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さつき、留学試験をうける

家に帰ると、長いリムジンUFOが止まっていました。


「あの紳士二人組」がやってきました。

にいちゃんをちきゅうの留学生に送り出した星の人びと。

「さつきさん、お久しぶりです。我々を覚えておいでですか?」

「もちろんよ。」

「一時は、このちきゅうがどうなるか・・・本当にヒヤヒヤいたしましたが、これもちきゅうじんが学んでいくための予定されていたプログラムの一つ。

無事、あなたがたは危機をのりこえて、この星を一歩進化させる上で重要な役割を果たした。」

「うん・・・よかった。」

「それで、単刀直入に要件をお伝えいたしますが、ちきゅうじんのうちゅうへの留学についてです。

ちきゅうじんは、様々な学びを経てうちゅうじんと交流ができる星レベルにギリギリ達したということで、これからは積極的に文明の交流を果たしていこうということが決定されました。

地球人全員と宇宙人が交流をすることは不可能だということですが、一部の意識の進んだ地球人たちを宇宙の進んだ文明に招待しようという話になったのです。」

「・・・ずっとずっと思っていた夢が引き寄せられた!」

そう思いました。

「それで・・・さつきが留学生に選ばれたってこと??」

キラキラした目でさつきは聞き返しました。

「いいえ。」

さつきの心は一瞬でへし折られそうになります。

「・・・留学生の枠は狭く、今回はちきゅうから三名となっております。」

「三名・・・。」

「我々の星でふさわしいと判断したちきゅうじんに留学を許可します。

倍率は、ずばり、およそ20億倍。」

「ひ・・・ひええ、絶望的・・・。

どうしたら、選ばれるの?やっぱり、勉強もスポーツもできて、一番大切なのは、やっぱり心もものすごく素敵な徳のある人じゃないと無理かなあ・・・。」

「それは、作者のつご・・・」もうひとりのしんしが口をふさぎます。

さつきは「??」となりました。

「・・・いえ、いえ、もちろんそれらのことも大切な要素のひとつです。

外に見える能力、計算では測れないまたにじみだしてくる人徳の高さ、心に秘めた愛、魂の清らかさ、そのことも重要でしょう。

しかし、それらは決定的な選考の要素にはなりません。」

「ううーーーーん。」

「個人の資質だけを見ているのではありません。

うちゅう全体における、『その人にしかできない役割』に気が付いて、本来の自分自身を生きているかどうかが重要なポイントになってくるのです。

くれぐれも、ちきゅうの目線、ちきゅうのものさしで他人と比較して、自分は他人に比べて劣っている、優れている、他の誰それからどう評価されているなどといったことでご自分を作らないように。

また、魂の進化の度合いや完成度も無関係です。」

「それだったら、さつきにもできそう!」

「ふふふ・・・ちきゅうには誘惑も多く、すべてのことが誘惑になりえますから、いつも目を覚ましておられよ。

そして、誘惑や試練もまたひとつの必然と心得ることです。」


そのことをハルカ先生にお話すると、とても喜んでくれました。


「たとえ、過去に何があろうが、『私は運がいい』って口に出して言いなさい。

・・・過去は、変えられるわよ。たとえ、どんなに不幸に思える出来事があろうとね。

あなたが、この先幸せになるってことはうちゅうの決定事項なの。

あなたが、ほんとうのしあわせの中に浸った時、すべてのことは必要なプロセスでしかなかったということに気っと気が付くだろうから。」

先生は、そう言って励ましてくれました。


それからというもの、さつきは日々自分の心と静かに向き合いながら、勉強に毎日の生活に取り組みました。

さつきが、心の奥底で「これだ」と思ったことには嬉しさが込み上げてくるのが分かります。

一方、ほかの人たちやみんながどんなにいいものと言っていても、なんだかもやもやするものは進めていくと、本当に望んでいなかったことであることが多く、失敗に終わることがたいがいでした。


そんな日々を過ごしていくうちに、留学生を選考するための試験の日程がある日突然やってきました。


ある日、さつきは胸騒ぎがしてどうしても散歩をしたいと思うようになり、家の外に出たところ、ハルカ先生とばったり出会って、ハルカ先生は隣町のイベントに急に呼ばれたみたいで、偶然チケットが二枚ありさつきも暇なので、せっかくなので一緒に電車に乗っていくことにしました。

電車の中でおばあちゃんが立っていたので、席をゆずると「ありがとう」と言ってくれあめちゃんをくれました。駅の改札を出ると、電話で急にイベントが中止になったというお知らせが入り二人ともガックリきました。そばで小さな男の子が泣いているので、さっき貰ったあめちゃんをあげると、泣きやみ、お礼にとお母様がお菓子をくださりました。

せっかくなので、公園にいってベンチで二人でお菓子をいただこうかと歩いていたら、遠足でこどもたちがはしゃいでいます。

ハルカ先生は大の子供好きですから、いつの間にか中に入ってはしゃいでたのしそうです。

さつきもいつの間にか一緒になってはしゃいでいます。

お菓子を子供にあげると大喜びで、親御さんはお礼にと車で送ってくれました。

その途中、事故で交通がとまり、しばらくの間動けなくなったので、仕方なく近くの喫茶店に入り時間をつぶすことにしました。

そこで、ハルカ先生と親切な親御さんは外で用事ができたようで、さつきは先にそのお店に入ることにしました。

店に入ると、そこにはぎっしりとお客さん。

ちょうど、さつきの席だけが開いていてそこに案内されました。

席に座った瞬間です。

空間がゆがみ、カウンターから店員さんがメニューを渡してくれ、

「では、試験を開始いたします。」

「試験・・・?」

メニューを開くと、そこには、「留学生選考試験」と書かれた紙に、たくさんの問題が。

よくみると、店員さん、うちゅうじんのアンテナが生えていました。


ざわつく店内。

お客さんだとおもっていたすべての人も実は選ばれた受験生だったみたいです。


「あらゆる偶然のかさなりを装ってうちゅうのちからはみなさんをこの会場に同時刻に一堂に集わせました。」

「なにか胸騒ぎがすると思ったら・・・すべて、仕組まれていたのか。」という声があがります。

「抜き打ち度が半端ねーよ。」

留学生候補は皆、驚きの表情。だけど、どこか楽しそうに不満を漏らしています。


・・・さて、留学生選抜試験の始まりです。

倍率は、20億倍・・・。さつきは・・・パスすることができるかな?

受験生2000000000人のなかで一番を取らなきゃいけないってことだから。


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