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俺は今、荒野に佇んでいた。機材と共に。
機材を一緒に運んだ人たちは帰路へと就いた。
長年放置されてきた遺跡を発掘するように指示されて、ここにいる。
衛星から、この辺りの地下に遺跡があると報告があったらしいのだが、他で忙しくて後回しにされていたという。
人手は出せないが、しかし機材は良い物が揃っていた。問題は俺が使ったことがないために説明書から読まなくちゃいけないことだろう。
無茶ぶりが過ぎるが、マニュアルがあるだけマシだ。
酷いと機材が古いためにマニュアルがなく口頭でとか、見て覚えろとかだ。感覚派の口頭指示ほど酷いものはないし、見て覚えろと言って手元だけ見てたら足でも操作も行われているとか分かるわけがないのに、そんな説明不足なんてザラだった。知識の伝達が巧く行っていなくて、人によって持ってる知識が違うためにそれぞれで新たな知識を獲得していくのも面倒なことだった。
正規の説明書があるなんて本当に素晴らしい。纏めてあるし、便利な使用方法も探す手間もない。
他に人がいないこともいい。こちらがルールを守っても他が破れば、こっちにも類が及ぶ。それでこちらに文句を言うようなヤツは本当に迷惑だった。
まあ、今は俺がミスするから人から離されたんだろうけれども。
まずは簡易拠点を作り、そして飯だ。
どこにあるのか探すところからだと思うと、気が滅入る。
それだけ機材が多い。管理されている納品書が付いているので、それを操作して探す。
「チクショー」
思わず声が出た。
カップ麺などがあったが、お湯がない。いやお湯を沸かすための物が別のコンテナの一番最初に入れたようで、つまり一番奥に突っ込んである。おかげで取り出すのに大分時間を食った。一苦労だ。
唯一良かったのは生活用品が一纏めにされていたために、簡易テントも近くにあったことだ。
おかげで野晒しにならなくて済んだ。
「食糧庫と別なのは分かるが、一番奥にするのは嫌がらせか」
梱包した者の署名を見ると能力があるわけでもないのに偉そうにしているヤツの名前だった。自分が使うという意識がないために入っていれば良いというような梱包で評判が良くない人物だ。
荷崩れしないとかも重要だが、取り出すことも考慮してないためにソイツの梱包した荷物が届く現場では不評を買っている。
これだけ荷物が多ければ、いろいろな人物に声を掛けたことだろう。時間短縮させるためにも。
リストをちょっと調べただけで機材を梱包した署名のいくつかにソイツの名前が載っていた。
作業量は遅いらしいからそれほどでもないだろうけども、それらの荷物が面倒だと今から気が重くなる情報だった。
四名の名前があるが内二割弱の荷物がソイツらしい。ベテランのやり易い荷造りの人が三割ほどあるのが救いか。
作業予定を組むのに考慮しないといけない。
明日以降の予定は地中探査のための検査機材を組むことから始める。
報告書を送る必要もあるので、明日に備えよう。




