19話
次は文化祭と言ったのですが、この次にしようかと思います。
文化祭まであと少しといったところだった。
「優斗、美坂さん、当日使うフォークやお皿がないから買ってきてくれない?余った金は好きに使え。それ俺の金だから。あ、気にすんなよ。それは労働費だ。」
俺は匠から言われ、メモ用紙をもらう。匠は文化祭の準備でも中心人物を担っている。正直今でも謎だが、そのことはどうでもいい。かわいそうなのは美坂さんだ。俺の近くにいただけで仲のいい友達との作業をやめなければならない。正直1人でもいけるだろう。
「美坂さん。俺一人で行こうか?別に量少ないし、大丈夫だよ。」
俺は美坂さんにそう言うと、美坂さんは美坂さんは少し興奮した様子で言った。
「い、いやー!大丈夫だよー!わ、私もいくよ!てか、行きたい……。」
どうやら、美坂さんは一緒に来るみたいだ。そこまで行きたいかと思ったが、俺は美坂さんと一緒に教室を出た。俺と美坂さんが教室を出たあと、実は美坂さんは俺のことが好きなのか?という話になったのはもちろん俺は知りっこない。
俺は美坂さんと、学校について話したりと雑談しながら歩いると、ホームセンターに着いた。
「ゆ、優斗くん!買い物なんてちゃっちゃと終わらせよう!」
美坂さんが妙に高いテンションで言う。おれは、うんと返事をした。確かに早く終わらせて損はない。俺たちはメモ通りに品物を買った。
「優斗くん、今って夏から冬への変わり目じゃん。だから……その……」
美坂さんが上目遣いで見ながら言った。
「──付き合ってくれない!?」
美坂さんはそう言い切って胸をそっと撫で下ろしていたが、あることに気づいてまた顔を赤くしながら言った。
「あ、あの、その、付き合ってって言うのは、その……洋服を一緒に見に行って欲しいってことで……そんな好きとかじゃなくもないんだけど……」
顔を赤くしながら喋っていることがだんだん日本語になっている美坂さんを止めるべく、話をまとめる。
「つまり、一緒に洋服見に行こうってことでしょ?それなら俺は大歓迎だよ。」
「あ、うん……。よろしくお願いします……。」
こうして俺たちは一緒に服を見に行くことになった。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「優斗くん!これとか優斗くんに似合いそう!あ、これも!」
絶賛今、俺は美坂さんのマネキンと化していた。多分終わりそうにない。そう思った俺は本来美坂さんの服を見るという本題を思い出させる。
「美坂さん、とりあえず落ち着いて!今日は美坂さんの服を見るんでしょ?」
「あっ!ごめんなさい!私、つい夢中になっちゃって……。」
「うん、別に大丈夫だよ。」
俺は少ししょんぼりした美坂を笑顔にさせるべく、満遍の笑みを浮かべて言った。すると美坂はいつもに戻り、少し顔を赤く染めて言った。
「えーと、優斗くんに選んでほしいなぁ、なんて……。」
そう言いながらチラチラ美坂さんはチラチラ見てくる。俺はしょうがないと思い美坂さんの服を選ぶことにした。誰かの服を選ぶのは家族でのお出かけ以来だ。
俺は15分くらい悩んだすえ、美坂さんに服を渡す。
上から
黒のバスクベレー帽
たぼっとしたニットセーター
ベージュの短いパンツ
黒いシューズ
という組み合わせだ。
美坂さんの着替えが終わり、試着室のカーテンが開く。
「………。」
俺はあまりの可愛さに声が出なかった。
「えっと、優斗くん……どうかな?」
少しもじもじしながら美坂さんは言う。
「え、えーと、その……とりあえず可愛すぎて他の言葉が思いつかない。」
俺がそう言うと美坂さんの顔が見る見るうちに赤くなる。正直、アイドルになればすぐにでも大物になれるレベルだ。俺は記念に一枚写真を撮らせてもらった。実はこれが花澤さんに渡り、美坂さんのアイドルへの道が始まるのはまだ、誰も知らない。
このまま着て帰るつもりだった美坂だったが、学校に戻らないといけないことを思い出し、すぐに制服に着替える。今思ったけど、制服の美坂さんって可愛くないか?俺は改めて美坂さんの魅力に気づいたのだった。
そして学校へ戻っている途中アイス屋のおばさんが俺たちに声をかけてきた。
「そこのカップルさんや、カップル限定のチャレンジがあってな。やってみらんかい?」
「あ、すみま『やります!』」
俺が断ろうとしたら、美坂さんが割り込んできた。
「そうかい!じゃあ、お題は彼女さんが彼氏さんにキスだよ!景品はコレ!お揃いのマグカップ!」
おばさんはとても嬉しそうに言った。
俺は今からでも辞めようとしたがもう遅い、何人かの人が足を止めてこちらを見ていた。
「美坂さん?大丈夫?無理しなくていいよ?」
「うん……。大丈夫……。」
美坂さんは顔を真っ赤に染めて、俺の頬にキスをした。美坂さんの顔がさらに赤くなる。多分俺の顔も恥ずかしさのあまり赤くなってたと思う。そして、肝心のアイス屋のおばさんだが、少し、ニヤニヤしながらこちらを見ていた。
「ほら、お二人さん!マグカップだよ。最近の若いのは凄いねー!それじゃあお二人さん!末長くお幸せに。」
そう言っておばさんは店の中へと入っていった。そして俺だが、なんとしてでも妃奈を好きなままでい続けると心に決めたのであった。
そうして美坂さんの魅力に争いながら俺たちは学校へ帰った。
ガラガラー
俺たちが扉を開けた瞬間、みんなの目がこちらを向き、まるで誰かが鶴の一声を放ったかのように静かになった。
「あ、あの?頼まれたもの買ってきたぞ?おい!匠?」
すると匠は普通を装い話し始める。
「そうかそうか、ありがとなー!優斗!で、だよ?お二人さん帰ってくるの遅かったけど何かあった?」
俺は匠の意図がわからなかった。第一俺には妃奈がいるのを匠は知っている。
「なにも……なかったよ?」
美坂さんが顔を赤くして言う。その瞬間、女性陣から歓声が上がる。男性陣は悔しがっている奴が何人かいた。
「キャーーー!え?なに?もしかして、優斗くんと愛って付き合ってるの?」
「悔しいけど……優斗と美坂かぁ……。似合いすぎだろ!」
美坂さんの顔がどんどん赤くなる。俺は周りが騒いでる中、匠に聞いた。
「おい、匠!お前俺のこと知ってるのに何でこんなことしたんだ?」
すると匠はドヤ顔で言った。
「いいか、如月 優斗よ。恋とは戦争でありイベントである。俺は美坂さんにチャンスを作ってやっただけだ。」
妙にウザかったが、それより俺はこの事態を取集するために動く。
「ちょっとまって!みんな!俺と美坂さんは別にそんな関係じゃないから!こんなに変な噂立てられたら美坂さん可愛そうだろ!俺とかただのメガネ野郎だし。美坂さんが可愛そう。」
俺は誤解だど周りに促すと、その話以前に俺の言葉に何かおかしな点があるのか女子陣が突っかかってきた。
「わかったわ。まぁ、本人が言うんだし今のところは違うってことにしとくけど、付き合ったら報告してねー!それと、優斗くん。もしかして君隠せてると思うの?」
「え、優斗、もしかして気づいてないのか?」
男性陣も女性陣の言葉に便乗する。
「え?なに?俺なにも隠してないよ?」
俺はアイドルのことがバレたのか心配になる。
「優斗くん、君って──」
俺は唾を飲む。
「イケメンってこと自覚してる?」
「え?」
俺はとりあえずアイドルのことがバレてないことにホッとしたが、俺がイケメン?アイドル状態でない俺が?
「え、いやいや、別にいいよ。そう言うの。」
確かにこの顔はイケメンだと思う。しかし、メガネを掛けててもイケメンなのか?
「………。これ。」
そう言って女性陣の一人が鏡を突き出す。そこには紛れもないイケメンがいた。俺はこの体の元の持ち主に前世でなにをしたのか尋ねたいくらいだ。
「…………。なんか、ごめん……。」
こうして美坂さん騒動は終わった──。
わけがなく、放課後、俺は今妃奈に呼び出されていた。
「ちょっと、優くん!愛ちゃんとなにがあったか説明して!怒ってるんだよ!」
怒ってるん妃奈も可愛いとふざけたことを考えてる俺だが、正直に妃奈に話した。
「実は買い物の帰りに────。」
俺はその時のことを話すと妃奈は拗ねたように言った。
「ふーん?だから、その場の流れでキ、キスされたんだ!?キスするの許したんだ!私がいるのに。」
「いや、まぁ成り行きというか、断れなかったというか……ごめん。で、でも口にされたわけじゃないから……いや、本当にごめん。」
「わかった。でも口じゃないならどこにされたの?」
「…………頬だけど。」
妃奈は顔をぷくぅとして睨んできた。かわいい!いや、だめだ。ちゃんと反省しないと!
「妃奈、本当にごめん!次からは流されないようにするし、妃奈のことを一番に考える。」
すると妃奈は頬を赤く染めながら澄ました顔で言った。
「ふ、ふーん。わかった。じ、じゃあ特別に今回だけはゆるしてあげる。で、でも本当に反省してるのか態度で示してほしいなぁ、なんて……」
もちろん俺はそれが何なのかわかっていたが学校の中だからどうしようと困っていた。しかし、チラチラと見てくる妃奈を見て、俺はすることに決めた。
「んっっ……。」
俺は数秒間妃奈と口付けを交わした。
教室には夕日が差し込み、3人を照らしていた。
受験生のため投稿頻度がおちます。すみません。
変更:2020.6.27
主人公がキスをしたのではなくされたことに変更しました。




