龍神と七龍ナナの目覚め
遥か昔、世界には七人の龍神とそれを束ねる人間がいた。
生まれながらに魔法が使える中で、龍神は7文明存在する魔法の各1文明を最大限まで極めた7人の人間を示す。
最強の魔法使いである龍神に対抗でき、唯一束ねることができる人間が七龍ナナ(ナナヲ)であった。
緑の森、雲一つない青空、水面に反射する真っ赤な太陽。
龍神と七龍七が生まれて以来、999年と364日の長き時の中で、人間同士の争いは無く、その地に生まれた人々は知恵と魔法を駆使しして平和な日常を過ごしていた。
その次の日、平和な日常は一夜にして、消え去った。
遠い現代まで受け継がれる歴史的戦争、その名は竜神対戦ドラゴイド・ウォーズ
7人の龍神が、長である七龍七に奇襲を仕掛け、勃発した最も大きな戦い。
3日3晩続いた戦争で、体内に眠る無限に近い魔力を使い果たした龍神達を、七龍七と封地人が、自らの命と引き換えに、地球の最も深いところで長い年月の封印に成功した。
・・・
第1話 復活の七龍ナナとコカトリコ
早朝、太陽の光が村全体を照らす前から俺の仕事は始まる。
村の名前はナガリコ村。
山から流れる天然水で育てる野菜がおいしいと評判高く、農産物が盛んな村だ。
村民の数は、100人を切っていて、俺は村に住む唯一の男だ。
昔は、1000人以上の村民がいて、男がかなりいたらしい。
だが、ある日を境に活発に動き始めた怪物が怖くなり、妻や家族をこの村に残して平和な中央都に避難してしまったそうだ。
『コン コン コン』
冒険家の俺が、この村に来た理由は、大秘宝の龍玉ドラゴイド・オーブを手に入れるため。
村や都市をめぐる中で、ナガリコ村に眠っているという噂を聞き、今に至る。
ハンマーでノミを力強く叩き、テコの原理で、山の斜面を削っていく。
約1mm、もしかしたら1mmも彫れない時もある。それでも、地道に削り続ける。
気づかない間に、陰で隠れていた手元を太陽に光が照らす。
今日はこれでおしまい。奴らが目覚めだす。
日によって目覚める時間は異なる。
今日は、すぐに目覚めた。
『コ、コカトリコが出たぞー!』
畑の方で作業した女性が叫ぶ。
コカトリコ、少し大きな鳥類のモンスター。
ナガリコ村付近でよく出没する噂を聞く。
大きい個体で3mを越すと耳にする。
が、近頃のコカトリコはこれまでの常識以上だ。
”全長15mの怪物”
この怪物を村ではボス級と呼んでいる。
体の大きさに比例して、発達した鋭い爪と鋭いクチバシ。
動物の内臓を好むため、被害にあったものたちの死体からほぼすべての内臓がとられているケースが多い。
叫び声を聞いてからすぐ、俺は畑の方に移動する。
しかし、すでにコカトリコは姿を消し、内臓を抜かれた女性の死体から流れた赤い血が、土の色を染めていた。




