095⚫️ゴライブ旅行記 その1
部族国家コルに到着。
目的は、通称“食いしん坊将軍”と呼ばれるレオナルド・カイとの面会だ。
料理人は、もう、美味そうな匂いを嗅ぎつけている。
「あなたですか、わたしに面会したいという方は?」
流石に将軍である。多数の兵士が館にいる。
わたしは美食家・兼・商人を装っている。
抜かりはない。そう、見えるはずだ。
「高名な将軍閣下にお目にかかれて光栄です。あなたの’月刊 レシピの天国’の投書を拝見しました。どのように活用されているかを伺いたく、参上しました。」
「おおっ、あなたもあの雑誌の愛読者ですか。うれしいですな。同好の士に会えるとは!」
しばし、美食談義に花が咲いた。
カイは食材の一部はコルで生産を始めている、と言う。
それもドラゴンリザードだ。
カイから養殖場の場所を教えてもらう。
見学は自由だが、少しだけ入場料がいるらしい。
養殖場についた。入口で3人分の料金を払う。
ドラゴンリザードは凶暴だという。
しかし、ここではおとなしい。
十分なエサを与えているからだという。
穀物、野菜、香草などが配合されたものらしい。
成獣を定期的に刺激し、切れた尻尾だけを出荷するという仕組みだ。
なるほど、この方法であれば継続的に供給が可能だ。
だが、シッポが再生するまでの期間はどうするのか?
わたしの質問に、養殖場長は笑って答えた。
「ここはあなたのように、見学に来てくれる人たちが結構いますから。シッポの切れたのは、人気がありますよ。スクールから遠足に来る子どもたちが、’おいしそう!’って言いますね。うちとしては、宣伝にもなるし、シッポの再生にはじっくり取り組んでいます。」
ということだった。
うーむ、このやり方はよいな。
シッポを巻く、いや、違った、舌を巻く事実だ。
うまい!このシッポの煮込み、すばらしくうまいぞ!
濃厚な肉の旨みが口中に広がる!
やはり、本場はちがうなあ!




