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天宙の美少女!興響機◎π/s'RIDER   作者: ナルサワパン
序章 忘られぬ青春の日々
5/54

intermission.


(ほの)暗い。


「ヒミツの第2☆格納庫」、その無人の薄闇の中。不格好な物体(ロボット)はひとり、静かに起動(めざめ)の刻を待つ。

四方を簡素な足場に囲まれ、燻銀(ぎん)鉄枠(フレーム)に閉じ込められたるその異様。古代遺跡の神殿の、荘厳と建つ石像の神か。はたまた。市場(マーケット)の売り場に並べられた、梱包(パック)の中の卵の姿か。


その、卵の殻の中。薄いコックピットの壁の内、「ハルカ」はひとり、眠り続ける。

一瞬の。

星の瞬き、途切れた意識。覚醒の声は天宙の果て、彼女の耳には無音に遠く。少女は小さく膝を抱えて、胎児(ひよこ)のように眠り続ける。


僅かな喧騒(まつり)の時間は過ぎ、ふたたび(シン)と訪れる静寂。薄闇の中の、ひとりと、ひとり。未だに出逢いを果たさぬふたり。ふたりになれない、ひとりと、ひとり。

ふたりの出逢いから始まる物語を、ひとりと、ひとりは未だ知らない。ふたりの出逢いが物語を創造(はじ)めることを、ひとりと、ひとりは未だ知らない。

天宙の。

遥か上空(うえ)から降り来る光条。無慈悲に落ちる破壊の稲妻。

開幕(はじま)りを告げる天使の角笛が鳴り響く瞬間(とき)の訪れるまで。


(ほの)暗い。


薄闇の中の、ひとりと、ひとり。

少女と不思議な物体(ロボット)は、(しず)かに目覚めの刻を待つ。



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