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ひみつのお姫さま  作者: 朱音小夏


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20/69

episode19

お昼時と言うのもあって、カフェは賑やかだった。ここでも運良く席が空いていたので、すぐに案内された。水族館のカフェであるがとてもメニューが豊富で、どれも美味しそうで目移りしてしまう。


「桜ちゃん、メニュー決まった?」

「そうですね...ボンゴレパスタにしようかと。」

「OK。食後の飲み物はどうする?」

「レモンスカッシュでお願いします。」

「じゃあ、店員さん呼ぶね。」


新はそう言うと「すみませーん」と店員を呼んだ。そして、新はシーフードパスタとコーヒー、若葉はボンゴレパスタとレモンスカッシュを注文した。料理が来るまでの間、2人は色々なことを話した。


「桜ちゃん、学校生活はどんな感じ?桜ヶ丘って進学校だから勉強大変でしょう。」

「そうですね。でも勉強は好きですし楽しいです。新君はどうですか?」

「オレ?ウチは男子校だし授業中も騒がしいよ(笑)あんまりマジメに授業受けてるヤツはいないかなぁ...。まぁ、オレは少しだけど授業聞いてるかな?」

「新君はしっかりしてますよね。」

「そうでもないよ?勉強だって幼馴染みの影響だしね。」

「え?」


新の言葉に若葉は驚いた。まさか自分のことか?と疑問を持った。


「その幼馴染みってのが桜ちゃんに似てるんだよね。」

「...私に?」

「うん。見た感じも、雰囲気もなんだか似てるんだ。...だから一緒にいて楽しいし、心地良い。...まぁ、そいつとは疎遠になっちゃったんだけどね。」

「...そうなんですね。」


心臓の音がバクバクと言ってうるさい。期待してしまう。新と同じ気持ちだと。若葉はそれがバレないように平静を保つのに精一杯になってしまう。笑顔は引き攣ってないか。声は震えてないか。そんな事を思いながら新と会話していると出来上がった料理が運ばれてきた。温かそうな湯気がのぼり、美味しそうな匂いがする。若葉は緊張しているせいかあまり味がよくわからないし、上手く飲み込めない。それでも新に気づかれまいと何もない様を装っている。


「うん。ここのパスタ美味しいね。」

「...そうですね。サッパリした味付けで食べやすいです。」

「食事終わったら残りの展示見て、その後どこか行く?まだまだ明るいし、もう少し桜ちゃんと一緒にいたいんだけど...時間大丈夫?」

「大丈夫ですよ。もしよかったら、近くのショッピングモールにでも行きますか?」

「あ、いいね!いろんなお店入ってるし、ゲーセンもあるし。」

「ゲーセンよく行くんですか?」

「友達に連れられてね(笑)クレーンゲーム得意だから、何でも取ってあげるよ!」

「フフッ。楽しみにしてますね。」


新の様子に段々緊張の糸が途切れ、自然な笑みが出るようになった。

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