バトル
なんでこうなるのか。
吹き荒れる魔力(?)に吹き飛ばされそうになりつつ、遠い目をしてしまう私。え? 今回私悪くないよね? なにもやらかしてないよね?
「――ぬぉおお!? お嬢様!? なんか風が吹き荒れているんですけど!? なにやらかしました!?」
「やらかしたとは失礼な! 普通に話しかけたらブチ切れられただけです!」
「どうせお嬢様のことだから余計なこと言ったんでしょう!?」
「何も言ってないですよ! 私がルイナスの姉で! ルイナスは私が守ると宣言しただけで!」
「……それ、今までルイナス様を見守っていた幽霊からすれば、ただの宣戦布告なのでは?」
「はははまさかそんな――のぉおお!?」
部屋に置いてあったペーパーナイフが飛んできた!? 自動防御で平気だったけど、殺意が高い!
「……お嬢様、もう失言のお詫びに一回くらい刺さってあげては? どうせ自動回復で平気っしょ?」
「真顔でなんてことを言うのかなこのメイドさんは!?」
「いやだってこの子は一度痛い目を見ないと――おおう!?」
飛んできた額縁がフィナさんの頬を掠めた。ははは、ざまぁ。
うん、でも、ここまで危険な幽霊をこれ以上ルイナスの側には置いておけないよね。……別に、この幽霊がいたらルイナスに近づけないじゃんなんて考えてないですよ?
「お嬢様、今、ものすっごい悪役顔してるっすよ?」
「こんな美少女に対して失礼な!」
プンプンと怒っている間にも部屋の中のものが滅茶苦茶に飛んできた。これはマジでやばい。そろそろ壁に穴が空いたりガラスが割れたりしそう。そしておばあ様に怒られる。ここは早めに制圧しないとね。
手のひらに魔力を集中させて、雷魔法を準備。
「ちょ、お嬢様!? 室内で攻撃魔法はヤバいですって!」
「おっと、それもそうでした」
以前地下室で魔法の練習をしたときのように、壁を覆うように結界を展開。これで攻撃魔法が飛び散っても被害はないって寸法よ。
「いや室内で攻撃魔法をぶっ放さない方向でお願いしたいんですけど?」
フィナさんのツッコミは都合良く聞こえなかったので、初級攻撃魔法を幽霊に叩きつける!
「――雷よ、轟け!」
私お得意の雷攻撃魔法は寸分違わず幽霊に吸い込まれて――通り抜けた。
あっれーーーーー?
幽霊って攻撃魔法効かないのーーーーーー!?
もしかして、攻撃魔法も物理攻撃判定ーーーーーーーーーーっ!?




