらスタスタ歩いていくからこうなるんじゃーっ!
私の意見も聞いておくれやすー。
聞いてくれたら今頃山降りてたわ、ガチムチと面談してなかったわ。
まぁ、診察室は閑古鳥が鳴いてんだけどね部屋の時計の時報は《カッコー》だけど。4日いて利用者はゼロ。
暇なオジサンたちが立ち寄っては与太話やらしていくので私は聞き上手になってしまいました。
内容なんか右から左へプーだ。
!?
気がつけば、騎士さんが治療を受けてます。
しかもツボッ!なんか、大丈夫みたいですね。
いややりませんよ?そんな《イイ》お顔をなされても。
無理だから無理っ?!ね?やめてやめて足とらないでっ!?
あ
あ
あ
あ゛ア゛きゃぁぁ゛っ!
◇◇◇◇
天高く巫女吠える『あきゃぁぁっ?』




