ビックリドッキリサプライズ!
うーん、セバスチャンさんは一体何がわかったんだろ?
ニャニャちゃん達はお殿様に命令されて私を襲ったってことを言っているけど、でも課題って言葉がなんか引っかかるんだよなぁー
そもそもニャニャちゃん達は半人前。一人前になるために課せらえたのが、私に勝利するってことで……
「なんだかこんがらがっちゃうなぁー」
考えれば考えるだけ、訳がわからなくなってくよ。そもそも、倭の国のお殿様ってどういう目的でニャニャちゃん達を仕向けたんだろ?
「おや、もうこんな時間ですか」
セバスチャンさんが時計を見て、そんな言葉を口にした。
見たら午前一〇時前。着替えて向かうにはちょうどいい時間だ。
「ではマオ様、準備をお願いします」
「うん」
セバスチャンさんが出ていくのを確認して、私は正装に着替え始める。
そういえば、前から思っていたけどこの正装って全部真っ黒なんだよなぁー。もっと彩りがある服装にしたいもんだよ。
あ、今度セバスチャンさんに頼んでみよ。でも反対されちゃうかな? 魔王らしくないって言われちゃいそうだし。
「ん?」
あれ、鏡に変なのが映ってる。
ちょんまげがあって、白い化粧がされてて、どこかバカっぽくて。
「おっぱいをむぎゅー!」
「ひゃっ!」
え? 何? 何が起きたの?
私の胸、鷲掴みされてるの?
え? ちょっと待って。何がどうなってるの?
「ほう、これはなかなかの弾力じゃ」
「キャアァアアアァァアアァァァ!」
揉まれた! よくわかんないけど、揉まれてる!
「お、おぅ。暴れてはダメぞ!」
「いやぁー!」
逃げなきゃ! とにかく逃げなきゃ揉まれちゃう!
「どうしました!?」
暴れているとセバスチャンさんが入ってきた。
私の下着姿が思いっきり見られちゃったけど、この際どうでもいい。とにかくこの状況をどうにかしなきゃ!
「助けてぇー!」
「こ、これ! 逃げるでない!」
うわぁーん、追いかけてくるよぉー
やだやだー! このままじゃ揉みくちゃにされちゃうよぉー!
「セバスチャンさんー!」
「おっと。落ち着いてください、マオ様」
「無理ぃー! あの変態をどうにかしてよぉー!」
「大丈夫です。あの方は変態ですが、害はありません」
え? どういうこと?
あの変態は私の胸を思いっきり揉んだんだよ?
「ふっふっふっ、もう逃げられんぞ。余は主のおっぱいが気に入った!」
「やっぱり変態だぁー!」
来るなぁー! 絶対に来るなぁー!
もう揉ませないからぁー!
「もう、悪ふざけはやめてくださいよ。トクノ様」
セバスチャンさんが呆れ気味に変態の名前を呼ぶ。すると変態は「ほっほっほっ」って笑ってこんなことを言った。
「すまんのぉ。あまりにもかわいいので、つい意地悪したくなってしまったわ」
さっきまで醸し出されていた変態オーラが全くなくなった。代わりにすっごく温かい雰囲気が溢れてくる。
あれ? この人ってこんな感じだっけ?
「セバスチャンさん、この人って一体?」
「倭の国のお殿様ですよ。先ほど捕えたくのいちをこちらへ送り込んだ張本人です」
えぇー!
この人が、倭の国のお殿様なの!?
どこからどう見ても、バカっぽくしか見えないんだけど……
「この方はかつて、忍びの長として活躍された方です。ですから隠密行動は長けていると言えますね」
「ほっほっほっ。ここはなかなか骨が折れたぞ。特にメイドとゴブリンの目を掻い潜るのに苦労したわ」
そんなにすごい人なのかな? なんか見た目がおかしすぎて、全然感じられないんだけど。
「それで、余が送った三人組はどうじゃった?」
「マオ様が見事に撃退しましたよ。ですが、将来性はありそうですね」
「それはよきことじゃ」
なんかわからないけど、話が勝手に進んでる。
え? 一体どういった意図で送ってきたの?
「ああ、わかりませんか。簡単に説明しますと、彼女達は我々の仲間としてやってきたのですよ」
「な、仲間?」
「ええ。お殿様はマオ様のお力を計るためにもあんな課題を持たせたのでしょう。彼女達は本来の目的が見えないままこの城にやってきて、結果撃退されたというところです」
「その通りじゃ。あの三人は未熟。じゃが将来有望なので、一時的に魔王さまに預けに来たというところである」
そ、そうだったんだ。
でも、私の胸が揉まれたのは関係があるのかな?
「ま、これも親心といったものじゃ。魔王さまよ、先ほどは無礼を働いた。あの三人のことも謝る」
そういってトクノさんは頭を下げた。それどころか、土下座までしたんだ。
とーっても偉い人なのに、私にそこまでするなんて。胸を揉まれたのはちょっと納得できないけど、でも許してもいいかなって思ってきちゃった。
「できれば是非、もう一度おっぱいを揉ませてくれ!」
「お断りします」
やっぱり許せないかも。
「くっ、やはりダメか!」
「トクノ様、趣旨がずれていますよ」
この人、やっぱりバカかも。
「さて、ふざけるのもこのくらいにしておこうか。魔王さま、察しはついていると思うが、あの三人を手元に置いてくれないかね? 無論、扱き使ってくれても構わん」
「それはいいけど、一体どうしてそうするの?」
「ある占い師の預言があったのじゃ。それによると『魔の王は近々、大きな国を対峙する。それは世界を変える始まりとなる』という内容だった。どのような方向に変わるかわからんが、大きなことが起きる。ゆえにじゃ、あの三人にその変化を見届けてもらいたいのじゃ」
すっごく真剣な話だ。
えっと、じゃあその話の感じだと、私はどこか大きな国と戦うのかな? うーん、だとしても一体どこと戦うんだろ?
「魔王さまよ、よろしいか?」
私はセバスチャンさんを見る。だけどセバスチャンさんは優しく笑っているだけで、何も言ってくれない。
だから私は、自分で決めた。
「うん、いいよ」
トクノさんはその返答にとっても喜んでくれた。私の手を握って、「ありがとう」って何回も口にしたんだ。
こうしてニャニャちゃん、シヴィちゃん、サチコちゃんが私達の仲間になった。
だけど、一体どこと戦うんだろ?
なんやかんやでくのいち三人組が仲間に!
そしてなんか怪しいフラグが立ったぞ!
マオちゃんはどこと戦うことになるだろうか?




