040●陸海空
宇宙は広い。銀河同士が衝突することがあったとしても、恒星同士がぶつかる確率はゼロに近い。
ボイドと呼ばれる、何もない空間も存在する。もし、ボイドに置き去りにされたとしたら、闇以外の何も見えないはずだ。
その広大な宇宙を、テラの調査艦隊は調査を続けている。喫緊の目標は、恐竜人の探索である。グレッグ艦長率いる調査艦隊も例外ではない。
「な〜んにもないわよぉ!」
「ありませんね、マリカさん・・・じゃなくて、‘操舵手’。」
「今回の任務は、範囲が広すぎますね。無茶な指令です。耳がピクピクします。」
「クドー、まあ、そういうな。全調査艦隊が、周辺部を回っているんだから。」
「でも、艦長、続けて恐竜タイプの艦艇に遭遇するなんて、ありえないでしょう。」
「わたしも‘その他’に賛成です。‘ティラノサウルス’に続いて‘モササウルス’に遭遇したなんて、人生の幸運、ぜーんぶ、使い果たしていますよ。」
「は〜い!わたしも‘おまけ’に同意見で〜す!」
そうだよな。立て続けに2艦と出会うなんて。
しかも、最初のヤツとは交戦したぞ。危なかったよな。
‘トリケラトプス’は他の艦隊だったが。
艦隊仲間たちの間では、‘恐竜ハンター’って呼ばれ始めてるからな、わたしたち。
考え事をしていると、‘その他’が声をあげる。
「あれっ?あれれ?えっ?艦長、それらしい大きさの物体を感知しました。うーん、金属反応がありすぎる・・・。」
「距離は?」
「艦内体感時間で1時間ですね。どうします?」
「そりゃあ、行かないわけにはいかないだろう。」
「全力噴射します?」
うーん、悩ましい。また、そんなもん、見つけてしもうたら‘恐竜ハンター’って二つ名、定着してまうで。
「やむをえんが、やむをえん。全速前進や。目標の観測を続けてや。」
「なんだか、嫌な予感がしますぅ。」
‘その他’の危惧が現実のものとなりませんように。
でたあ!ケツァルコアトルス!翼竜!
陸海空とそろい踏みや!
どうすんねん?




