進撃の巨人2 〜キャラゲーの1つの完成形〜
同名コミックのゲーム版。
ジャンルはアクションで、原作同様立体機動装置と両手の剣で巨人と戦っていきます。
“キャラゲーに良作なし”と言われるゲーム業界に一石を投じたバットマンアーカムシリーズは、そのクオリティの高さで多くのゲーマーを驚かせました。
また『マーベルスパイダーマン』も洋ゲーは受けないと言われる日本で25万本と異例のヒットを記録しています。
単なるファングッズの域に留まらないキャラゲーが出る中、全く違う方向で成功を収めたのがこの『進撃の巨人2』です。
はっきり言って、本作はアクションゲームとしては凡作の部類に入ります。
敵は巨人しか出ないためやや単調。
武器によるモーション変化もないためやることは基本同じです。
メーカーであるコーエーの特色というべきか悪癖というべきか、収集要素に求められる時間も気が遠くなるほど膨大となっています。
では、そんな巨人のなにがすごいかと言うと“キャラゲーとしての異常な濃さ”です。
特にストーリーモードは出色のできと言えます。
ゲームのストーリーは、原作同様超大型巨人によりウォールマリアが破壊されるところから始まります。
幼い主人公は両親を亡くしますが、本人は兵士によってなんとか救助されます。
そして脱出の際、偶然居合わせたエレンの例のセリフ「駆逐してやる……」を聞くことで復讐を決意し兵士になっていくという筋書きです。
このゲームの主人公は、原作にいないオリジナルキャラクターです。
キャラメイクによりプレイヤーの分身を作ることができます(余談ですがキャラメイクの始まりが訓練所での「お前は何者だ?」がきっかけになっているのもにくい演出です)。
イベントもすべてではありませんがFPS視点で進行し、画面を通して進撃の世界に参加しているような気分になることができます。
こういったゲームでありがちなのが、原作キャラのやり取りの横で棒立ちする“いるだけ主人公”ですが、本作は主人公が積極的に会話に参加してくれます。
例えば冒頭のサシャが肉を盗んでくるイベントでは
“怒られるんじゃ……”
“さすがは今期1,2を争うバカ”
“肉の調理は任せろ”
といった選択肢で会話に参加することができます。
選択によって変化するのはキャラクターの好感度のみでゲームへの影響は小さいのですが、純粋にその場でのやりとりが楽しくて全部見たくなってしまいます。
特にジャンのミカサへの恋心をからかうイベントは大笑いしました。
サシャがなまりへのコンプレックスを告白したり、リヴァイから掃除を言いつけられたりといった原作での印象的なエピソードも多数収録されています。
原作の世界に登場人物の一員として参加するというファンの夢を実現してくれているわけです。
さらに本作にはifシナリオが収録されています。
主人公が女型の巨人戦に参加することでリヴァイ班が生存するなど心躍る展開を発生させることができるのです(残念ながらその場での会話が少し変わるだけで後々の展開には影響しませんが)。
キャラゲーとしての本分を突き詰めた結果の作品といえるでしょう。
立体機動によるアクションも爽快なので、進撃を観たことがあるという人はぜひ遊んでみてください。
ちなみにストーリーなしにステージをクリアしていくアナザーモードでは主人公だけではなく原作キャラも使うことができます。
エレンやリヴァイといった人気キャラクター、
コニーやヒッチといった脇キャラ、
トーマスやイアンといったお前誰だっけ?キャラまで
原作で戦闘要員にされているほぼすべてのキャラクターを使うことができます。
さすがにエレンのお母さんとか兵士でないキャラは出されていませんが。
通常版とDLCを収録した『ファイナルバトル』がありますが、残念ながらストーリーモードへの追加はありませんのでまずは通常版を遊んでみることをおすすめします。




