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集合! ゆかいな仲間達

『もう、あんな無茶は二度としないでくださいね!』


 グラン・リーアの兵隊に襲われていた女の子を助けた。だけどそのせいでパールにこっぴどく怒られちゃった。

 ひとまず女の子を助けることができてよかった。それにしても、この子ってどこからどう見てもシィちゃんに似ているなぁー


『何ジロジロ見てるのよ?』

『あ、ごめん。ちょっと友達に似てるなって思って』

『ふーん。まあ、いいわ。助けてくれてありがとね』


 女の子は花開くような笑顔を浮かべてくれた。

 よかったよかった。助けたかいがあるってもんだよ。


『主様、それよりもどうするんですか?』

『どうするって?』

『主様が考えなしに動いちゃったもんですから、向こうに我々の存在がばれちゃいました。もう隠密に行動なんてできませんよ?』


 うーん、それは困った。でも堂々と動けるような戦力じゃないし。

 敵がどこにいるかわかったのに、これじゃあどうしようもないなぁー


『あなた達、もしかしてグラン・リーアと戦う気なの?』

『そうだけど?』

『へぇー、私達以外にも変な奴らがいるものね』


 私達以外?

 あれ、なんか言葉に引っかかりを覚えるなぁー?


『もしかしてあなた、レジスタンスですか?』

『ええ、そうよ。といっても私は陽動係だったけど』


 レジスタンス? 陽動係?

 え? 何の話をしているの?


『ああ、主様はわかりませんね。まあ、簡単に説明しますとこの方はグラン・リーアに反発して戦う集団の一人なんですよ』

『そういうこと。本来なら私があいつらの気を引いて、あるポイントまでおびき寄せたら総攻撃をする手はずだったの』

『えっ? そうだったの!?』


 うっわぁー、私とんでもないことをしちゃったよぉー!

 それってたぶん、大切な作戦だったんじゃない?


『ごめん! そうとは知らず余計なことをっ』

『ま、やっちゃったものは仕方ないわ』


 それよりも、って女の子は言葉を紡ぐ。なんだかわからないけど、顔をジロジロと見られてしまう。

 何だろ、何かついているのかな?


『あなた、もしかして指名手配されている〈黒き女王〉?』

『え? そういえばそんなこと言われてたけど……』

『ふーん。何にしても追われている立場ってことね』


 何だろ? 何かブツブツ呟いているけど。時折変に微笑んでいるけど、大丈夫かな?


『ねぇ、あなた。私達の仲間にならない?』

『仲間?』

『ええ、レジスタンスに入るってこと。どうせあいつに用があるんでしょ? なら一緒に行動しても損はないって話よ』


 確かにその通りかな。このままだと近づけないし、それに打つ手がないし。

 あ、でもハーツは大丈夫かな? 元々グラン・リーアの兵隊だし。


『大丈夫であります! ただし、条件が一つあるのですが』

『条件って?』

『パール殿と一日、温泉旅館でお泊まりをしたいです。よろしいですか?』


 あ、なーんだ。そんなことか。

 その程度なら別にいいかな。


『ぜったい、ダメです!』

『え? どうして?』

『主様、よく考えてください! もしあいつと二人っきりになったら僕はどうなってしまうのか……。ああ、考えただけでもおぞましい』


 何を想像しているの? ただ温泉でお泊まりして楽しく過ごすだけじゃん。


『いいのかな? 私が裏切っても?』

『あ、貴様! そんなこと許さないぞ!』

『では私と温泉旅館で一泊しろ。何、優しくしてやるから』


 ぞぞっ! な、何だろ。変な寒気がする。

 パールに至ってはガチガチに震えているよ。


『主様、絶対に妥協してはいけません! 僕の貞操が、いや何から何まで危ないです!』

『さあ、主様よ! どうするんだ!?』


 何? この選択?

 なんだかわからないけど、とても重要な選択肢を与えられている気がする。


『ねぇ、まだ話はまとまらないの?』

『んとね、ひとまず仲間にして』

『オッケー』


 ひとまずパールには温泉に行ってもらおう。そうしないと話は進まないし。


『『主様!』』

『わかったよぉー。パールと一緒に行っていいから、協力してね』

『主様ぁぁ!』


 どうしてそこまで泣いているんだろ? そんなにハーツと温泉に行くの、嫌なのかな?

 ま、これで話は進むからいっか。


『さて、レジスタンスの基地に案内するからついてきてね』

『うん。あ、そういえばあなたの名前を聞いてなかったよ』

『名前? そういえば言ってなかったわね。私はレム。よろしくね、えっと――』

『マオっていうよ。よろしくね、レムちゃん』


 レムちゃんの後ろをついて行く私達。さっきまで広がっていた城下町はそこにはなくて、とても薄暗い通りへ入っていく。

 近くには汚い水を流している水路があって、周りを見ると木とボロボロの布きれで作られたテントがたくさん張られていた。


『グラン・リーアが来てからここの住人が増えたわ。圧政による圧政で、格差が広がってみんな生活が苦しいの』

『もしかして、レジスタンスってそういった不公平に不満を持っている人達が集まっている感じなの?』

『ええ、そんなところよ。グラン・リーアはたくさんの国を支配している。このままじゃここもそのひとつになっちゃうかもしれない。もし支配されたら、あいつの力の糧として私達は贄にされちゃうかもしれないわ』

『ひどい。そんなの許せないよ』

『私もそう思う。だから、戦うのよ』


 レムちゃんは足を止めた。目を向けるとそこには、たくさんの人がいた。

 みんなどこかで見たことがある人達ばかりだ。魔王軍の人達に似てたり、リフィルさんに似てたり、ニィちゃんやミィちゃんに似てたり。

 もしかして、この人達って全部私の味方なのかな?


『ようこそ、マオ。レジスタンスへ』


 胸が熱くなった。それだけ、私は感動を覚えていたかもしれない。

 レムちゃんはそれを感じ取ったのか、こんな言葉を口にした。


『一緒にグラン・リーアを倒すわよ!』


 私は差し出されたその手を掴む。

 その手はとても小さい。だけど、どこか力強かった。


夢世界で戦う人達〈レジスタンス〉の仲間になったマオちゃん。

現実世界で気持ちいい朝を迎えるために、様々な激闘が始まるかもしれない!


頑張れ、負けるな。

気持ちいい朝をもう一度迎えるために、戦えマオちゃん!

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