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Ⅳ. - Ⅲ‐rd.  元彼の実家にお泊りさせられる〜私。(※強制。拒否権無かった。…)

※活動報告と同じ内容ですが、『森の中』、一部訂正&加筆しました。



 直夏に『帰れない』と言われた私〜こと事務系 OLオーエル紀端きのはた 友理奈ゆりな〜は、


 「はい?」



 と、真顔で聞いた。そりゃ聞くよ。実は未だ、『異なる世界』ですか此処?


 なんで?何が?どうして?トウキョウに戻って来れたなら、…帰っていいでしょ? 何故駄目なのかな?


 直夏に穴を空けてやる勢いで見てやった。さあ答えなさい。と言うか教えて…。お風呂入りたいんだよー私。…かなりな限界で。今更ながら…あの大和さんとか、後友さんとか、近くにいるんだよ? 変な匂いとかしてたらと思うと……はずかしくて……やばいよ。


 一応な乙女心なんですよ。…会社の同僚君や上司の皆さんには『残念な視線』でみられている私だけどね!……髪切れば『似合って無い…』視線しせん。口紅新調して御機嫌なら『残念な子…』視線。とか。その他色々etc.私だって一応は女子ですよ!身だしなみも気にするに決まってるじゃない?それなのにーー、新しい服で出社すると、「今日まさか……デートなの?」って、『相手いるの?』って、本当酷いわ。……一応居た……けど、その日はデートじゃなかったよ。と言うか平日に仕事帰りにデート?嫌、直夏忙しかったし、平日仕事終わりなら、何度か一緒にごはん食べた位だよ。仕事帰りに普通デートはしないでしょ?皆そうでしょ?服は着古きふるしてから、仕事着しごとぎにしろと?…嫌だよ!……苦行ですか?其れは……多橋みたいに、『多橋たはしちゃん今日も可愛いね〜洋服ぉnewニューじゃん?似合うわ〜その色』とか、言われてみたい訳じゃないけど……格差…だよね。


 先輩方(※勿論女性の)につい軽く愚痴ってしまったら…『気にするな〜』と言われた。ユリナっちは仕事はちゃんと出来てるんだから〜って。……仕事『は?』………何かは出来ていなかったんだろうか…………って、ああ!



 「ーっ、仕事!…無断欠勤しちゃった!……っ」と、思いっ切り叫びつつ、徐々に周りの『視線』が痛くなり……尻蕾しりつぼみに。



 ✕  ✕  ✕



 その頃ユリナの会社では、友理奈の先輩のお姉様方が、こんな会話を織り成して居たとは、友理奈は知らない



 「聞いた?ユリナっち、入院だって大丈夫かな?」※先輩A、色っぽい美人〜友理奈の新人時代の教育係〜



 「聞いた!…ストレスかなあ…あれでしょ?新人……多橋……メグだっけ?……まあだ、友理奈ちゃんのサポート無しにひとりで仕事に成らないとか?……入社半年だよ〜?…なんで基本の基本の仕事(入力)で…つまずくのよ……後、あれか、山田?しつこいらしいじゃん?ウチの課の男共言いってたよ?『忠犬為らぬ駄犬・野良犬・懐き過ぎorz』田所が『保健所に通報したいレベル』とか言って、箸谷ハシタニは、『…其処もう普通に警察に通報…ストーカー相談でよくね?』とか、物騒な会話してたよ?」と。※先輩B、ショート・カットのハツラツ美人。さっぱり系。



 先輩Aが、苦笑する。


 「…多橋はね…確信犯…て言うの。ユリナっちに仕事押付けてるだけ…。あざといもん、アノ。自分(の容姿)褒めて来ない男の仕事上手く断って、迷惑掛けてんじゃん?他部署に……。…友理奈がフォローしてるから、あからさまな苦情になってないけど。」


 「あと…あ〜山田かあ…アレね」『アレ』呼ばわりの山田ーー多橋と同期の今年の新人。


 「あいつアプローチの仕方オカシイんだよね?…コミショウレベルorz。友理奈彼氏居るって言ってやったんだけど、…信じないの。『紀端センパイみたいな人が、彼氏居るわけが、ないじゃないですか〜ウソですよね?センパイどうみても処…っ、んん!(自主規制)』って、気持ち悪い事言ってた……」



 …………………固まる女子二人の昼休みの光景。




 『ユリナっち、大丈夫かな〜』『お見舞いに行きたいねえ』『あ〜うん』と。




 『ストレス』きっと二人はストレスだろうと…カワイイ後輩の心配をしていたのだった。



 ✕  ✕  ✕



 「大丈夫、友理ユリの会社に連絡したから」直夏がそう言う。



 「え? 直夏が?」友理奈の問い掛けだった。


 「正確にはユキさんに連絡して、友理ユリの上司紹介してもらって、それで。だから大丈夫だ。話通ってるから……『入院』て事にして貰ったから心配要らない。」



 直夏の『心配要らない』は、『無断欠勤じゃない』の、心配要らないだろう。だけと未だ、友理奈の疑問は解消されなかった。


 「……どうして……そういう風にしたの…?私が何処にいるのか………知ってたの?」


 友理奈が辿々(たどたど)しく、問い掛けた。



 「ーー話が長くなる。だから明日にしよう。…疲れてるだろ…ユリは。」


 直夏の誤魔化す様なさえぎり方。……疲れてても、明日まで待つ必要があるの?と友理奈は思った。…待てない。


 「そんなに疲れてない。あと、なんで帰れないの?帰れないなら、どうするの?…どうするのか…わからない……」言いながら友理奈は泣きそうだった。自分では気付いていなかったが。



 分からないだらけでは、どうして良いかなど判別わからない。



 気を張っていた筈なのに、瞳から涙が溢れ落ちた。初めはひと粒。しかし泣いた事に気が付いた身体が、ここだと言わんばかりに後に続いた。かなり大粒の涙が次々競う様に溢れて来た。



 まるで直夏と喧嘩した夜の様だと友理奈は思う。実は自分は寝惚けて居て、喧嘩の続きをしているのかと、思ったが、…違った。なみだフィルターの先には、直夏以外の人達も先程からずっと居て、寝惚けてはいないんだと、理解わかった。


 友理奈がひとり、馬鹿に為ったみたいに泣いていると、夏央ナツオが動くのが見えた。彼は息子ーー直夏スグナの頭の上に、ぽんと手の平の方を載せて、ぽんぽんっとした。子供にする様な仕草だった。


 「後はお前の仕事。俺達は取り敢えず、はずすから、……、…ちゃんとしろよ?」と、



 諭す様にそう言うと、大和が『じゃあ俺は帰る。…大丈夫だろ?スグ?』と言って、直夏が軽く頷くのを見てから、部屋から皆と共に出て行った。


 『ーー友理奈ちゃん?君は今この【家】からーー出ちゃ?駄目だからね?』と、陽藍が友理奈に釘を差した。



 言われた友理奈は意味が理解らず、首を傾げてみたが、陽藍は微笑んだだけで答えずに、夏央と一緒に出て行った。

 

 友もそれに続き、手の平を軽く友理奈に向けてひらりと振ってから、大和と共に部屋を出たので、部屋の中には友理奈と直夏だけが居た。



 「なんで……この家?から出ちゃ駄目?なの………?」と泣きながら、泣き止むのを諦め直夏に聞くと、直夏が困った様に返して来た。



 「とりあえず………風呂でも入るか……」と。



 友理奈は流石に手の甲で頬を拭いながら聞いた。「…なんで…お風呂?」



 「……お前……入りたそうだから」と、直夏が答えた。


 「無理。…自分のいえ(部屋)で入る……。」雑に涙を拭っていたら、…直夏に腕を掴まれ、止められる。すんっと鼻を啜る。手を捕まれ、涙が拭けない。



 「……後で酷い事になるぞ、其れ。」


 直夏の言葉はデリカシーの無い様に聞こえたが、当人は心配しただけの台詞だった。

 泣き止まない彼女ーー友理奈の頬にそっと触れ、痛くない様に濡れた涙の後を親指の腹で為るだけ丁寧に拭った。手の甲でそっと触れてから、掌全体で包む様に触れる。額にかかる髪を梳く。指で髪全体を梳く。それ以上触ると、機嫌を損ねる気がして、「風呂、……入るだろ」と照れ隠しでも有り、聞いた。




 「ーーなんで、家から出ると駄目なの?」友理奈の返答は風呂の話では無かった。



 「分かった…。風呂入りながら………話すから。」と、直夏は友理奈を見ずに、明後日の方と対話した。




 友理奈は困惑したーーーーーー『このひと、一緒に入る気だっ(※絶対だ)』と。



 直夏がひとりで住む部屋でなら……ギリギリ出来る我慢も、実家とかでは絶対無理だっ!と友理奈は思った。心臓が壊れてしまうだろうーーと。




 『初めて来た家でお風呂を借りるーーだけでは無く、その家の息子と一緒に入る?』



 …。無・理・だ・か・ら!常識とか常識とか常識の話だよ…。……『非常識』って思われるよ(泣)今ですら非常識極まり無いのにーー私。




 友理奈は又涙目になり、直夏から何歩か青褪めて後退った。そくで直夏に捕獲ーー嫌、捕まり、風呂は強制と生った……リビングに居た夏央と、未だ帰って居なかった大和ーーーに、友と陽藍も未だ居て、風呂から上がると柔らかい上質のタオル…着替え……洗面台にメモとアロマオイル……、(※高級)ホテルかと言いたい様な…化粧品やら乳液やら一式……メモには『とりあえず使って、足りないものは伝えてね。用意するよ』と……。逆に足りない物が知りたいと思う友理奈は……風呂場での恥ずかしさを少し忘れる事が出来…………、それはそれで無理だよね?と思ったのだった。



 陽藍達が既に帰って、其処にもういなかったのだけが、救いと言えば救いだったーー




 未だ夜までには時間が在る。



 友理奈は気を利かせてリビングを空けてくれた直夏の父、夏央に申し訳無いと思いつつも、用意されていた食事をそこで戴く事にした。…おかゆ?と、思ったら、リゾットだった。スープが和風と言うより洋風の味付で、びっくりする程食べ易くとても美味しいと思った。


 一緒に出されたトマト・ベースらしきスープも食べてみる。………「おいしい」と思わず声に出す。直夏がうんと頷く。直夏は食べている訳では無かった。『うん美味そうだな。』と言って、斜め前の席に座った。『多分オジサンの味』と。



 直夏が言う『おじさん』は、律達の父親の事だろうと思った。そこで友理奈は風呂での直夏の話を思い出しながら、食事の手を止め聞いてみた…



 「律君、…本当に大丈夫なの?」と。律には奥さんがいる。律の妻…友理奈と歳は同じなのだが、菜々ナナミに心配や迷惑を掛けたく無いと友理奈は思った。



 「…大丈夫だと思うよ…律だから。律は自力で帰って来る方法が解るからーーさっき言ったろ」


 「そんな事より冷めるから、ちゃんと食べろよ。どうせ居無くなってからお前ーーろくな物食って無いんだろ?ー顔色悪いぞ、多分お前が自分で思ってる以上だからな」



 少しきつい直夏の言い方ーー厳しい顔をしているーー普段通りの友理奈の良く知った佐木サキ 直夏スグナだったーー




 風呂で直夏から何が起きたのか一通ひととおり説明された友理奈は〜彼の実家にお泊り決定となった〜



 この『家』から出れない理由は此処は所謂『結界』の中で、出れば又、『異なる世界』にいくーーかもしれないと。しかも今度は、『無事に』とはいかない場合も多々にあると。



 殆ど無傷で見付けられたのは、奇跡に近いでは無く奇跡の様な話だったらしく、友理奈は聞きながらぞっとした。しかも、手遅れだったら『戻れなかった』らしい…と。



 何故そんな恐い事が起こったのかも、説明してくれた。それは、『隣りの家』での出来事に事の起こりは在ったらしいと。

 『お風呂あがりグッズ』は、陽藍(※と友)が一回自宅(※隣)に帰って色々持って来ました。殆ど陽藍が嫁の為に買った物の『使い切れない産物』です。普段は御近所に配るので、陽藍は近所のおばちゃん(※熟女)のアイドルです。因みに着替えは、陽藍が用意した訳では無く、直夏が用意しました。直夏の実家帰った時用の部屋着類の中から。(着られそうなのを。)m(_ _)mぺこり

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