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七百年目。
七度目。
村の端へ。
でも、貴方はいない。
それでも、私は貴方を。
貴方が好き。
だって、もうすでに貴方がいないなんて。
そんな可能性考えたくない。
この時までの、全てだったもの。
七百年も生きる、理由だったの。
なのに、私をだましたの?
もうとっくに貴方は、
人としての生を終えて、
私でない誰かを伴侶として、
子を成して、
天寿を全うしてしまったというの?
考えたくない。
私は再び眠りについた。
いつか会える日がくると信じて。
同じころ、村の端で誰も眠りについていないとしても。